働き方コンサルタント 椎葉怜子のごほうびブログ

株式会社ルシーダ代表。理性と感性のキャリアカウンセラー。
テレワーク、女性の働き方、起業が専門。

豊臣秀吉と愛しい韓国のおばさん達

2009年11月23日 | 日記
こんにちは。

韓国への3泊4日の旅から無事に戻ってくることができました。
仕事が立て込んでいる中での旅行決行でしたが、山藤さんが快く送り出してくれた
ので、心おきなくリフレッシュすることができました。本当にありがたいことです。

今回訪れたのは、世界遺産の宝庫、慶州(キョンジュ)と韓国第二の都市、釜山(プサン)。

慶州は、かつて新羅王朝の都として栄えた都市で、現在も仏国寺や石窟庵といった
韓国を代表する歴史建造物が残されています。残念なのは、建物や美術品のほとんどが
16世紀の豊臣秀吉の朝鮮出兵の際に破壊され消失してしまったということ。
慶州は、韓国の中学、高校生が修学旅行で必ず訪れる場所になっているらしく、
国の貴重な財産が豊臣(日本)によって汚されたと知れば、日本を憎らしく
思うだろうな、、、と悲しい気持ちになりました。


<石窟庵の入り口>

釜山では、韓国第一の水揚げ量を誇るチャガルチ市場を見学しました。
その時の気温は0度で、体の芯から冷えきるほどの寒さでしたが、
路面では元気なおばさんやおばあさんが熱心に客引きをしており、
エネルギッシュな雰囲気でした。


<チャガルチ市場の様子>

魚を売っている人の9割以上が女性だったのが不思議で後で調べて
みたところ、チャガルチ市場は朝鮮戦争で未亡人になった女性たちが
中心になって魚市場をはじめた、という経緯があったようです。
「チャガルチ市場のおばさん」は韓国語では「チャガルチアジメ」
と呼ばれ親しまれているようです。

また、釜山では、金井城山という山でトレッキングをしました。
山の頂上には、3~4名ほどが入れる透明なビニールテントが幾つかあって、
外にある屋台で注文した料理をテントの中で食べられるようになっていました。

日本では、山の頂上に登ると、「お茶とおにぎり」を食べるのが一般的かと
思いますが、韓国では「パジョン(チヂミのようなもの)とマッコリ」なの
だそうです。


<山頂でいただいたパジョン>

テントの中でオットと寒さにふるえながらパションとマッコリをいただいていると、
突然屋台のおばあさんがテントの中に入ってきて、韓国語で猛烈な勢いで
話しかけてきました。

わたしは韓国語はほとんど分かりませんが、よくよく聞いてみると、おばあさんは
小さい頃、ご両親と一緒に日本に住んでいたことがある、ということでした。
前の日に、慶州で豊臣秀吉の破壊行為について知ったり、山に登る直前にも、
「日帝蛮行犠牲者慰霊碑」を見かけていたので、おばあさんに何か怒られる
んじゃないかと心配しながら耳を傾けていたのですが、どうやらそういうこと
ではなくて、覚えている日本語のことや、それを韓国語ではどう発音するか、
ということを教えてくれているだけのようでした。
(「あいうえお」、「に、し、ろ、は、とぅ」、「あか、あお」など日本語を
少しだけ覚えているとのことでした)

おばあさんが、話を終えてテントから出て行ったかと思うと、数分後には
マッコリのボトルをもってテントにもどってきて、3人でマッコリを飲んで
心の交流を深めました。


<すっかり仲良くなったおばあさんと>

別れ際には、手をにぎって山の上で働くおばあさんの健康を祈りました。

豊臣秀吉の朝鮮出兵については、歴史の教科書に書かれていたので、事実と
しては知ってはいましたが、韓国に豊臣秀吉が残した爪痕が今もなお深い
ことを知り、両国の歴史をもっと知りたいと思いました。

また、元気のいい働き者の韓国のおばさんや、おばあさんに大勢出会った
ことで、エネルギーをもらったし、韓国との心の距離が縮まったような気が
しました。

人生に弱気になったときは、過酷な環境で働く、チャガルチ市場の
おばさんや、山の上のおばあさんのことを思い出して、がんばろうと
思います。