カトリック高円寺教会ANNEX

2004年に晴佐久昌英神父様により成人洗礼をうけた『おやじ』の[信仰告白]風コラム

『せみ』

2009-08-25 23:23:23 | Weblog
 善福寺川のほとりを散歩した。


 子どもたちが夏休み中ということもあってか


 陽射しが暑い日中だけれど


 ジョギングしている人や自転車に乗っている人などたくさんの人とすれ違う。


 自転車の後ろのシートで、ヘルメットをかぶって、まっかな顔をしているこども。


 道路から反射してくるお日さまの熱量に苦しみながら、舌をだして体温調整している犬くんたち。


 バーベキューコーナーで盛り上がるグループとゴミの山。


 球場では、小学生の軟式野球の大会。同じTシャツをあつらえて、子どもたちの何倍もチカラが入っているサポーターの親。


 カラカラでパキパキになって歩道に転がっている


 せみ


 気がつくと


 せみが鳴いている。


 せみって、たしか成虫になって地上に出てきて活動できる期間が約1ヶ月ほどだったはず。


 幼虫でいるときには、地中に潜んでいるのだけれど、


 その期間が、短くて3年、長ければ16、7年だったよな、などと記憶を探りながら歩いている。


 せみは、鳴いている。


 なぜ鳴いているのかな、といまさらながら思う。


 擬人化して考えてみれば


 「ようやく地上に出てこられた。やった~。」と歌っているのか


 自らの寿命を知っていて


 「ぼくはここにいるよ~。ぼくはここにいるんだよ~。」ってアピールしているのか。


 もしかしたら


 「やだよ~、たすけて~。」って叫んでるのか。


 季節のスポークスマンとして


 「いまは、夏なんだよ~。」って誇らしげに広報していたりして。





 すずめがやってきて


 なんらかの役目を終えて


 カサカサになったせみをつついている。




 歩きながら


 いろいろな考えや感情が、浮かんでは消え、を繰り返している。




 せみが鳴いている。





 神に感謝。
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