2014年の初めには、佐村河内守という作曲家が実はべつの人にすべて曲を作ってもらっていたということが発覚した。
「聴覚に障害ある芸術家然とした人物が作ったすごい曲」という物語に動かされる日本人が多いことを利用した巧妙な詐欺だった。
次に、若い女性研究者がSTAP細胞という万能細胞の作成に成功したというニュースで湧いたが、これも大嘘であったことが発覚した。多数の共著者や権威ある科学雑誌の査読者まで欺いた点でなかなか手の込んでいたが、「若い女性による世紀の発見」という演出(粉飾)が効果ありすぎだったため、その反動も強く、有能な研究者の自殺という痛ましい結末をもたらした。
朝日新聞が従軍慰安婦の強制連行に関する報道に誤りがあったことを認めた。だが、それによって従軍慰安婦への強制性が否定されたかのような粉飾がかえって猛威をふるっている。歴史の粉飾はなかなか反証が難しいのでやっかいである。
振り込め詐欺の被害額は今年350億円を超えそうで、史上最高を更新した。バブル崩壊後の日本で生まれたもっとも成功した「ビジネスモデル」かもしれない。
粉飾と詐欺に明け暮れた観のある2014年の最大の粉飾は「アベノミクス」かもしれない。2%近いマイナス成長なのに安倍自民党は選挙で大勝。アベノミクスで唯一効果が出ているのは円がどんどん安くなっていることだが、外国からみると安倍政権の2年間に日本のGDPは1兆ドルほど減少している。
それでも雇用情勢は悪くないので、もう日本はいずれにせよ余り高い経済成長を期待しないほうがいいということかもしれない。
「聴覚に障害ある芸術家然とした人物が作ったすごい曲」という物語に動かされる日本人が多いことを利用した巧妙な詐欺だった。
次に、若い女性研究者がSTAP細胞という万能細胞の作成に成功したというニュースで湧いたが、これも大嘘であったことが発覚した。多数の共著者や権威ある科学雑誌の査読者まで欺いた点でなかなか手の込んでいたが、「若い女性による世紀の発見」という演出(粉飾)が効果ありすぎだったため、その反動も強く、有能な研究者の自殺という痛ましい結末をもたらした。
朝日新聞が従軍慰安婦の強制連行に関する報道に誤りがあったことを認めた。だが、それによって従軍慰安婦への強制性が否定されたかのような粉飾がかえって猛威をふるっている。歴史の粉飾はなかなか反証が難しいのでやっかいである。
振り込め詐欺の被害額は今年350億円を超えそうで、史上最高を更新した。バブル崩壊後の日本で生まれたもっとも成功した「ビジネスモデル」かもしれない。
粉飾と詐欺に明け暮れた観のある2014年の最大の粉飾は「アベノミクス」かもしれない。2%近いマイナス成長なのに安倍自民党は選挙で大勝。アベノミクスで唯一効果が出ているのは円がどんどん安くなっていることだが、外国からみると安倍政権の2年間に日本のGDPは1兆ドルほど減少している。
それでも雇用情勢は悪くないので、もう日本はいずれにせよ余り高い経済成長を期待しないほうがいいということかもしれない。