goo blog サービス終了のお知らせ 

チクチク テクテク 初めて日本に来たパグと30年ぶりに日本に帰ってきた私

大好きな刺繍と大好きなパグ
香港生活を30年で切り上げて、日本に戻りました。
モモさん初めての日本です。

マーガレットの刈り込み

2022年05月16日 | 

曇、15度、80%

 5年前の4月のことです。朝の走るルートが決まり始めた頃、大濠公園近くの家の前にこんもりと薄ピンクの花がたくさん咲いていました。匂いはありませんがその花の量が圧倒的に多く、どうしたらあんなに花が咲かせられるのかと不思議に思いました。花の名前もわかりません。いつものように「我が家にもあの花が欲しい」と思いました。毎朝この花の前を通り、真夏まで咲き続けるこの花を見ていました。

 翌年の春、園芸店で見つけた花苗、紛れもなくあのこんもりした花です。「マーガレット」でした。さてどこに植えようか?表の道に面した庭には古くからの紅葉が一本残してあります。その古木の足元が寂しく、寄せ植えの花を季節ごとに置きました。寄せ植えも大きなものを2つ3つ作ると苗代だけでかなりの金額です。そこで、この宿根の「マーガレット」を植えました。翌年、思ったより繁殖力が強く「紅葉」の足元をささやかに飾りました。昨年、大きく成長しました。「紅葉」の根本にはあと2種類花を植えていますが、「マーガレット」はその3分の2を占め、花周りは1メートルを越しました。見応えのある表の庭を作ってくれたのはこの「マーガレット」です。

 この春はさらに大きくなり日に日に花を咲かせます。自分の重みで細い枝は地面を這うように伸びました。外回りは2メートル、道ゆく人は立ち止まり、花を見ていかれます。先日雨が3日も降り続きました。「マーガレット」の茎はペシャンと地面につき花も見苦しくなりました。いよいよ、ハサミを入れる時期です。刈り込むことでまた夏まで花を咲かせることはわかっていても、立派に育った「マーガレット」をぐっと小さくするには勇気がいりました。 約半分の大きさまで刈り込みました。地面についていたところはすべてカット、これで株元の蒸れを防ぐことができます。 刈り取った「マーガレット」は私が両腕でも抱えきれない量になりました。見栄えは悪くなりましたが「マーガレット」のためです。この刈り取った花を選定して花瓶に挿しました。大きな「マーガレット」のブーケ、ドイツの古いガラスの花瓶が受け止めてくれました。華やかです。部屋に明かりが灯ったみたい。

 毎朝通る例のお家の前の「マーガレット」は今年も大きく咲きました。雨上がり走りに行くと、この家の「マーガレット」も刈り込まれていました。

 夏が終わり花が少なくなると、今一度刈り込みをします。来春、今年よりも大きくと願います。


大山蓮華

2022年05月15日 | 

曇、15度、70%

 妖精のような花姿をした「大山蓮華」を知ったのは「白洲正子」の本の中でした。そのすぐ後、花人「川瀬敏郎」が活けた「大山蓮華」を見てあまりの綺麗さに心に残りました。「オオヤマレンゲ」は木に咲く花です。花がスイレンに似ているので「蓮華」と名付けられたのだとか。別名「天女の花」とも言われるそうです。

 「大山蓮華」を実際に見たことがないときっとこのブログに書いたのでしょう。新潟の友人が自宅の庭に咲く「大山蓮華」の蕾を10数個送ってくださったのは昨年の五月のことでした。まるで白玉団子のようなその蕾、早速家中に活けましたが、長旅の疲れからか水揚げがうまくできずに、一つとして開かせることが出来ませんでした。友人にも花にも「申し訳ない」という気持ちでいっぱいでした。

 今年の寒さが緩んだ三月初旬、地元の園芸農家の「植木市」に行きました。苗木や花苗は地元のものを買うことにしています。同じ気候で芽生え育ったものならば失敗も少ないと思うからです。「植木市」は大きな松や桜まで扱っています。その中一本の裸のまだ50センチほどの苗木に「大山蓮華」と書かれた札がついていました。写真はまさに「大山蓮華」です。売主のおじさんに福岡の平地でも育つかどうか尋ねました。寒い山にしか咲かない花だと思い込んでいます。九州でも山に行けば見られること、手間がかからないことなどを聞き、1本買い求めました。「今年は咲くかな?」「いや来年だね。」とおじさん。帰ってすぐに、座敷に面した庭の大きなマキの木の東側に植えました。

