轟見聞録

表現者・轟ひろたが、学んだことをメモ書きします。(毎週木・日曜更新)

独り言

2011-03-27 | Weblog
・やみくもに動くより市役所に行くと情報があります。社会福祉協議会に行くとボランティアの情報や、ボランティア同士のネットワークが繋がるかもしれません。
今後のためにも社協で繋がりを持ってもいいかもしれません。

・市内の地図を手に入れるとすごく役立ちます。市役所にあるかもしれません。
市役所の近くの公園などにボランティア村ができることが多いです。

・軍手がすごく大事です。普通の布だけの軍手はダメです。すべります。
手の内側にゴムがべったり付いた軍手を持って行ってください。重宝します。
コンビニに売ってます。

・手助けが必要な避難所ほど、イコール治安も悪いです。

・テレビは綺麗な部分しか流していません。想像の100倍は辛く、悲しいことが起こります。

・「ボランティア難民」という言葉があります。
自分の衣食住を確保せずボランティアに行き、かえって被災者の迷惑をかける人たち。
行政やボランティア団体同士のネットワーク。組織作り、プランニングが大切です。

・おそらく今は物資が必要です。
地震から3週間ほど経つと必要な物が変化していくので注意してください。
そして3ヶ月ほど経つと復興、村おこしに向かって動き出します。

・「ボランティアのボランティア」という言葉があります。
ボランティアは長期になると疲弊します。そんな彼らに美味しいものを作るとか、娯楽を与えるだけで、ものすごく作業効率が上がります。

・一見、普通に見える被災者でもノイローゼにかかっている人が多いです。阪神大震災では3人に1人がノイローゼだったそうです。
長期になるとボランティアにも「燃え尽き症候群」というノイローゼになる人が増えます。
被災者だけでなく、仲間であっても注意は必要です。

・神戸に行くとき、笛を持って行きました。余震で生き埋めになったら助けを呼ぶために。

・おそらく今は春休みのシーズンなので学生ボランティアが多いかもしれません。
問題は4/1以降です。学生がいなくなります。
1/17に起きた阪神大震災では4月以降に一気に減るボランティアを、どう避難所へ割り振りかが社会福祉協議会の大きなテーマでした。

・災害弱者
避難所を見てきてください。教室や体育館の壁ぎわや奥の方は元気な若い家族が占拠しています。
入口などの条件の悪いところほど高齢者が多いです。
ちなみに阪神大震災の際、多くの障害者や家族は「迷惑になるから」と避難所に行かなかったそうです。

・市役所の近くの大きな公園にボランティア村ができます。
と同時に、市役所の近い避難所のほうが物資が行き渡りやすいです。市役所から遠い避難所は不利です。

・良い避難所。悪い避難所があります。問題は自治です。具体的には自治会がどれだけ名簿を持っているか。被災者を把握しているとか。
30~40代の自治会がしっかりしている。幼なじみがいるなどの避難所は自治がうまくいきます。アナログな関係。

・アナログな情報。顔と顔を付き合わして手に入れた情報は重要です。
なので、社協やボランティア同士のネットワークを大切にしてください。
僕の行った長田区では、毎日16時に長田区役所の一室にボランティア団体のリーダー達が集まりミーティングをし、情報収集や意見交換をしました。

・ボランティアに来ている人は「魂」を持った人が多いです。
なかには普段の生活で居場所が無くて来たイタい人、嘘つきボランティアもたくさんいます。
が、「魂」を持った人たちと友達になってみてください。一生モノです。

・いま東北は日本で一番治安が悪い地域です。
火事場泥棒や性犯罪が起こります。男性でも夜の一人歩きは気をつけてください。

・被災者からの「ありがとう」という言葉は本当に嬉しいです。
ともすると、震災ボランティアは被災者に近づける仕事やブルーワーカー(肉体労働)になりたがる人が多いです。裏方をやりたがりません。

・東北に行く人は「ボランティア(活動)保険」に入ると良いと思います。
安いです。確か社協で取り扱っていると思います。僕も阪神のとき加入しました。
ホームページを覗いてみてください。

・避難所に来る救援物資の仕分けをボランティアがやると喜ばれます。公平だから。
阪神では自治会が自分の知り合いにだけ多く分配したり、また被災者が仕分けをすると「きちんと公平に仕分けてないだろう」などの疑心暗鬼が起こることがあります。第三者であるボランティアが仕分けることで公平性が保たれます。
滞在した避難所の自治会長さんは仕分けをボランティアがやってくれたことをすごく喜んでいました。

・いまは手助けは必要です。
でも長期になり、あまり手助けしすぎると被災者の手がとまります。悪い言い方だと怠けます。
長期には手助けのバランスが大切です。やり過ぎない。

