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[改憲] 反対の声 続々!!憲法の専門家ら

2013-05-10 | Weblog

東京大学・長谷部恭男教授

憲法学が専門の東京大学の長谷部恭男教授は、「特定の価値観に基づいた改憲の提案が実現することにつながる」などとして、改正に反対する見解を示しました。

長谷部教授は、NHKのインタビューに応え、まず、「きょうの衆議院の憲法審査会でも『発議の要件を緩和しても結論は国民投票で決まるのだから問題はない』という主帳があったが、それは単純に過ぎる見方だ」と指摘しました。

そのうえで、「憲法は、長期にわたって守るべき基本原則を定めており、子や孫の代のことまで見据えて考える必要がある。いまの有権者の判断に委ねればそれでおしまい、というものではない」と話しました。

そして、「社会には、さまざまな価値観や世界観を持つ人びとが暮らしている。3分の2という発議の要件を課しているのは、こうした人びとから幅広く合意を取れる原則だけを憲法に取り込むようにするためだ。

これが、過半数で発議できるということになると、特定の考え方や価値観に基づいた改憲の提案が実現することにつながり、それとは違う考えを持つ人たちとの間で、深刻な対立を生むことになりかねない」と話し、憲法96条の改正に反対する見解を示しました。

 

 参考

60数年を経て、基本的に改正に賛成する学者も少なくない。しかし安倍政権の性急な動きには慎重だ。大石京大教授もその一人だ。時間をかけ国民と議論しながら、なぜ過半数なのか、なぜ5分の3ではいけないのか、説明する必要があると語っている。

京都大学・大石眞教授

京都大学の大石眞教授は、「最初の発議要件のハードルを高くしたまま憲法改正の入り口を閉ざす必要はない」などと改正に賛成する見解を示しました。

大石教授はNHKのインタビューに応え、「憲法改正の手続きでは最終的には国民が決める国民投票が整備されているので、最初の発議要件のハードルを高くしたまま憲法改正の入り口を閉ざす必要はない」と述べました。

さらに、「憲法は60数年変わらないまま来た。96条の改正議論をきっかけに、もう少し憲法を身近なものとして、どこをどう変えれば何が変わるのかを具体的に検討するきっかけになるかもしれない」と指摘しました。

そのうえで、9日の衆議院の憲法審査会で96条の改正に賛成した政党に対しては「やや議論が性急な気がする。なぜ過半数なのか、例えば5分の3ではいけないのかなど国民に対する丁寧な説明が必要だ」と注文をつけました。

 


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