今日は、
雨が降るらしい。
おはようございます。
母かずこさんの通院日だというのに。
今日は、あの巨大病院へ心臓の経過を診てもらう日だ。
当のかずこさんは、退院して以来、少しずつ弱って行っている気がする。
よくしゃべるのは相変わらずだけれど、
食欲は、ますます減退していく。
心筋梗塞のせいで、心臓の機能が落ちたからだろう。
とはいえ、かずこさんは、
「ビールは、ようけ飲めるけどな。」と笑っている・・・。
まあ、いいじゃないか!いいことだ!!
「わし、なんで食いたないんやろな?」と、
不安げな顔で問う母に、私は、
「そりゃ、歳を取って弱って行かんと死ねないだろ?
元気なまんまだったら、いつどうやって死んだらええんや?」
と笑って見せる。
そう言うと、かずこさんはいたく納得するらしく、
安堵したような微笑みを見せる。
かずこさんは、若い頃から死にたがっていた。
言い方を替えれば、生きづらさを抱えて生きて来たんだろう。
しっちゃかめっちゃかになりながらも、
自分を貫いて生きることしか、かずこさんは知らない。
それがいかに苦しく、いかに難しく、いかに凄いことなのか、
今なら、私でも、ほんの少し分かる。
こんな破天荒、私にはできない。
だからせめて、かずこさんくらい、
「大いにやれやれ!やっちゃえ~!」って
応援したくなるのだから、我ながら呆れちゃう。
さて、
今日は巨大病院を、かずこさん自身の足で闊歩できるだろうか。
もし、軽々歩き回れたら、
病院帰りに、ドミーにでも寄って、100均で爆買いしよう!
そうしよう!
支度するぞ。
おい、おたまは何してんの?
おたま「毛繕いの支度してるだ」
毛繕いの前の支度って?
おたま「こうして」
おたま「こうしてからに」
おたま「・・・」
あっ、止まった。終わりか?
おたま「こうするだー」
これで、いけるんか?
ようやく、毛繕いできるんか?
たれ蔵が、心配してるぞ。
おたま「フーッ」
いや、溜息ついてるけども
たれ蔵「で、いつ毛繕いするのですか?」
そそ、それな!