DV加害者更生プログラム(既婚、未婚、問わず)

DVをしているのではないか、悩んでいる方に心理テスト、グループエンカウンター等を用いて更生の道をお手伝いします

DVは治るのか?その2

2013-09-30 01:14:53 | 交流分析

 人柄がなぜ変わらないのか、それは気質の部分にあたるからだと
 推測できます。
 実際、交流分析で、理論上はエゴグラムが変わるということは、
 性格の変容、つまりパーソナリティの変容が起きたことになります。

 しかし、来所当時に、落ち着いた静かな印象、明るい印象、子どもっぽい印象、
 様々な印象をそれぞれの方に感じるわけですが、エゴグラムが変わっても、その男性の
 印象は同じままなんです。

 これはどう説明がつけられるかというと、もって生まれた気質というものがあります。
 それは6タイプに分けられます。
 クレッチマーのタイプにも相当するものですが、人格適応論にそれが説明されています。

 人格適応論は、今日本で注目されてきている理論です。
 会った時の印象が変わらないのは、気質から感じる部分なのでしょう。

 6つのタイプは
 想像型、行動型、思考型、信念型、反応型、感情型の六つになります。
 
 人はもって生まれたものもあるのです。
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今、在籍している男性たちの感想をききました。

2013-09-02 01:05:58 | 【DV加害者更生教育プログラム】
 
 このプログラムも昨年8月にメンバーが入会してから、どんどん増えていき
 遠方からも通う方も増えてきました。

 ということは、同時にDVプログラムの終了者も出始めています。
 終了はどのように決めるのかというと、
 会の中の発言や、態度を見て、リエゾンからパートナーに
 彼の評価表を渡します。評価表の妻からの回答次第で、終了と決めるのです。
 現在、数名の方にプログラムの終了を伝えてあります。
 彼らは交流分析や、コラージュ、料理に興味があるため、やめてはいません。
 
 30回以上通っている方も多くなってきています。そこで、彼らに
 通っていることで、気が付いたことを、少しずつこの場を借りて
 伝えてもらおうと思います。

 男性Aさん(34回)
 交流分析のエゴグラム(性格テスト)について
(CPは支配的な親の心、NPは養育的な親の心、Aは冷静な大人の心、ACは順応する子どもの心、FCは伸び伸びとした自由な子どもの心)

 心理テストで得られたエゴグラムを見たときに、NPの低さを除けば納得の結果でした。
その時は人間の性格は変えられず、表面的な対応が変わるだけと思っていました。
リエゾンでの指導に従い、心持ちを変えていったところ、一つのことに気がつきました。
私は子供の頃、ACが高かったはずで、今が低いのは変わって来たからだ。だから、これからも変えられるし、理想的なバランスにすることも可能だと。
半年以上が過ぎ別のところで再度心理テストを受ける機会がありました。その時の結果は、NPとFCが高くなり少し理想のバランスに近づいていました。
これからは、高いレベルにあるCPを下げて、更にバランスの改善を計りたい。その為に、FCとACを上げて行こうと考えています


次回にまた、載せていきます。

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感想を聞きました。その2

2013-09-01 21:44:36 | 【DV加害者更生教育プログラム】


  Aさんの続きを紹介します。
 
 交流分析について(FCは自由な子どもの心)
 
 交流分析では、その場その場でスタンスが変わる理由が理解出来ました。今までは、一つの基本的 な人格? があり、使い分けている態度は方便と思っていましたが、それらは一つの人格を形成する各パー ツであるこ とを理解し、それぞれのバランスの重要性を学びました。
 また、幼児期に自分が決めた深層の方針にいつまでも縛られていると学び、そのことを少し理解しました。 今はそれから解放される為に、自由な発想が出来る様な気持ちになれる様にしています。そのことが、FCを 高めることになっていると思います



 料理教室について(NPは養育的な親の心)

 最初は「なんで料理教室?」と思いました。NPを高める為と言われても釈然としませんでした。

しかし、料理教室を切っ掛けに家で料理をするようになりました。今までも夜食等の簡単な調理はしました が、今では時間がある時にサラダを多めに作りストックしたり独身時代に作っていた料理をしたりするようになりました。
先日は、買い物の途中で豚の三枚肉の安売りを見つけ、父親の得意料理だった、豚のブロック肉入りカレーを作りました。ニンニクをたっぷり入れ父の味を再現しました。
その様に料理教室は料理の楽しみを教えてくれました。
料理を食べた後のフリーディスカッションも何時ものプログラムと異なり、普段より気楽な会話となっています。
このような時間を持てるのも良いなと思います。



 リエゾンからの解説

 なぜ、料理かというと、NPを高めるためです。
 DV行動をしてしまう男性に多いタイプが逆N型といわれるタイプです。(エゴグラム診断において)
 逆N型はドナルドダックタイプとも言われ、「ファーファー、ファーファー」
 自分の言いたいことしか言いません。相手の言うことを聞こうとしないタイプです。
 NPが低く、思いやりにかける所が特徴的です。
 本来、高いCPを下げると良いのですが、高いところは下がりにくいという特徴があります。
 でも、低い機能は上げることができやすいのです。
 NPを上げるには、料理をする、子どもの世話をする、ペットの世話をする、毎日誰かを誉めるなどなど
 方法があります。エゴグラムは変えることができるのです。
 
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今、在籍している男性たちの感想をききました。その3

2013-09-01 10:10:46 | 【DV加害者更生教育プログラム】



  Aさんの続き(H.10.25現在)

