野球中継の声のかすれが気になっていました。そして届いた悲報。71歳はあまりに早すぎます。プロ野球広島カープで2215試合連続出場の日本記録を持つ衣笠祥雄(さちお)さん。現役時代から代名詞のフルスイングで、幾多の記録を打ち立てました
▼強打者ゆえ多くの死球に見舞われながら、「いいよ、いいよ」と投手を気遣う。「そんな選手は彼の前にも後にもいない」。ソフトバンクの王貞治球団会長が話すように、相手への敬意、優しさが強く心に残ります
▼象徴的だったのが1979年8月の巨人戦。西本聖(たかし)投手の死球で肩甲骨を骨折しながら翌日、代打で連続試合出場は続きました。空振り三振の「1球目はファンのため。2球目は自分のため。3球目は西本君のために」と
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/20/b3/51707a2fb829241c65749eb963fab0ec.jpg)
▼本紙日曜版では97年から長期連載コラム「鉄人衣笠 フルスイング」に心血を注いでくれました。最初に球場でお願いした際、「いいですよ、喜んで」。人懐っこい笑みが忘れられません。以来20年余、200回に上るとは。実は亡くなる日の朝まで次回の「フルスイング」を気にかけてくれました
▼いつも野球への深い愛情、選手への温かいまなざしがありました。一方、自分のことでも自慢めいた話がない謙虚な人でした。現役時代、各所で広島市民から原爆の悲惨さを聞かされたことも。核兵器廃絶署名の呼びかけ人に名を連ねた原点です
▼残念なのはお礼の言葉を贈れなかったこと。こんなにも「赤旗」に情熱を傾けてくれたことに、深い感謝の思いを込めて。
▼強打者ゆえ多くの死球に見舞われながら、「いいよ、いいよ」と投手を気遣う。「そんな選手は彼の前にも後にもいない」。ソフトバンクの王貞治球団会長が話すように、相手への敬意、優しさが強く心に残ります
▼象徴的だったのが1979年8月の巨人戦。西本聖(たかし)投手の死球で肩甲骨を骨折しながら翌日、代打で連続試合出場は続きました。空振り三振の「1球目はファンのため。2球目は自分のため。3球目は西本君のために」と
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▼本紙日曜版では97年から長期連載コラム「鉄人衣笠 フルスイング」に心血を注いでくれました。最初に球場でお願いした際、「いいですよ、喜んで」。人懐っこい笑みが忘れられません。以来20年余、200回に上るとは。実は亡くなる日の朝まで次回の「フルスイング」を気にかけてくれました
▼いつも野球への深い愛情、選手への温かいまなざしがありました。一方、自分のことでも自慢めいた話がない謙虚な人でした。現役時代、各所で広島市民から原爆の悲惨さを聞かされたことも。核兵器廃絶署名の呼びかけ人に名を連ねた原点です
▼残念なのはお礼の言葉を贈れなかったこと。こんなにも「赤旗」に情熱を傾けてくれたことに、深い感謝の思いを込めて。