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"小田原"という町は、いつも通過してしまうばかり。
伊豆や箱根には何度も行っているのに、
小田原の街には行ったことがありませんでした。
そんな小田原の街の高台にあるお宅の
改修工事の設計依頼をいただきました。
(もう去年の話ですが‥)
今は圏央道・小田原厚木道路を使えば、
小田原は1時間半掛かりません。
近くなったものです。
さて、行ってみて感じるのは、
”地形の複雑さ”、"景観的・文化的な豊かさ”。
荻窪ICを出て街に向かうと、
すごい勾配の坂道、そしてカーブ。
住宅地に入っていくと、複雑で狭い路地が続き不安になります。
しかし、視界が開けたときの海への眺望、隣の尾根を彩る緑の美しさ。
山、川、海が揃って気候も温暖。
温泉も近い。
かつて、多くの歴史上の人物たちが別荘を構えたのが分かります。
その後、大規模で画一的な住宅地開発が行われていないところも、
景観の良さに一役買っていると思われます。
ところで、
この仕事のお問い合わせをいただいたとき、
ちょうど読んでいたのが、村上春樹の「騎士団長殺し」
小田原に住む画家が主人公の話。
今回のクライアントは、画家ではないものの美術関係の方。
なんという偶然。
若い頃は熱心に読んでいた村上春樹も、
ある時からすっかり受け付けなくなってしまいました。
久しぶりに手に取ったところでの、このご依頼。
不思議な縁を感じながら進めております。