 植えてすぐに新芽が吹きました。葉の形まで優しい曲線を描いています。四月半ば、葉の先にやや丸いものが顔を出しました。「花芽かしら?」期待で胸がドキドキします。一日数回「花芽」を見に行きました。 銀杏の薄皮の様なものに包まれていた花芽が白い姿を現したのは十日ほど前、徐々に丸く膨らみ、一昨日花先を綻ばせました。昨日の朝は  まだ開いていませんでしたが、昼過ぎ花弁を開きました。花姿、雄しべの赤い色との対比、花弁の色は純白、「白雪姫」みたいとつぶやきました。

 4つ付いた花芽のうち3つが咲きました。昨日幾度この花の元に行ったことか。見飽きることがありません。4日ほどの命だそうです。まだ幼い木です。よく咲かせてくれたと思います。この4つの花は切らずに置きましょう。木が成長して花がたくさん咲くいたら切り花にします。

 昨晩、新潟の友人に開花を知らせました。「嬉しい花便りをありがとう。」と返事が返ってきました。


バラが咲き揃いました。

2022年05月09日 | 

晴、16度、82%

 庭の大きなバラ、6種類7本が満開を迎えました。裏庭の東南はバラの一角です。突き当たりアーチの奥は大輪の花を咲かせる真直ぐなバラ。アーチ両側は右手はロゼッタ咲のピンクのバラ、左からは2本乙女のような色合いのバラが伸びています。右のフェンス沿いには真っ赤なバラが2本、左右に枝を伸ばしています。その手前、白い野ばらが小粒のバラを房状に付けフェンスを飾ります。

 5年かかりました。頭の中で想像して木の配置をしましたが、実際はアーチ左のつるバラが最初の年に枯れてしまい、思うような進捗は見られませんでした。30年、土から離れた生活をしていました。自分が育った家の庭です。昔の面影は座敷側の庭に残っているばかり、たくさんの木を切りました。以前は鬱蒼とした小さな小さな森みたいな庭でした。木を切ると日が差します。太陽の日を受けた土が大きくバラを育ててくれました。バラは植えればほとんど水もやりません。咲き始める前に、枝の整理をして咲く方向を定めてやるのが私の仕事です。あとは土と雨と太陽にお任せします。数ヶ月前、冬の庭には丸裸のバラの木でした。自然の巡り来る力を年々感じます。

 あと一種類、小バラの開花がまだ見られません。写真の一角の手前に庭のパーチションの上を這う小バラです。ピンクの小さな花を咲かせます。 蕾の数200はあるでしょうか?まだ一つも咲きません。きっと「お楽しみはゆっくりと」とでも言っているかのようです。

 バラは棘がありますが、育てやすい種類ではないかと思います。育つ力が強いので私たちはほんの少し手を貸してやりさえすれば年々咲いてくれます。

  野バラと赤いバラ、今から咲く小バラを除くと香りの高いバラを植えました。おかげで庭は早朝は静かに清涼な香りが、昼間は濃厚な香りが漂っています。大小のミツバチが忙しく働いています。花を落とした後も思い出したかのようにポツポツ楽しませてくれます。

 毎朝庭に出てバラ1本、1本に「ありがとう。」と声をかけてやります。来年もまたこの景色を見ることができますように。


時計草

2022年05月04日 | 

晴、12度、70%

 「時計草」が咲き始めました。昨年夏、6本植えました。寒さに弱い品種は春を迎えることができませんでした。ツタ科の植物です。冬の間に蔦を伸ばしフェンスの上で絡まってごちゃごちゃです。その中に大きな蕾を鈴なりにつけました。 

 なんとも開放的な花姿です。ぱかっと開いた花に南方的なものを感じます。実は「パッションフルーツ」、実がつかない品種もあります。花を愛でる品種には実はつかないそうです。弱い品種かと思えば、昨年の花のこぼれ種から、芽生えた株がありました。 蔦科の植物の根強さを感じます。

 「パッションフラワー」とも言われます。「パッション」は情熱と思っていましたが、「キリスト受難」の「パッション」だそうです。花の中央めしべの形が十字架です。国によっては神聖な花、そう言われるとなんだかそんな気持ちになります。夏中楽しむことができる「時計草」です。


ハゴロモジャスミン

2022年04月24日 | 

雨、17度、94%

 朝玄関を出ると微かに甘い香りがします。玄関先には秋の金木犀、初夏のクチナシが植わっています。「クチナシのような匂い、まだ早いわね。」そのまま走りに出ると所々で同じ匂いに出くわします。「ハゴロモジャスミン」の香りと気付いたのは匂い初めて1週間ほど経った頃でした。

 「ハゴロモジャスミン」を知ったのは帰国後、5年前のことです。気温が上がり始めたは五月、蒸せるようないい香りが生垣から匂っていました。よく見ると小さな白い花が咲いています。蔦の仲間で生垣にうまく這わせてあります。「このツタ、我が家の庭に欲しい。」と園芸店に出向きました。そこで「ハゴロモジャスミン」と名前を教えてもらいました。ところが植え込みの時期はとっくに過ぎていて苗がありませんでした。一年待って早々に苗を買い込みました。今年3年目の我が家の「ハゴロモジャスミン」です。

