地下鉄のそのまたはる~か下を通る地下鉄に乗っている。
地上から何メートル下がったのか。
意識するとチョッとだけ息苦しいような気がするが、瞬時に忘れている。
都内では新しくできたといっていい(はずの)地下鉄。
車両が従来のものよりコンパクトで、ぼくらサイズが乗り込むと迷惑なんじゃないかという気すらする。っていうか狭い。雰囲気は14年前に新婚旅行で行ったロンドンで乗る機会があった地下鉄(Underground(通称TUBE(チューブ)))に似ている。ちょっとだけ。
通勤電車。
ぼくはとにかくラッシュタイムの人の混雑が好きではない。満員電車が好きな人はあまりいないと思うが、ぼくは積極的に好きではない。
ぼくの時間だと座れる可能性も高い。たかだか30分弱なのだからメタボなカラダにムチ打って立っていけばいいのだろうが、なかなかどうして人は弱い、楽な方へ傾く。
新聞や本を読んでいることが多いのであっという間に降車駅ってことが多い。
飲みすぎた時や寝不足の時はあたたかいシートと適度な揺れがありがたい。
一応暗黙のルールみたいなものがあって、自分の立っている前の人が降りるとその空いたシートに座る権利が発生する。まれにオバタリアン(死語?(爆))様が強引に、そして、どうすればそんなに俊敏に動けるんだ、というくらいの勢いでお座りになられるが、まぁそれもご愛嬌。座りたかったんだからね。おおらかに、おおらかに。
ところでぼくの隣に立っている中年サラリーマンさんの前の席が空きました。
じろじろ観察したわけではないのですが、たっている時も背筋をピンと伸ばして、やせていて、銀縁のめがねかけてて、あたまもちょっと薄くなっていて、真面目を絵に描いたような方。(勝手な想像です。ゴメンナサイ。)
その方はおもむろに着ていたスプリングコートを脱ぎ、丁寧にたたみ始めました。
それを網棚にのせたビジネスバッグの上にそっと重ねてシートに腰をおろしました。
あ~あ、こういう人が『几帳面』って言うんだなと。モノを大事にするというか、良くない表現をすれば神経質。だからやせてるし。そうそう、太っていて神経質な人っていなくないですか。(笑)
ぼくは背広やシャツのハンガーへの掛け方すら悪くていつも妻に教育的指導を仰いでいる。しかし「新しいもの好き」で妻がゲットしてきた服なんて次の日には袖を通している。そして、それを片付けるときにまたまた指導を受ける。
話を戻すが、その中年サラリーマンさん、座っているいる時でも背もたれに背中を付けていない。お背中ピ~ンだ。
そういえば、ぼくも高校球児だった頃、移動中の電車やバスの中で「つま先立ち」していたっけ。子供の頃に夢中になった「巨人の星」の影響だったと思う。足腰を鍛えるつもりでいたが、根拠など無い。でもやせていた。
ハッとして、朝の通勤途中に何を考えているんだと思った瞬間に降りる駅に地下鉄が滑り込んだ。
降りる時にもう一度目線を向けると。
中年サラリーマンさんはやっぱりお背中ピ~ン。だった。
地下鉄のそのまたはる~か下を通る地下鉄から降りて。
地下から何メートルも浮上していく。
ようやく地上に出て深呼吸して歩き出す。
後ろから「ピ~ン」「ピ~ン」と気配がする。
「えっ、おじさんにつけられちゃった?あんまりジロジロみてたからまずかったか。」
と思っておそるおそる後ろを振り返ったら
東京タワーが
ピ~ンと
空に向かって
立ちすくんでいたとさ。
神に感謝。
Copyright© 2007 Luke8488
地上から何メートル下がったのか。
意識するとチョッとだけ息苦しいような気がするが、瞬時に忘れている。
都内では新しくできたといっていい(はずの)地下鉄。
車両が従来のものよりコンパクトで、ぼくらサイズが乗り込むと迷惑なんじゃないかという気すらする。っていうか狭い。雰囲気は14年前に新婚旅行で行ったロンドンで乗る機会があった地下鉄(Underground(通称TUBE(チューブ)))に似ている。ちょっとだけ。
通勤電車。
ぼくはとにかくラッシュタイムの人の混雑が好きではない。満員電車が好きな人はあまりいないと思うが、ぼくは積極的に好きではない。
ぼくの時間だと座れる可能性も高い。たかだか30分弱なのだからメタボなカラダにムチ打って立っていけばいいのだろうが、なかなかどうして人は弱い、楽な方へ傾く。
新聞や本を読んでいることが多いのであっという間に降車駅ってことが多い。
飲みすぎた時や寝不足の時はあたたかいシートと適度な揺れがありがたい。
一応暗黙のルールみたいなものがあって、自分の立っている前の人が降りるとその空いたシートに座る権利が発生する。まれにオバタリアン(死語?(爆))様が強引に、そして、どうすればそんなに俊敏に動けるんだ、というくらいの勢いでお座りになられるが、まぁそれもご愛嬌。座りたかったんだからね。おおらかに、おおらかに。
ところでぼくの隣に立っている中年サラリーマンさんの前の席が空きました。
じろじろ観察したわけではないのですが、たっている時も背筋をピンと伸ばして、やせていて、銀縁のめがねかけてて、あたまもちょっと薄くなっていて、真面目を絵に描いたような方。(勝手な想像です。ゴメンナサイ。)
その方はおもむろに着ていたスプリングコートを脱ぎ、丁寧にたたみ始めました。
それを網棚にのせたビジネスバッグの上にそっと重ねてシートに腰をおろしました。
あ~あ、こういう人が『几帳面』って言うんだなと。モノを大事にするというか、良くない表現をすれば神経質。だからやせてるし。そうそう、太っていて神経質な人っていなくないですか。(笑)
ぼくは背広やシャツのハンガーへの掛け方すら悪くていつも妻に教育的指導を仰いでいる。しかし「新しいもの好き」で妻がゲットしてきた服なんて次の日には袖を通している。そして、それを片付けるときにまたまた指導を受ける。
話を戻すが、その中年サラリーマンさん、座っているいる時でも背もたれに背中を付けていない。お背中ピ~ンだ。
そういえば、ぼくも高校球児だった頃、移動中の電車やバスの中で「つま先立ち」していたっけ。子供の頃に夢中になった「巨人の星」の影響だったと思う。足腰を鍛えるつもりでいたが、根拠など無い。でもやせていた。
ハッとして、朝の通勤途中に何を考えているんだと思った瞬間に降りる駅に地下鉄が滑り込んだ。
降りる時にもう一度目線を向けると。
中年サラリーマンさんはやっぱりお背中ピ~ン。だった。
地下鉄のそのまたはる~か下を通る地下鉄から降りて。
地下から何メートルも浮上していく。
ようやく地上に出て深呼吸して歩き出す。
後ろから「ピ~ン」「ピ~ン」と気配がする。
「えっ、おじさんにつけられちゃった?あんまりジロジロみてたからまずかったか。」
と思っておそるおそる後ろを振り返ったら
東京タワーが
ピ~ンと
空に向かって
立ちすくんでいたとさ。
神に感謝。
Copyright© 2007 Luke8488