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安倍のヤクザ政権 サミット文書をデッチ上げ 世界の恥じさらしに

2016-06-01 | Weblog

【アベ官邸】世界の恥さらし サミット文書の奇奇怪怪

2016/6/1 田中龍作ジャーナル
 

終始うつむいていた官僚たちだが、悲壮感はない。「早く終わってくれないかな」とでも思っているのか。手前(後姿)は玉木議員。=1日、衆院第4控室 撮影:筆者=

日本の恥を世界にさらした伊勢志摩サミット。安倍首相がアベノミクスの失敗を糊塗するために、世界経済の現状認識を欠いた資料を各国首脳に配布したのだ。

サミット直前(5月23日)の月例経済報告には「世界の景気は、弱さがみられるものの、全体としては緩やかに回復している」とあったのに、安倍首相はサミットで「世界経済は大きなリスクに直面しているという認識については、一致することができた」と発言したのである。

安倍発言のベースとなる経済指標は、A4用紙で4枚にまとめられている。日本語版と英語版の2種類ある。日本語版は日本のマスコミ向け、つまり情報操作用だ。

あたかも安倍首相が消費増税見送りの理由にしたがっていたリーマンショック前夜であるかのような説明が並ぶ。

「怪文書」がサミットの場で各国首脳に配布されたのである。

経済指標ばかりではない。安倍首相は記者会見で「アベノミクスを世界に展開することで(各国首脳は)合意した」と読み上げたのだ。まるで八紘一宇の世界である。

これについてもキャメロン首相が「合意していないよ」と指摘している。

奇奇怪怪のサミット文書について民進党がきょう、霞が関の関係省庁からヒアリングした。

日本語のペーパーには4枚全部「リーマンショック」という解説が書き加えられた。英語版には「リーマン」という文字はない(*1) =1日、衆院第4控室 撮影:筆者=

口火を切ったのは財務省出身の玉木雄一郎議員だ。「(怪文書を)作成したのはどこですか?」

外務省「とりまとめたのは外務省」

すっとぼける外務官僚に しびれ を切らしたのは経産省出身の福島伸享議員だ。

「結局官邸ですよね」「ペーパー(怪文書)を作成したのは今井(尚哉)首相秘書官と菅原(郁郎)事務次官の経産省ラインですね?」

外務省は「とりまとめたのはウチ」と繰り返した。
 
福島議員が「起案したのはどこですか?」と詰め寄ると外務省は「内部調整の中身なのでお答えは差し控える」とかわした。

玉木議員の指摘が事態を的確に表していた。

「合意してないことを言ってますよね? アベノミクスを世界に展開していこうなんて共同声明のどこにも書いていませんよ・・・ウソですよ。日本国民と(日本)マスコミ向けに発表しているだけですよ。ウソですよ」

月例経済報告を出した内閣府と、消費増税をやりたがっている財務省を外して、官邸がサミット文書をデッチ上げたのである。

ここにきて法律で定められた官庁ごとの所掌業務は吹っ飛んだ。「クーデターだ」。ヒアリング後、ある議員がつぶやいた。


(*1) サミット英語版資料に「リーマンショック」表記なし

民進党の玉木雄一郎衆院議員は、主要国首脳会議(伊勢志摩サミット)の経済討議で日本政府が示した資料の日本語版には11カ所も登場した『リーマンショック』という言葉が英語版には一度も出てこないとして、5月30日のツイッターで「悪質な情報操作だ」と批判した。

この投稿に対し、安倍のケツ拭き広報紙フジ産経は、玉木氏に批判が殺到しているとうそぶいたうえで、「リーマンショックは和製英語だ。海外では「the financial crisis」と表現するから、出てこないのは当然だ」などと、これまたうそぶいている。

管理人にいわせれば、1971年に米大統領ニクソンが金・ドルの交換を停止し世界に衝撃を与えたニクソン・ショック(Nixson Shock)など、世界の金融市場に衝撃を与えた名だたる事件は、端を発したあるいは関連した個人や組織の名前を冠して呼ぶのが正式だ。

だから「Japan PM Abe warns of Lehman-magnitude crisis」と報じた米大手メディアCNBCのように、リーマンショックは「Lehman-magnitude crisis」と訳するのが正しく、それがLehmanの文字を消して、ただの「the financial crisis」としたのは意図した悪質な情報操作である。

米CNBC http://video.cnbc.com/gallery/?video=3000520856