 コラージュ療法について

  幼稚園に通っていた頃、絵画教室に行かされました。先生は母に私の書いた絵の分析を話してい ました。 それを脇で聞き絵を書くことが出来なくなりました。
 いまだに、絵を書くことが嫌いで下手です。
 コラージュはその事の再来に思え、2〜3回で逃げ出す予定でした。
 逃げ出す前に、分析が面倒な作品を作ってその解説を聞いてみようと思い直しました。
 毎回のパターンを変えて、なるべく人が考えないような作品をつくりました。その様な作品なら何を言われ ても気になりません。
 その様なことを何回か行うと、
 コラージュが楽しみに変わりました。
  先日、コラージュ分析の専門の先生の公演を聞き、自分の作品の分析を伺うことが出来ました。
 話しを伺うまでは、分析結果を聞いてしまい、意図的に良い作品を作ってしまえば、分析の意味が無くなる と思っていました。
 良いパターンの作品を作り続ければ、人の性格も良い方向変わって行くと教えて貰い半信半疑な状態です。
 今は、その事が本当なのか自分を使って試してみたいと思っています。


 
  コラージュとは、「糊で貼る」ことをいいます。雑誌などのページから気になるものを切り抜き
  台紙に切り抜いたものを(ピースという)貼り付けていきます。
  台紙は17色あり、その中から選び台紙を決めます。20世紀初め、ピカソやブラックにより始められたと
  言われています。

  日本でのコラージュは箱庭療法をモデルとしています。
  箱庭療法は精神科医のローエンフェルトが、子どもたちの遊びの中に自分の心を
  表現することに気付き、「世界技法」と名付け論文を発表しています。
  この技法をローエンフェルトから学んだ、スイスのカルフは、ユングの分析心理学の考え方を
  導入して、成人にも効果のある治療法として、発展させました。

  カルフ女史は問題行動のある子どもたちが来所の際に
  ある遊びから問題行動が収まっていったという遊びを治療法に発展させたものです。
  横72×縦57×深さ7センチ内法の内側が青く塗ってある箱に、砂と遊具をその中に
  おいていきます。準備されたこの遊具の量は小さな部屋がいっぱいになってしまうほです。
  コラージュはこの箱庭療法を紙の台紙の上で行える療法です。遊具の代わりが
  雑誌などの切り抜きになります。コラージュは箱庭療法の効果を手軽に場所を選ばずできる
  効果的な治療法といえるでしょう。
  
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感想を聞きました。その4

2013-09-01 10:05:16 | 交流分析
 
 Aさんの続き

 倉成央先生の特別講義(H.25.10.27実施)

 講義を受けた感想をまとめます。

 印象に残ったのは「感情の使い間違い(ラケット感情)」のことです。
 人間の本能的感情は、悲しみ、怖れ、怒りの3種類で、それ以外の感情はラケット感情である。
 イライラの多くは悲しみの感情の使い間違いであることが多い。
 自分に置き換えると、なぜイライラするのか。自分の主張が理解してもらえない。
 意見を採用して貰えない。無視される。などの時にイライラを生じていました。
 これは確かに、悲しみの感情であると理解できました。
 キレることは怖れの感情の使い間違いのことが多い。
 これも自分に置き換えると、自分の主義・主張を失う怖れやそれに伴う自信の喪失を
 怖れるからキレるのではないかと理解できました。
 切迫感も怖れの感情の使い間違いではないかとアドバイスを頂きました。
 時間に遅れ、信頼やチャンスを失う怖れが切迫感につながっていると気が付きました。

 感情を使い間違えていると、その感情は解消されないと伺いました。
 本能からくる感情は時間経過とともに薄らぐが、使い間違えている感情は昇華されないそうだ。

 感情の使い間違いが起きる原因は、自分がネガティブに考えている感情は
 使わないようにするので、別の感情を使ってしまうことが起こると教えて頂いた。
 親が否定的に思っている感情は使わない。確かに、親は怒らなかった。
 そしてイライラしていたのを間近に見ていました。私はそれを模倣していたのです。
 また、社会的な価値観による感情の抑圧も、感情の使い間違いを生む原因だそうです。
 人前で悲しみや怖れを出すことを恥ずかしいと思うと別の感情を出してしまう。
 自然な感情を素直に出すことが大切であると説明を受けました。

 感情の抑圧を無くすことは自分を楽にし、結果的には周囲の人間関係も改善される。
 悲しみや怖れの感情は相手に伝えても、関係悪化にはつながらない。
 しかし、それらの感情を怒りの感情に使え間違えてしまうと、周囲との軋轢は増すばかりだ。
 このような説明を受け、自己表現を素直に行うことの難しさと重要性を再認識しました。
 
 リエゾンで行っている肩もみも、相手に自分の要求を伝えるための練習で、
 相手に遠慮することなく、頼みたいことを上手く伝えるための良い訓練だと教えて貰いました。


 以上です。
 
 
 リエゾンからの解説
 
本物の感情は、怒り、悲しみ、怖れ、そして喜びと4つあります。
 喜びも本物の感情です。
 ラケット感情にも、怒り、怖れ、悲しみとあります。
 ラケット感情はまだまだ限りなく様々な感情があります。
 私たちは育つうちに間違った感情を使い慣れてしまいます。
 男性に多いのが、本当は悲しいのに怒りを出すことで親から承認される、そのために
 悲しい時に悲しめないということになります。
 女性に多いのが、本当は怒りを感じているのに、悲しがった方が
 親から認められる、だから、すぐ泣いて訴える、という感情の使い方となります。
 小さいころから慣れ親しんだ感情の間違った使い方は、人間関係に軋轢を起こすのです。
 自分の本物の感情をつかめるようになることがリエゾンでの目的の一つとなります。
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