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週刊 サイエンスジャーナル 2015.5.17号

2015年05月25日 | サイエンスジャーナル

週刊 サイエンスジャーナル  2015.5.17号

アマゾンでダムの建設ラッシュ!森林伐採による気候変動が地球温暖化を招く?

 アマゾンの環境破壊はとどまることを知らない。世界自然保護基金(WWF)は、2030年までに、最大でアマゾン熱帯雨林の60%が破壊され、この影響で二酸化炭素の排出量が555億トンから969億トンに増える可能性があることを報告している。

 熱帯雨林は1967年ごろに比べて20%消失。 2006年の国際連合食糧農業機関(FAO)の報告では、伐採された森林の70%が放牧地へと転換されている。また中国での中流階級の出現と、ヨーロッパでの狂牛病のために畜産のための大豆餌の需要の増大によって大豆畑も増加している。

 このため、2006年には環境保護団体のグリーンピース (NGO)とマクドナルドなどの食品業者が、カーギル社などの穀物の主要取引会社に対し、アマゾンの転換畑で生産された大豆を2年間買わないようにとの交渉を行い合意している。

 ブラジルでは INPE(National Institute of Space Research)によって伐採が調査された。伐採された土地は乾季に撮影されたランドサットの100〜200枚の画像から調べられた。その結果、元々、ブラジルに於けるアマゾンの熱帯雨林は4,100,000 km²だったが2005年には3,403,000 km²まで減少し、17.1%が失われたという。

 さらに、ブラジルでは今アマゾン川の水力を利用した水力発電ダムの建設ラッシュになっている。今後数百カ所にダムができるという。水力発電用ダムが川や森林を脅かし、先住民の立ち退きが多発することになる。2012年にマデイラ川に建設されたジラウ・ダムもそのひとつだ。
National Geographic news

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