 北庭のフェンスの東西、両面に這わせています。深い赤の細長い蕾をつけます。しばらくすると5弁の白い花が咲きます。ひとつふたつの花の時は近くまで寄らないと匂いませんが、真っ白に咲き始めると、匂いが立ち籠めます。「ハゴロモジャスミン」という名前も素敵です。天女の白衣が舞うように見えるからでしょうか?最近見た「ハゴロモジャスミン」の品種名「天の川」というのがありました。白く咲きそろった「ハゴロモジャスミン」が塀やフェンスに這う様子は「天の川」にも似ています。

 「ジャスミン」の香りは香港を思い出させます。南方の国々ではよく見かける「ジャスミン」です。香りも強く、蕾も白い「ジャスミン」をよく見かけました。しかも一年中香っていたように記憶します。

 香りのある花が好きです。裏庭が甘い香りで満ちる日が近付いています。「レモン」の蕾も 「バラ」の蕾も 大きく膨らんでいます。香りをお届けすることが出来ないのが残念です。待ちに待った香りの庭、もうすぐです。

 


フリチラリア パルディフローラ

2022年04月23日 | 

曇、17度、80%

 球根は植えれば咲くものと思っていました。チューリップ、水仙、秋に植えると間違いなく花を咲かせてくれます。ところが、植えても芽が出ない、芽が出てもそのまま枯れる、気難しい球根もあります。「アミガサユリ」の仲間、房咲きになる「フリチラリア」和名で「ヨウラクユリ」とも言われるユリ科の植物は気難しい球根です。

 5年目でやっと花を見ることが出来ました。 ユリらしい花姿です。球根が幼いのか小粒の花付きです。それでも花芽を見たときの私の喜びようは大変でした。風の強い日は大きく花が揺れます。カラスが時折様子を見に来ます。食べられるのではとまで心配します。花を持ち上げると、 シベの付け根はうっすらと紅色でした。2球植えて黄色と紫のつもりでしたが、この薄黄色しか芽生えませんでした。綺麗な名前がついています、「パルディフローラ」です。

 この花も長年自分の手で咲かせたかった花の一つです。植物とは相性もあります。好きで好きでたまらないという思い入れも大事ですが、時には当てが外れます。その植物を知ることとうまく育てられるかは違うことのようです。小さな花たちからこの5年たくさんのことを学びました。でも放っておいても花を咲かせてくれるものはありがたいと一人で笑います。

 一気に気温が上がり始めました。実を膨らませるもの、蕾を膨らませるもの、初夏に向けて庭も季節が進みます。


モッコウバラ

2022年04月18日 | 

晴、12度、60%

 モッコウバラが咲き始めました。黄色のモッコウバラです。どの花も去年に比べて咲くのが遅いと感じます。このモッコウバラはこの庭に最初に植えた「バラ」です。モッコウバラを知ったのはそんなに昔のことではありません。春に一時帰国した時、よそのお庭に咲いているこの黄色の花を見て、「自分の庭にも欲しいな。」と思いました。要するに真似です。

 帰国後2ヶ月でモモが逝ってしまい、庭作りの取り掛かりが遅くなりました。モッコウバラの苗は近くでは既になく、取り寄せた記憶があります。たった一粒黄色い花がついたちっぽけな苗でした。それが一年で大きく育ちました。モッコウバラを育てている近くのおじさんが「質が強いから枝が暴れる前に剪定しなさい。」と教えてくれました。確かにあっという間に枝を伸ばし、幹も太く育ちました。

 モッコウバラは裏庭の一番奥の角に植えました。実はこの一本から庭の設計図を考えたのです。角の奥、その手前にアーチを置き、この一角をバラにしようとバラ苗を一本、一本植えました。最初の年で全部で8本植えました。バラの成長は早く、2年目からは壁に這うバラが咲きました。アーチを這い上るバラはなかなか一番上まで伸びてくれませんでした。今年やっと両側のバラがアーチを覆いました。 逆光で見え辛いのですが、アーチの奥にモッコウバラが咲いています。

 モッコウバラが咲いているお家はどこもそうですが、花房は道路側に垂れて、家からはモッコウバラの裏側を見ていることになります。しかも我が家は下の道に面したところにモッコウバラが咲くので、見上げなくてはなりません。

手前の角に咲くモッコウバラです。しかも石垣の上のフェンスの上です。

 白いモッコウバラは香りがあることはこのモッコウバラを植えて知りました。白も欲しいと思いましたが、この淡いクリーム色は初夏を知らせてくれます。一本で十分です。

 チューリップ、アネモネは既におしまい、庭は徐々に春から夏へと置き換わっています。


フリチラリア 「アクモペタラ」

2022年04月17日 | 

晴、8度、84%

 

