この辺りでは、
集落の辻に、田と集落の境に、池の畔に、神社の片隅に、山神さまが祀ってあります。
小さくて目立ちませんが、本当に驚くほどたくさん・・・
道の右と左で「対」になっている所もあります。
↑ これは石ではなく、木の「山神」です。
ずらーっと「山神」が並んでいるところもよく見かけます。
「山神」について書いた本があまりみつかりません。
山から里にやって来て田畑に豊作をもたらす神様である・・・程度のことしか書かれていません。
それぞれの地域で、ごく少人数で「山神」を守っているようです。
ずらーっと並んでいる「山神」は、
田畑の整理や住宅開発や道路の拡張などに伴って、移動し集められたものかもしれません。
「山神」とはどのような性質の神様なのか、この地域になぜこんなに多いのでしょう?
「山神」の近くに、小さな地蔵堂が建っていることもあり、覗くと、
さらに、愛宕大権現のお札が立っていたり。
伊勢地方で、一年中「戸口」に付けられる「蘇民将来」の注連縄、
そして「牛頭天王(ごずてんのう)」を祭る天王祭、大淀の祇園祭り・・・
伊勢神宮のおひざ元で、
「日本書紀」や「古事記」に登場しない神々、
明治政府に異端、邪神と指さされた神々が、
激しい排斥、無理矢理の神仏分離を潜り抜け、
民間信仰として今も根強く生きていることがとても興味深いです。