チクチク テクテク 初めて日本に来たパグと30年ぶりに日本に帰ってきた私

大好きな刺繍と大好きなパグ
香港生活を30年で切り上げて、日本に戻りました。
モモさん初めての日本です。

花豆

2015年01月23日 05時31分02秒 | 映画

晴れ、13度、75%

 花豆、正確にいうと赤花インゲン豆。乾燥しているときでも4センチ程もある大きなお豆です。濃い赤と紫のまだら模様が特徴です。この豆との出会いは、ただでさえ豆好きな私の豆経歴の中でも、大きな位置をしめてます。小豆や大豆のようにいつも見慣れた側にある豆とは違いました。ある日偶然に出くわした花豆です。

 今や全国的に店舗を拡げている「富澤商店」、元々は東京町田の乾物屋さんだったそうです。息子は、町田に大学入学以来10年近く住みました。町田の駅からほど遠くないところに古い商店街があります。急に町並みが低くなり、昔ながらの商家の作りが見えてきます。そのあたりで、一軒、やたらに中年の女性の出入りの多い店がありました。軒の低い、大きなのれんをくぐると、あまり明るいとはいえない店の中には整然と乾物、製菓、製パンの材料が並べられていました。どれも、きちんと袋詰めされています。今から18年ほど前のことです。

 日本に帰れば豆を探します。香港でも、かなりの種類の豆が手に入りますが、美味しさや豆の鮮度は日本のものが優れています。もちろん、昆布やワカメ、海苔の類いもあの当時は、日本から持ち帰っていました。

 豆の棚の前で、見たこともない奇妙な色の豆を見つけました。それが花豆。 お値段は、黒豆に次いで高く、500g入りの袋を手に持って、はて、買おうか考えていると、お店の方が近付いて来て、花豆の美味しさや炊き方を説明してくださいました。それ以来、花豆は私の豆のチャートの中では女王様です。

 今回は、福岡のデパートの地下にはいっている『富澤商店」で新豆を買い求めてきました。昔とは違い、豆の袋詰めの量が300gと小さくなっています。お正月気分もすっかり抜けて、またしてもお豆の優しい甘さが欲しくなってきました。一晩漬けるつもりで、午後遅く水に入れた花豆、ほんの4時間程で水を吸い上げています。さすが新豆です。インゲン豆の仲間ですから、ざらっとした豆の食感があります。このお豆本来のフンワリした美味しさを生かそうと、お砂糖でなく蜂蜜で炊いてみました。しっかりとお砂糖を一杯に入れて炊くと、身はしまりまた違った美味しさを持ちます。今回はとにかくふんわりした花豆に仕上げました。炊き上げた花豆6センチ強の大きさです。

 度々登場する花豆、今回は豆が少ないのでこの蜂蜜煮だけ。いつもは、スープに入れたりトマトソースで煮たり、マリネしてサラダにします。

 今、書きながら思ったこと、『富澤商店」が大きくなった秘訣は、あのお店の店員さんたちの力だと思います。町田のお店にはお客も多くいましたが、お店の人も多くいました。そして、彼女たちが、商品知識に深く通じていてこうして召し上がったくださいとアドバイスしてくれました。店舗数が増えると、いつまでもそんな訳にはいかないかもしれません。乾物の戻し方、製菓材料の扱い方にあの頃の『富澤商店」のお店の人は長けていました。

 私にとって女王様の花豆、日本では長野と群馬のものが一番大きいとされています。高地でしか採れない花豆です。以前、福岡産の花豆を買いましたが、大きさが半分、甘みも少なく感じました。香港では、白花インゲン豆が手に入ります。色合いがもっと白いものです。ひと頃、健康によいと売られていましたが、豆の管理が悪いのか、非常に硬かった。たまに、台湾から花豆がはいってきます。これまた、半分は硬くて食べられない代物です。

 昨日は、味見と称して花豆を次から次にお口に入れていました。主人と一緒に夕飯のテーブルについた頃には、お腹が一杯でした。

 

 

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