リニア中央新幹線作るのやめようよ

リニア中央新幹線が大阪まで開通する予定の2045年には日本の総人口は1億人になるというのが厚生労働省の予測です。
ただ、途中で移民政策が変更されれば人口がそこまで減ることを食い止めることはできるでしょう。
より確実に予想できることは、インターネットやモバイル通信の通信速度がいまよりも数桁速くなっていることです。そうなると単なる動画ではなく、立体動画とか触覚とかまで伝送できるようになるかもしれません。いま東海道新幹線に乗る人の大半はビジネスの出張ですが、人口が減って、通信手段もいっそう発達するなかで、果たして東京－名古屋－大阪間を今以上に行き来する需要が増えるだろうかと考えるとはなはだ疑問です。
大阪と名古屋が時間的に近くなれば、気軽に大阪にお好み焼きを食べに行ったり、名古屋にみそ煮込みうどんを食べに行ったりするのでしょうか。でもリニア中央新幹線の膨大な建設コストと電力消費を考えると、いまの東海道新幹線の料金より安くなることは考えられません。１万3000円かけて750円のお好み焼きを食べに行くアホがいっぱいいるとは考えられません。

JR東海の経営陣がリニアにこだわっている理由は要するに中国にリニア実用化で先を越されたのが悔しかったからということ以外には考えられません。JR東海の山田社長がリニア中央新幹線の建設を発表した際に、「上海のリニアはおもちゃ、リニア中央新幹線はiPad」と発言したように、中国への対抗意識がリニア建設という意思決定を突き動かしたことは明らかです。こんな下らない動機で、日本国を膨大な債務負担に追いやる決定をすることを許していいのでしょうか。
テレビのニュースで、リニアの試乗会に参加した人たちが、「むっちゃ速い」と感嘆した映像をみました。これぞリニアを儲かるビジネスにする道です。いま山梨にあるリニア試験線をテーマパークとし、観光客に有料で乗ってもらえばいいのです。世界からスピード好きが集まることでしょう。でも仕事や観光で大阪や名古屋に行く用事がある人にリニアへの乗車を強制することは御免こうむりたいです。