晴、10度、58%
今年に入って初めて焼いたカヌレ、最初はとても緊張して焼きました。型から取れないとか、焼いている最中に爆発するとか心配が先に立ちました。ところが一度焼いてみると、焼き菓子を焼き慣れた人ならさほど難しい菓子作りではないかもしれません。プレーン、アールグレー、キャラメルとアレンジもできます。昨日は濃く出したコーヒーで作ってみました。
今ではオーブンに入れるとそのまま放ってあります。最初の時は付きっ切りでした。 焼き上がりを型から出すと、柔らかなカヌレです。この状態では香りが先に立つばかりで中のふにょっとした感触は楽しめません。待つこと20分、外側がロウ引きしたように硬くなります。まだ芯は生暖かい、この時が一番の食べごろです。と言ってもこれは焼いた人の特権です。完全に冷めてしまったカヌレも美味しい。冷めたカヌレをオーブンで温め直してもまた美味しく食べることが出来ます。
カヌレはフランスの古くからのお菓子だそうですが、ずいぶん長いこと捨てれていたようです。再びブームになったのはここ数年の話だとか。時折送られてくるパリのフォッションのレターにはマドレーヌ、チョコ、マカロンと並んでいつも登場するカヌレです。確かに他のフランス菓子と並ぶとその地味さが際立ちます。華やかなお菓子の中に黒焦げのカヌレ、存在感があります。
日本のカヌレはトッピングをのせたりと外見も華やかに。一度コツがつかめるとカヌレはハードルが高いお菓子でなくなりました。一番ハードルが高いのは、 もしかしたらこの銅製ののカヌレ型を買うことかもしれません。若干お安い合羽橋の銅製のカヌレ型がなかったら、私もいつまでもカヌレを焼くことがなかったと思います。先日、香港でフランスのマトファー社のカヌレ型を実際に手に取ることがありました。お値段も相変わらずお高いのですが、その型の銅の厚みに驚きました。
外はかっちり、中はふにょっとしたカヌレの食感、ついつい手が伸びてしまいます。