・神戸に行ったとき、一週間お風呂に入れませんでした。ずっと同じ服。
一週後、体や服が臭くなりました。ズボンを脱ぐと毛穴からバイ菌が入ったようで足が湿疹だらけでした。
女性もずっと同じ下着を着けていると膣炎になることがあります。

・被災した子供が夜中泣いたり、黒い絵を書いたりすることがあります。
恐怖を外に出すのは良いことです。逆に気丈に振る舞っている子供のほうがあとあと危険です。

・長期的に支援するならば、今回の短期間の滞在はとても良いと思います。
社協やボランティア団体とのネットワーク作り、足場固めをすると良いと思います。あとあと楽です。

・他力本願
自力本願で復興しようとする被災者やボランティアは途中で倒れることが大きいです。現実があまりに巨大だから。
阪神大震災に行く前までは宗教に否定的でした。ただ、宗教に入っている人ほど被災者でも優しい人が多い、立ち直りが早かった気がします。阪神以降、宗教には肯定的になりました。
時には他力本願も大切かも。

・3日でマヒ
ものすごい光景が広がっています。現地に近づくにつれ倒壊した家々を見ます。
最初は衝撃を受けるのですが、3日も経つとそれすらも日常となり感覚がマヒします。

・気のあう団体
倒壊しかかったビルや家にチェーンソーを持って入っていくボランティア団体もいました。
彼等に「君達わかってないなぁ」と批判されたことがありました。
ボランティアへの考え方は人それぞれです。自分と考え方が違う団体でも否定せず、近い団体。気のあう団体とつるんでください。

・心を開く
被災者は短期ボランティアには心を開きません。
3週間~1ヶ月ほど滞在すると、信頼してもらえると本音を話してくれます。

・地震発生から
72時間(3日間)、生死を分ける。
1週間、身の安全は確保できる。物資が必要。
3ヶ月、ライフラインがある程度復活。日常に戻るのと同時に復興、村おこしに動き出す。現金が必要。

根拠は無いのですが、3週間ぐらいの周期で状況が変わる気がします。

・阪神大震災では差別、朝鮮人差別が残っていました。微妙な問題なのでまったく報道されていません。東北にもあるかもしれません。
また山口組が支援している避難所がありました。行政やボランティア団体が立ち入るスキが無かったです。
言動は慎重に。

・個別訪問
阪神や中越は避難所が中心の支援だったと思います。ただ今回の東日本は戸別訪問が鍵だと思います。孤立している人が多すぎる。普通、震災ボランティアというのは避難所が中心ですが、今回は「避難所ボランティア」と共に、戸別訪問型の「地域ボランティア」が重要な気がします。
阪神のとき戸別訪問ができたのは地震から1~2ヵ月後だったと記憶しております。
また、個別訪問は必ず1組2人以上でやった方がいいです。必ず男性は一人いたほうがいいです。何かあるとまずいので。

他には阪神のとき、あるマンションで管理人さんに「このマンションは大丈夫だよ」と言われたものの心配なので個別訪問したところ、おばあさんが布団の上で死にかかっていたことがありました。布団の周りに腐った食料が散乱していました。

・ライフライン
阪神のときガス、電気は2週間ほどで復旧しました。水は1ヶ月ほどかかった気がします。今回は阪神に比べ広範囲なのでもっと時間がかかるかもしれません。

・橋渡し
被災者やボランティアは行政の批判をしがちです。しかし最終的に責任を取り、お金を出すのは行政です。だからこそ協力し、被災者との橋渡しになることが重要です。

行政
社会福祉協議会
ボランティア
被災者

のピラミッド、連携が理想だと思います。行政は巨大すぎて小回りができません。社協は人数が絶対的に足りない。ボランティアはその隙間を埋めて、互いのニーズを現実のものとする役割が担えると思います。

・新聞の拾い読み
東京でいろんな新聞を読んでみて、阪神の時と比べ、新聞には効率よく情報が載っている印象を受けました。
インターネットを使いこなしたうえで、図書館などでいろんな新聞を読んでみるといいと思います。
また図書館には、阪神、中越の本、ボランティアの体験記などが数多くあります。軽く拾い読みでするだけでも長期戦では違うと思います。

・井の中の蛙
震災ボランティアのやることは多いです。朝起きてあっという間に夜になります。また避難所や自分の拠点で一日を過ごしてそれで終わりになりがちです。井の中の蛙になりがちです。
忙しいとは思いますが、グループの中の一人でもいいので毎夜、または2日に1回でもいいので市役所や社協に集まっているボランティアグループと交流を持つとより良い情報が手に入ります。他のグループが大切です。


以上です。

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