今、銀座や新宿に行くと、
外国人の姿があふれている。
どうやら、今年は3千万人を越え、
史上最多の外国人が日本を訪れる見込みだ。
YouTubeには、
訪日した外国人に街頭でインタビューをし、
日本を礼賛する声を聞く番組が実に多い。
礼賛の主なものは、
美しい自然、活気ある都会、
神社や寺院のたたずまい、
おいしくて安い食事、
独特な日本の文化などだが、
日本の町が静けさに包まれていること、
日本人の礼節を重んじる姿、
親切な接客、100円ショップ、
時間に正確な公共交通機関、新幹線、
果てはトイレの清潔さまであげている。
日本人には当たり前のことが、
外国人には新鮮に映るらしい。
日本は観光地として、第一級の位置を確立したようだ。
その上、円安で、魅力が増している。
その結果、
米旅行雑誌の「世界で最も魅力的な国ランキング」で日本が第1位に選出されている。
米国の大手旅行雑誌『コンデナスト・トラベラー』は、
旅行業界において世界的にも歴史が長く権威ある雑誌で、
高所得者層を中心とした読者を持ち、
高品質の旅行、ホテル、レストラン、買い物などに関する最新情報を掲載し、
読者数は約620万人にのぼる。
その読者投票ランキング「リーダーズ・チョイス・アワード」とは
同誌が1988年から実施している、
長い歴史と権威を持つ読者投票。
読者が全世界の旅行先を総合的に評価し、
次の旅先候補として高い人気を誇る目的地を
格付けしたランキング。
52万人以上の読者が世界各地で再訪したい場所について、
国や都市、島、リゾートなど11のカテゴリで投票。
その「世界で最も魅力的な国ランキング」上位10カ国は、次のとおり。
1位:日本
2位:イタリア
3位:ギリシャ
4位:アイルランド
5位:ニュージーランド
6位:スペイン
7位:ポルトガル
8位:イスラエル
9位:ノルウェー
10位:スイス
大都市部門の上位10都市は、次のとおり。
1位:シンガポール
2位:東京
3位:ソウル
4位:ケープタウン
5位:シドニー
6位:コペンハーゲン
7位:オスロ
8位:バンクーバー
9位:メルボルン
10位:エジンバラ
私の旅行経験でも、
ニューヨークやロサンゼルスは、
有名な割に観光資源はそれほど多くない。
ロンドンやパリはさすがに名所は多いが、
それでも東京の多様なものには及ばない。
上記トップ10といえども、
東京のような広範囲に広がった観光地、
掘り起こせば次々と出て来る見どころとは
比べ物にならない。
そして、日本の食事の美味しさは、
どの都市よりも豊富で多彩だ。
ミシェランの星を獲得したレストランの数は、
東京がパリを陵駕している。
別のランキング
国際的な市場調査会社ユーロモニターインターナショナルは、
「トップ100都市デスティネーション・インデックス」レポートを発表。
これは、世界の100都市を
観光に関する6つの主要分野
(経済・ビジネスの実績、観光パフォーマンス、観光政策と魅力度、
観光インフラ、衛生・安全、持続可能性)で、
合計55の指標を用いて比較し、
観光都市としての魅力を総合評価したもの。
それによると、
2023年に世界で最も魅力的な観光都市であると評価されたのは、
2021年、2022年に続き、パリとなった。
東京は2022年の20位から4位に急上昇。
大阪も前年の42位から16位に大きく順位を上げ、
京都が27位、札幌が58位、福岡が61位となった。
2023年トップ20観光都市は以下の通り(カッコ内は前年順位)
1位:パリ(1)
2位:ドバイ(2)
3位:マドリード(4)
4位:東京(20)
5位:アムステルダム(3)
6位:ベルリン(8)
7位:ローマ(5)
8位:ニューヨーク(10)
9位:バルセロナ(9)
10位:ロンドン(6)
11位:シンガポール(15)
12位:ミュンヘン(7)
13位:ミラノ(12)
14位:ソウル(26)
15位:ダブリン(18)
16位:大阪(42)
17位:香港(36)
18位:ウィーン(16)
19位:ロサンゼルス(14)
20位:リスポン(13)
世界は、急速に
日本の魅力に目覚め始めたようだ。