なでしこジャパンW杯準優勝

7月5日の女子サッカーW杯決勝にコマを進めたなでしこジャパンはアメリカに対して２：５という大敗を喫した。
先発メンバーを見て私はやや意外に思った。準決勝で澤を温存したのだから、決勝では澤を守備的MFあたりで先発させるのではないかと予想したのである。
前回W杯でのアメリカとの決勝はアメリカが圧倒していたが、日本は澤のスーパーゴールもあって追いつき、アメリカは好機を何度も外して次第に焦りの色を濃くしていった。PK戦に入っていくときの心理ではアメリカはかなり消耗して焦り、日本には余裕があるように見えた。
今回も澤を先発させて守備的に入り、０：０のままなるべく長時間ひっぱり、アメリカに焦りと疲れが見えた後半の後半あたりに岩渕を投入して勝負をかける、という作戦でいくのではないかと思った。澤先発の予想は外れたが、日本のゲームプランはおおかたそんなところだったと思う。
だが、開始5分のコーナーキックからロイドの奇襲攻撃による見事なゴールによって日本は足が地につかなくなってしまった。直後の2点目はそうした隙を突かれたものだったし、3点目、4点目に至っては日本にとっては不運、アメリカにとってはラッキーとしか言いようがない。
2014年の男子ワールドカップブラジル大会で、オランダに5点を入れられたスペイン、ドイツに7点を入れられたブラジルを思い出させる悪夢のような展開だった。
ただ、前半の終わりから後半にかけては日本が球を保持する時間が長くなり、なでしこらしさの片鱗は見せてくれたように思う。