 「フリチラリア」ユリ科の地味な花です。「バイモユリ」「瓔珞ユリ」とも呼ばれれます。20年ほど前、アメリカの園芸雑誌で目にした「フリチラリア」その姿にぞっこん、その写真を大事に今も持っています。「いつか自分で育てたい。」

 5年前帰国すると、早春に日当たりにいい場所に咲く網状の花びらを持つ「アミガサユリ」を見ました。「フリチラリア」の中で一番素直な花姿の一輪咲の花です。その秋には球根を探して植えました。一輪咲の「アミガサユリ」は毎春我が家の庭に咲くようになりました。アミガサ状ではなく、やや複雑な色合いの「アクモペタラ」という品種です。

 ユリの葉を持ちます。下向きに咲き首を折ったようなその姿は、群生でも一本だけ咲いていても美しいと思います。「フリチラリア」も房咲の豪華な品種もあります。とてもお値段の高い球根です。毎年植えますが、気難しく発芽しない、発芽しても花が咲かない失敗続きです。今年はもしかしたら房咲きの「フリチラリア」をお見せできるかもしれません。

 「アクモペタラ」の横に座っていつまでも眺めます。 緑にこげ茶、紫が微かに入った花びらです。

 昨日まで丸三日、強風に揺さぶられながら健気に咲いていました。「今日はやっと風が収まったね。」一つ一つ、念願の花を庭に咲かせます。失敗にも落ち込みますが、めげません。


ブルーベリーの花

2022年04月10日 | 

晴、13度、82%

 昨年の早春ブルーベリーの木を2本植えました。実付きを良くするには、同種の違う株を植えるといいと聞いたからです。植え付けて間も無く花が咲いたのでしょう、初夏には小さな紫の実をつけました。花の記憶がありません。晩秋、紅葉が綺麗なことに驚きました。一年経った今も膝丈の幼い木です。

 気温が上がるにつれ鈴なりに見える蕾がつきました。 目を凝らすと萼部分の薄緑、白色、オレンジ色へと小さな蕾一つ一つの美しさに気付きます。 昨年の実付きはこんなに房状ではなくポツポツとしていました。木の成長です。 細長い蕾は開くとふっくらとブルーベリーを思わせる丸みを帯びて来ます。 そして開花するとほんの少しだけ雌しべの先が見える様になります。小さな花ですが優雅な姿です。

 ブルーベリーの実から察してもこの花がいかに小さいかお分かりいただけるでしょう。カメラのレンズを通すと「ブルーベリーの花の世界」です。切り取られた空間に引き込まれます。小粒で淡い色の花はともすれば見落としてしまいます。春の日々の幸せはこうした小さな発見です。


シンビジューム

2022年04月08日 | 

晴、11度、80%

 ほんのひと月前まで、庭は閑散としていました。芽吹きが始まり、花が咲き、この1ヶ月、あっという間に緑の庭、花咲く庭になりました。植物たちにとって春は急ピッチでやって来るようです。そして動き出したら休む間も無く、生命の営みを前進させています。寒さが残ったせいか桜の花はまだ咲き続けています。家もお外もお花がいっぱいで春を思う存分感じます。

 「シンビジューム」を買ったのは4年前の年末でした。脇床のお正月飾りにと求めました。翌春、大きくなった株を分けました。その年から花を咲かせました。花がない間、大きな「シンビジューム」の鉢は庭に出たままです。雨風も受けます。たまに脇芽を取るぐらい、大した世話もしないのに今年もまた咲き揃いました。 

 手間いらずでこんなに豪華な花が家にあるのはなんともお得な気分です。ただし、クリスマス、お正月、私の誕生日、家に花をと思う時には間に合いません。「シンビジューム」の生産農家の方は温度調節で出荷時期を調整しているそうです。

 昨日、部屋の中に飾りました。一つは床の間。ちょうどココさんがやって来て、座ってくれました。花には興味を示しません。もう一つはお玄関。帯のタペストリーの対面、いつもは額皿を飾っている場所です。 玄関はいろんなんことが入ってくる場所です。「嬉しい知らせ」「笑顔」「嬉しいもの」が入って来てくれる様にすっきり明るく整えます。

 とにかく大きいのが悩みの種の「シンビジューム」です。今からひと月、花が終わるまで家の中で過ごした「シンビジューム」はまた外に出されます。今年はもう一つ悩みの種があります。2鉢ともにもう根が鉢に回っています。株分けの時期です。「シンビジューム」が4鉢、考えただけで嬉しい反面、置き場所はと考えます。

 ひと月、豪華な花を楽しみましょう。その後のことはまたその時に。