宇宙人の独り言

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「この国の権力中枢を握る者は誰か」

2011年08月27日 | 日記
 元公安調査庁調査第2部長の菅沼光弘氏の書いた『この国の権力中枢を握る者は誰か』(徳間書店刊)という本が7月に出版されました。
 この本の中で菅沼氏は、戦後のアメリカの対日政策の基本になったのは、大東亜戦争の経験だと指摘しています。慧眼の一言だと思います。

 菅沼氏は、日本占領時代にGHQは戦前の書籍7000冊あまりを発禁処分にしたといいます。その焚書本を収集されている人がいるそうです。鎌倉在住の澤龍さんという人です。
 菅沼氏は、何度か鎌倉の澤さんの図書館に行って一連の書物を見せてもらったそうで、GHQが何をもって発禁にしたのかがよくわかったといいます。
 
 ひとつは、武士道とか精神力といった日本人の心性を扱ったところが徹底的に消されている。
 もうひとつは、欧米のアジア侵略に関する内容です。アメリカやイギリスの東洋侵略の歴史や意図が戦後の日本人に知られては困ります。これから日本の占領政策を実行するためにはたいへん都合が悪い。彼らがどれだけひどい侵略行為をしてきたのかを知られたくないということです。

 あの戦争で日本軍がいかに強かったか、アメリカはどれほど多大な犠牲を払わねばならなかったか、たんに経済力や軍事力で圧倒しても、あの特攻隊に象徴される日本人の精神構造を変えないかぎり、やつらはまた必ず立ち上がってくるに違いない。アメリカはそう考えた、と菅沼氏は書いています。アメリカは日本人と戦ってみて、よほど恐怖感を抱いたと想像されます。

 そのため、GHQの諜報・保安・検閲などを担当するG2を中心に、日本人の精神構造をいかに改造していくか、二度と立ち上がれないような日本人にどうつくり変えていくかという戦略が練られたといいます。
 菅沼氏はこのように書いています。
――憲法にしても教育基本法にしてもそうですが、戦後に制定あるいは改定されたあらゆる法律は、みんな日本人を改造するという目的のためにつくられたものです。憲法というとすぐに戦争放棄条項が取り上げられますが、それより重大なのは基本的人権、個人の尊厳という問題です。これは要するに、世の中でいちばん大事なのはあなた自身ですよ、あなたの命を守ることがすべての中心なんですよ、みんな自分のためなんですよという個人主義を、換言すれば利己主義を、国民教育の根幹に据えたということです。それに協力したのが日本の役人です。――

 アメリカがかつてイラクを攻撃する時に、大義名分にした大量破壊兵器が影も形もないとわかったとき、ブッシュ前大統領は反論してこう言ったといいます。
「日本はかつて神である天皇のもとで狂信的な軍国主義に凝り固まっていた。その日本をわれわれは自由と民主主義の国に仕立てあげた。いまでは日本は世界でも模範的な民主主義国家である。われわれがつくり上げたのだ。したがってわれわれは、イラクも日本とおなじように、われわれの手によって民主主義国家になるであろうことを確信している」

 菅沼氏は続けてこう書いています。
――日本は個人の尊厳と自立をもっとも重んじる個人主義の国に変わったと、アメリカはそう思っていたのです。だから大震災(注 3・11東日本大震災)に見舞われたとき、みんな自分のことだけを考えて行動するに違いない、治安が乱れて略奪や強奪が起こるだろうと考えていた。ところがそんなことは何ひとつ起こらなかった。被災者たちはきちんと並んで救援物資の支給を受け、水にしても食糧にしてもみんな譲り合ったり、互いに分け合ったりしていた。どこの避難所でも人々は整然と秩序を守っていた。そういう姿をアメリカはありありと見せつけられたのです。それで、「日本は変わっていなかった」と報じられた。
 変えたと思っていた日本が、本質のところで少しも変わっていなかったということを認識したのです。これでまた「日本脅威論」みたいなものが世界に立ち起こってくるかも知れません。日本をもう一度変質させなければいけない、と。――

 今回の東北の人たちが見せた姿は、アメリカに非常に大きなショックを与えたと、菅沼氏は書いています。と同時に、日本は完全にダメになるとずっと思ってきたが、少し考えが変わってきたといいます。日本はまだまだ大丈夫だと思えてきた、と。

以上

この国の権力中枢を握る者は誰か
菅沼光弘
徳間書店



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