「納豆はお好きですか」。

ああっもう、それはあなたの勝手であってあの女も納豆も嫌い

真夜中のカボチャ畑にいかほどの嘘が隠れているとおっしゃる

街並は微妙な角度に歪んでた真っすぐ歩いて来たはずなのに

黙り込むあなたの背をみてさようなら明日も朝日は昇るはずなの

「Jeux interdits」。

裏山のモウソウチクの筍にシアワセ家族を妄想する春

精密に作りこまれたガンプラのボディの如く端正であれ

丁寧に磨き上げたるガンプラに別れを告げる出奔前夜

窓辺からギロロ伍長の声がする四角四面の平和な街並

タマネギと鴨を抱きしめ眠る夜の禁じられてる遊びのように

朝露はハイドランゼア・オタクサの真の藍さの意味をしってる

明け方の行き先表示のないバスに飛び乗れ海はすぐそこだから

シャーザクに灯りをつけましょビームサーベル今日は楽しいガンヲタ祭り

020:信号（富田林薫）

ＳＯＳほらほら呼んでいるわ今日もまた自称乙女の救難信号

019:雨（富田林薫）

今だって全速力で雨のなか駆け抜けられると信じているはず

「赤いトラクター」。

太陽に掌かざし体温が少しあがるの確かめてみる

あぜ道を最高速度で走り去るアメリカ製の赤いトラクター

王子待つ眠りの森の美少女？は名を呼ばれる度薄目あけてる

「ジャマイカ風味」。

埠頭にはレゲイおじさん白い船　今朝の空気はジャマイカ風味

*

「失恋論たん」。

あの時は一生懸命愛しあい一生懸命憎しみあったさ

男には別れは終わりで女には別れは始まりなのかもしれん

「改作」。

あの人が自分勝手な考えでいなくなったのそんなものなの

「パナマ帽」。

パナマ帽風に飛ばされ偶然にお天気カメラでＵＦＯになる

*

「失恋論たん」。

悲しみで出来てしまった爆弾を一人抱えて呼び鈴を押す

あの人が勝手に自分の考えでいなくなったのそんなものなの

お互いに抱だいていたから幻想はあの時あかるく視えたのでしょう

「春らしいです」。

鳥達の嘴の音騒がしく舞散る花びら同時に微熱

春風を真正面から受け止める花粉の罠に陥ろうとも

草原にシャボンを飛ばす子羊のウールマークが輝くように

*

最新のお財布ケータイ買いました　コインは何処から入れるのですか？

最新のワンセグケータイ買いました　ところでっいったい何の略です？

「マグロの歌」。

金魚には到達できない海原の夢を語って老クロマグロ

キロ単価１０万円のトロに似た君の笑顔にとろけちゃいそう

暖かい潮の流れに身をまかせカタクチイワシを追いかける夢

なめらかな黒いボディが引き寄せる海の騒めき鳥たちの群れ

王道は本マグロと言う幻想を捨て去ることから始めてみよう

なめらかな流線型が海をゆくあなたのもとへと時速１００キロ

あなたにはわからないわと泡飛ばすミナミマグロに似ていた君は

「ドラ短」。

ドラえもん平成キッズにその声でステキな夢を語っておくれ

テレビでは伝わらないねジャイアンのつぶらな瞳に涙のわけは

タケコプター未来道具と言うのなら電池切れとか何とかならんの？


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●『映画ドラえもんのび太の恐竜２００６』を観てきました所、３首程できましたのでっ。