宇宙人の独り言

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ペンタゴン戦慄の完全支配

2013年07月17日 | 日記
『ペンタゴン戦慄の完全支配』
徳間書店
ウィリアム・イングドール 著
為清勝彦 訳


本書は、過去20年の世界各地で勃発した諸々の事件や紛争を歴史的・地政学的見地から洞察し、その背後に潜むペンタゴンの「完全支配」戦略と行動の暗黒面を浮き彫りにしています。
世界はいまも操られているといいます。独裁政権を倒す民主化運動から、NGO(非政府系組織)、学生運動、ウィキりークスまで、完全支配を目論む巧妙な手法の一つであるといいます。

たとえば、2010年12月18日に始まったチュニジアでの暴動によるジャスミン革命からアラブ全土に波及した「アラブの春」の民衆の抵抗運動は、著者のイングドール氏によれば、さまざまなペンタゴンのシンクタンクが何年も前から計画していたことであり、基本的には、巨大な経済に成長していた中国の将来の支配を狙ったものだったと分析しています。さらには、゛福島の惨事゛さえ利用しようとしている勢力が存在するといいます。新聞やテレビ、ネットに踊らされるのを良しとする大衆はともかく、情報を見極め、真実を直視しようとする人こそ、「完全支配」を理解しておく必要があるのではないでしょうか。訳者の為清勝彦氏は、この辺を上手に説明されていますので、少し長くなりますが「訳者あとがき――ソフト・パワーとハード・パワー」から引用させてもらいます。


「1922年に『世論』という有名な本を書き、第一次世界戦争でアメリカの心理戦に重要な役割を果たしたウォルター・リップマンは、「納得の製造」(manufacture of consent)という概念を示している。真実に興味がなく、理解することもできない一般民衆には任せておけないため、エリート層が作り出した真実をニュースとして報道することで民衆を納得させ、世論を誘導して目的を達成するという意味である。

第二次世界大戦後の新アメリカ帝国のことを「帝国」とは呼ばず、軍事支配よりも効率的な「植民地独立」(経済支配)に切り替えたこともそうであるが、70年近くたった今もなお、大規模に米軍が駐留を続け、実質的にアメリカの占領下(不沈空母)でありながら、天皇制の存続により「独立国」だと思っている日本もまた、こうして製造された納得の産物である。

人間には頭(知能)があるため、家畜のように物理的に力ずくで支配するよりも、自主的に自ら支配させる方が効率的である。それがアメリカの掲げる「民主主義」の本当の意味だった。そのためには、人々が、頭の中を支配されていることに、気付いてはならないことは言うまでもない。あくまで自分で考えていると思わせておく必要がある。これを裏返して言えば、どういうことだろうか?

常に最新の情報を熱心に収集し、幅広くさまざまな意見を聞いては比較検討し、その中から最適な答えを「自分で考えている」と思っている人も、実は操作されているかもしれないということになる。

例えば、新聞・テレビなどマスメディアが、商業的あるいは政治的に偏向していることについては、多くの人が理解しているだろう。だから、マスコミの報道を鵜呑みにせず、批判的に読む姿勢を身につけている人は少なくない。だが、どんな話題に関心を向けるかということ自体、テレビを見ている限りは影響を受けてしまう。例えば、各種廃棄物による直接的な地球の汚染よりも、二酸化炭素の排出量の問題に関心を持つようになる。

また、本書に述べられてる、市民運動のNGOやインターネットのSNS(ソーシャル・ネットワーク・サービス)が、今やプロパガンダの手段になっていることの認識は、まだまだ十分には行き渡っていないだろう。そして、ウクライナやグルジアのカラー革命や、最近の「拡大中東プロジェクト」の一環としてのエジプトの「政権交代ドラマ」のことを、本物の民主主義だと真に受けてしまう。あるいは、ウィキリークス(付録を参照)のことを正義の味方だと思ってしまう。

マインド・コントロールの「マインド」とは、日本語では「心」と訳されることが多いが、「ハート」とは異なり、思考(知性)を意味する。つまり、知能の高い人ほどコントロールされる「マインド」が優勢なため、見事にコントロールされるということになる。そして往々にして知能が高いという思い上がりがあるために、コントロールされていることに気付かない。さらに言えば、そのために教育制度を通じて知能の高い人間(コントロールしやすい人間)が選抜され、社会を支配する仕組みになっている。

人間には学習能力がある。頭の中を支配されてることに気付かせないためには、常に新しい手法に切り替えていかねばならない。いまだにマスコミで操作される人間は従来通り新聞とテレビで、そうでない人間はインターネットで騙さなければならない。もちろん、インターネットでも騙すことができない人間が多くなれば、次なる手法を考えなければならない。こうしてマインド・コントロールの手法はどんどん複雑・高度化していく。

こうした詐術を見破るための有効な手法の一つは、耳障りの良い言葉ではなく、資金(マネー)の流れを意識することである。本書でも「NGO(非政府系組織)」であるはずのNEDに米国議会の予算が割り当てられていることが述べてあるが、興味のある市民運動団体があれば、その資金はどこから出ているのかをまずは確認しておくべきだろう。また、インターネットで急速に情報が広がったり、一躍有名になる人がいれば、まとまった資金でインターネット工作がなされている可能性を疑ってみる価値はある。テレビで紹介されたり、大企業がスポンサーになっている場合は言うまでもない。私の経験では、本当の価値ある情報は徐々にしか浸透せず、急激に普及することはない。

ただし、こうした対抗策をとっても、我々が言葉と頭で考える限り、騙される可能性はゼロにはできない。我々は何も知らないことを知ること(無知の知)こそが、究極の防衛策である。……」

以上


ペンタゴン 戦慄の完全支配 核兵器と謀略的民主化で実現する新世界秩序 (超知ライブラリー)
為清勝彦
徳間書店
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