小さな池
2022-05-14 | 自然
今にも雨が降り出しそうでしたが、
空き缶をゴミステーションに置きに行ったついでに、自転車で近所をぐるりと回ってきました。
ついこの間まで沢山のカモが群れていた細長い小さな池。
カモは一羽もいなくなりました。
北の方へ渡って行ったのでしょう。
ノイバラの香りが立ち込めた静かな池面が時々揺れて、
ポチャッと音がします。
亀がいるのかな。
この小さな池は何度か埋めようと試みられたそうですが、
埋めても埋めても水が湧いてくるのだそうです。
かつては鬱蒼と木々が生い茂る山の脇にある池だったそうで、
この村の子どもたちは、学校の行き帰りに、山の中の道を通り、この池の横の道を通らなければならなかったそうです。
どんなに恐ろしい毎日だったか、と50歳くらいより上の人たちは声をそろえて言うのです。
山が削られて無くなり、道も広くなり、
ゴルフ練習場が出来、それも潰れて無くなり、
池の向こう側の道沿いに出来た土木会社だけが少しずつ場所を広げ、
一日中たくさんの車が行ったり来たりして、大きな音を立てています。
この辺りは明るくなって、すっかり変わった!のだそうです。
この池だけが昔の風景の片りんを留めているのかもしれません。
池のほとりに、枯れ木が1本。
アマリリスが咲く季節になりました。