チクチク テクテク 初めて日本に来たパグと30年ぶりに日本に帰ってきた私

大好きな刺繍と大好きなパグ
香港生活を30年で切り上げて、日本に戻りました。
モモさん初めての日本です。

サバの薫製

2015年01月20日 | 料理

晴れ、14度、70%

 自宅で薫製を作り始めたのは、随分昔のことです。薫製用の炉を持っているわけではありません。自宅の台所で、手持ちの鍋で作る薫製です。チキン、魚、貝、チーズに卵。チップだって、桜がとかヒッコリーがとかいいません。家にあるお茶っ葉、ちょっと美味しくない紅茶やウーロン茶を使います。

 この簡単な薫製、確か、アメリカの雑誌「FOOD & WINE 」に載っていたものです。以来、有り合わせのもので、自分なりに工夫を重ねて作ってきた薫製、美味しいです。

 鍋底に紅茶の葉っぱ、砂糖、お米を少しその上に網をおき、薫製したいものをのせ火をつけて燻すだけです。魚もお肉も生のまま使います。薫製は、一つの火の入れ方だと考えます。焼く、煮る、蒸す、揚げる、炒める、燻す。私の中では同じ直線に並んでいる調理法です。

 使う鍋は、燻すものの大きさで決めます。マナガツオ一匹の薫製、これなら中華鍋。チキンレッグ2本ぐらいなら、蒸し器で。家で楽しむ薫製です。簡単に気負わずに作れることが何よりです。

 まだ、息子が中学の頃、お弁当にチキンレッグの薫製を入れました。お弁当箱の蓋をとれば、あの薫製のにおいです。のぞきにきた友人がお弁当箱の中に見たものは黒々としたチキン。薫製などに馴染みのない子に詰られて、お弁当に入れるのは止めました。

 ただ燻した香りのよさを付けるだけではいけません。魚も肉も固くならずジューシーに燻すようになるまでは、燻す時間を考えます。脂が乗っているものを燻すのは最高に美味しくできますが、脂身のない物はマリネする時にオイルを補って燻します。最高の薫製は、身がぷっくりと持ち上がっています。蓋をとって、ぷっくりが見えるとしめたもの。もういいかなあの一息手前で火を止めて、蓋をとらずに待つことをお勧めします。

 家で作る薫製の一番の楽しみは、暖かな薫製が食べられることです。薫製といえば、冷静のオードブルと考えがちですが、家で作ると、ドンと暖かなメインになります。

 簡単簡単と申しましたが、一つだけ、気を付けてください。使ったお鍋は、タールでドロドロになります。紅茶を蒔く鍋底にはアルミ箔をひくことをお勧めします。肉類は燻す時間もかかります。時には台所の天井も、何やら茶色く変色します。さっと直ぐに洗えば、どの汚れも落ちます。

 庭のある日本の家に戻れば、いつかこの薫製用の炉を組もうと考えています。ローストともグリルとも違った薫製、食べ物の持つ旨味にいい香りのおまけ付きです。

コメント (2)
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