青い花

読書感想とか日々思う事、飼っている柴犬と猫について。

句歴15年

2015-02-10 07:53:53 | 日記
ブログ開設12日目にして、俳句記事を1つも書いていないことに気が付いた。俳句を求めて来ていただいた方、申し訳ございません。まずはご挨拶。
私は句歴15年です。20代から始めました。俳句というと高齢者のイメージが強いかもしれないが、学生さんも結構参加していたりする。俳句は17文字で言い切る潔さが良い。ギリギリまで言葉を削いで、剥き出しになる精神に興味がある。言葉の化学反応とでも表現出来るだろうか。世間に流布しているイメージに反して刺激的な文芸なのだ。

音楽漂う岸侵しゆく蛇の飢    赤尾兜子

初めに心に残った句がこれだった。ルネ・マグリットの絵を前にした時のような不安を覚えた。この内側から心を削り取られるような感じは何なのだろう?精神が蛇の飢えに感染してしまった。赤尾兜子の句には人の心をゾワゾワさせるものが多い。

筍や雨粒ひとつふたつ百     藤田湘子

おそろしく五感に訴えかけてくる句だ。筍は夏の季語だからこれは夕立なのだろう。「あ、降り出したな」と思ったら、次の瞬間には土砂降りなのである。数字を使うことでリズミカルかつ簡潔に描写している。お手本にしたい句だ。

俳句は新聞などに孤独に投句するより結社に所属する方が長続きすると思う。飽き性の私が15年も続いたのも結社の皆さんの引っ張っていただいたからだ。こう言っといて何なのだが、私、しばらく投句を休んでいました。いろいろあって気持ちに余裕のない状態が続いていたのだ。子供産んだ時ですらお休みしなかったのに実に無念である。
最近事態が好転してきたので、作句を再開しようと思ったのだが…これが何も思い浮かばない。こんなことは15年目にして初めてである。スタート時より後退してしまった。15年も続けていたのだ。再開すればまたすぐ元に戻れると思っていたのだが甘かった。自分の身についていなささ加減にがっかりだ。ちょっとお出かけする機会を増やして心に刺激を与えようと思っている。
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