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[国際人]日本人の内向き傾向、米国留学生減 

2012-11-10 | Weblog
 アメリカで学ぶ外国人留学生の数が、2010~11年に72万人を突破し、過去最高を記録した。米国際教育研究所(本部・ニューヨーク)の発表によると、出身国別では、中国(約16万人)、インド(約10万人)、韓国(約7万人)の上位3か国が他国を大きく引き離しており、豊かになったアジアの勢いを示す形となった。

 そんな中、日本からの学生数は低迷している。ここ数年は毎年2桁の減少率が続き、10~11年は7位の2万1290人と、1位だった1997~98年の約4万7000人の半数以下に落ち込んだ。

 「人と人との交流は、強固な日米関係の礎。日本の留学生のこの減り方は、心配です」。米国務省で東アジア・太平洋地域の国際交流を担当するジェニファー・スタウト次官補代理は、こう語る。

 日本人の「内向き」傾向の表れとの指摘もあるが、スタウト氏は、「国際経験や英語力を必ずしも評価しない日本企業の文化も背景にあるのではないか」と指摘する。対照的に、中国やインド、韓国の企業は留学組を競って採用しており、それが留学生の急増につながっているという。

 日米両国政府は4月、日本人留学生減少の問題に関する合同作業部会を設置し、来年9月をメドに報告書をまとめることで合意した。日本企業への啓発活動や、日本の大学への秋入学の導入などの改善策が検討される見通しだという。

 スタウト氏は、「国際経験は、企業や社会全体の競争力の向上につながる。日本からの留学生増加のため、できることをすべてやります」と、強調する。留学生数の低迷が、アジアでの長期的な日本の地位低下につながるとの懸念もアメリカにはあるようだ。(読売)

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