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日本的就職慣行が生むオワハラ

2015-06-26 18:58:46 | 日常
ついここ2-3日に初めて聞いた言葉が「オワハラ」である。
就職の内定を与えた学生(大学四年生)に、これ以上就職活動をせず、必ず自社に来るよう強制することを言うそうだ。
バブル期には内々定を出した学生を旅行とかに連れ出して他社に行かせないようにする「拘束」ということが行われていたという。オワハラも拘束も求人倍率が高く、学生の就職が順調な時に見られる現象である。就職氷河期世代から見れば「オワハラ」でさえうらやましいことであろう。
それにしても日本企業の人事部はつくづく懲りないというか、学ばないというか、どうしようもない連中だと思う。
本当は「もっといい会社」に行きたいと思っている学生を引き留めてどうするのだろうか? 首尾よく入社してくれてもすぐにやめてしまうと思わないのだろうか。
「オワハラ」が意味を持つのは、日本の大企業の多くが相変わらず「新卒一括採用」に固執しているからだ。大学四年生の一定期間の就職活動を阻止できれば、その学生はその先本当に行きたい会社に入る可能性がなくなるからこそ「オワハラ」や「拘束」が有効である。もし、その後も本当に行きたい会社にいつでも転職できるのであれば「オワハラ」にも「拘束」にも意味がない。
「拘束」までして確保したバブル入社組はその後どうなったのだろうか。リストラ部屋に送り込んで退職を促さざるを得なくなったのではないだろうか。リストラやっている就職氷河期の間、優秀な新卒人材が余っていたのに大手企業は採用できなかった。こうして日本企業の人材は次第に劣化した。
会社人事部は日本衰退の戦犯ではないだろうか。

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