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37歳の息子、言葉が出始めた頃、人を見ると「じゃじゃ」と呼びました。主人、私そして月に一回は上京して来る私の母に向かってです。初めに分離したのが母、私が母を「ババ」と呼ぶので覚えました。次に分離したのが私、「かか」と私が教えました。そして最後まで主人は「じゃじゃ」と呼ばれました。「じゃじゃ、かか」は表向きは小学校を卒業する頃まで続きました。家の中では,中学出る頃までそう呼んでいたと記憶しています。
息子は中学を出ると家を離れました。私の事を「かか」と呼ばなくなって久しくなります。息子が中学の頃まで、親しくお付き合いしていたお家では,私は「かか」と呼ばれました。「こうへいくんのまま」ではなく「かか」。
女性は年代、役割で呼ばれ方が替わって行きます。結婚前は「○○さんのお嬢さん」,結婚すれば「○○さんの奥さん」,子供が出来れば「○○ちゃんのまま」。どう呼ばれてもそれなり何の抵抗もありませでした。夫婦別姓なんて考えも付かなかった世代です。息子が家を出て25年、夫婦2人の生活になると,小さい時のまま皆さん,「真奈さん」と名前で呼んでくださるようになりました。主人が家にいる時は,「真奈、真奈」の連呼です。仕事にでていた間は,「先生」などと呼んでもらっていましたが,これはとても苦手な言葉です。でも,先生をしていましたから仕方ありません。皆さんご家庭の中では私の事を「まなちゃん」と言っていたそうです。
昨日頂いたメール、書き出しが「かか」でした。昔からの友人のお嬢さんからです。彼女,高校からイギリスの学校に行きました。イギリスからも「かか」で始まる手紙をくれました。メールではなくもちろん手紙です。彼女らしい伸びやかな大きな字を思い出します。この「かか」の一言で,急に息子の母親時代に戻ったような気分になります。久しぶりに気分が高揚して来ます。今でも,息子一人に宛てて手紙を出す時は結びは、「かか」、お嫁さんと息子2人に宛てて手紙を出す時の結びは,「真奈」と区別しています。
ここ10年ほどは,近所では「モモまま」で通っています。モモさんの人間のお母さんに間違いありません。一人で歩いていると,「モモまま」と手を振ってくださる近所の方達です。
さあ,あと一つ,我が孫娘,私の事をなんと呼んでくださるのやら。楽しみです。