mardinho na Web

ブラジル音楽、その他私的な音楽体験を中心に

Bebel Gilberto at Bluenote Tokyo, Nov.28, 2014

2014-12-05 01:06:17 | bebel gilberto
ジョアン・ジルベルトとミウシャの娘にしてシコ・ブアルキの姪、ベベウ・ジルベルト。ブラジル音楽界の貴花田といってもいいかもしれない。
ベベウが5年ぶりのアルバム"Tudo"を発表し、それを機にブルーノート東京で公演を行った。
5年ぶりというと、ずいぶん久しぶりという感じがするが、ベベウに限ってはもともとそういうペースでアルバムを発表してきたので、沈黙していた感じがしない。
ちなみにベベウのアルバムはこれまで5作あって:
Tanto Tempo (2000)
Bebel Gilberto (2004)
Momento (2007)
All in One (2009)
Tudo (2014)
ベベウは1966年生まれで、父ジョアン・ジルベルトの1980年のアルバムでその可愛らしい歌声を聞かせているが、初リーダー作は実にその20年後というゆったりしたデビューだった。
それからも14年間で5枚という実にゆったりしたペースでアルバムを出してきた。その音楽自体がTanto Tempo(時間がたっぷり)というデビュー作のタイトルに象徴されるように、究極のリラックス音楽だからスローペースでアルバム作りをするのも理解できる。

ところが、2014年11月28日のブルーノート東京公演で彼女はかなりハイだった。
まずは曲目を書いておく。(カッコ内は収録されているアルバム)
Sun is shining (all in one)
Saudade vem correndo (tudo)
Momento (momento)
Nada não (tudo)
Cada beijo (Bebel Gilberto)
Tudo (tudo)
Areia (tudo)
Somewhere else (tudo)
August day song (tanto tempo)
Harvest moon (tudo)
Simplesmente (Bebel Gilberto)
So Nice (Summer Samba) (tanto tempo)
Tout est bleu (tudo)
Close your eyes (tanto tempo)
Sem contenção (tanto tempo)
Samba de benção (tanto tempo)

ボブ・マーリーのSun is shiningをアルバムよりいっそうレゲエらしく。
ニール・ヤングのHarvest Moon, フランスの曲Tout est bleu、父は決して歌わなかったマルコス・ヴァーリのSummer Sambaなど、他人の曲でも見事にベベウ節になっている。
14年間の5枚のアルバムのなかで少しずつ冒険もあるのだけれど、基本的なベベウ節は不変というか、とにかく期待を裏切ることがない。
もっともライブではやや羽目をはずしたところがあって、バリトン・サックスやギターを担当したイケメンのJorge Continentinoと一緒にダンスしたり、ギターとベースのマサ・シミズに大好きと言ってブチュ。
ライブだと、ベベウの音楽の魅力の一つであるコーラスがないのが残念だけど、ハイな彼女を見ることができてよかった。

ベベウ・ジルベルトBebel Gilbertoの東京公演(2008年1月21日)

2008-01-22 01:47:21 | bebel gilberto
ステージの上には丸テーブルが2つと肘掛けいすが一つ。テーブルの上にはミネラルウォーターとワイングラスが置いてある。
まずギタリストのマサ清水とパーカッションのマウロ・ヘフォスコが登場。
そしてベベウ・ジルベルトが登場し、丸テーブルに近寄ると、テーブルの上にあった赤ワイン(!)をおもむろにひとすすり。お母さん(ミウシャ)ゆずりのリラックスした雰囲気で始まった。テーブルといすを何に使うかというと、肘掛けいすに腰掛け、テーブルに足を載せて歌うのだった!

曲目は:
Simplesmente (2ndアルバム"Bebel Gilberto"より)
Bring Back the Love (3rdアルバム"Momento"より)
August Day Song (1stアルバム"Tanto Tempo"より)
Os Novos Yorkinos (3rdアルバム"Momento"より)
Sem Conteicao (1stアルバム"Tanto Tempo"より)
Night and Day (3rdアルバム"Momento"より)
Sweet Dreams (Eurythmicsの曲。だいぶ換骨奪胎されていた)
Samba e Amor (1stアルバム"Tanto Tempo"より。叔父のChico Buarqueの曲)
Momento (3rdアルバム"Momento"より)
Cacada (3rdアルバム"Momento"より。これまたChico Buarqueの曲)
アンコール
Samba de Bencao (1stアルバム"Momento"より)

ベベウの3枚のアルバムはすり切れるほど聞いたが(CDだからすり切れないが)、初めてライブで聞いて発見もあった。
まず自分はあまり曲名を意識していなかったこと。
意外にForroなど北東部リズムの曲があること。
そして何よりもワイン片手に(まあ実際には数回口を湿した程度だが)、足をテーブルにあげて、退廃的でSexyな音楽を目指していることだ。

ところで会場のBillboard Live東京は、ブルーノート東京にいろいろな意味でそっくりだが、一つ勝っているのは窓から六本木の夜景が見えること。前の広場のイルミネーションがきれいだった。

Bebel Gilberto "Momento"

2007-04-21 19:25:30 | bebel gilberto
春の訪れとともに、楽しい贈り物が届いた。
ベベウ・ジルベルトの新作”Momento"
前作が2004年の作なので、3年ぶりのアルバムということになるけれど、これまでの4年に1作というペースからすると少し早かった。
内容はもう予想どおりで、前作と同じく、涼やかな気持ちのよい音の連続だ。
ジャケットの暗示のせいか、海辺の邸宅で海からの涼しい風を受けているような気持ちの良さで、特に"Azul"(青)はそうだ。