DV加害者更生プログラム(既婚、未婚、問わず)

DVをしているのではないか、悩んでいる方に心理テスト、グループエンカウンター等を用いて更生の道をお手伝いします

グループの成長

2014-06-30 22:58:01 | 【DV加害者更生教育プログラム】

 グループは成長していきます。
 それは、人の成長を思う気持ちが相手に伝わり相乗効果を生み出すからだと
 私は思うのです。
 そんな成長を垣間見れた日がありました。
 皆さんの了解のもと、ちょっと、紹介をいたします。

  5月に入会した男性Cさん(40代)に対してグループのみんなから
 真剣なアドバイスがありました。

 Dさん(40代)より
 「お前に原因があるからキレる。」という考えそのものがDVである。
 別居しないでいてもらっている..ということに引っかかっているようだが、まさにその通りで、別居しな いでいてもらっていると思った方がいい。

 Fさん(40代)より
 料理に名前をつけるよう強要するのは違和感がある。
 それなら、Cさんが名前を毎回つけてあげたらいい。

 Gさん(50代)より
 身体的な暴力はなく、言葉なのでいいという事にはならない。
 「関西弁、自分の育った環境ではこういうことが普通だったから」という言い訳は出来ない。むしろパー トナーの価値観、育ってきた環境にすべてを合わせていくことが大切。仕事上で暴言を吐いたら、それ一 発で状況が変わってしまうことがあるだろう。それと同じように、むしろ家庭においてもっと慎重に言葉 を選ぶこと。

 Hさん(40代)
 外では出来ていることがなぜ家庭では出来ないのか。(職場で同じように暴言ははかない)それはなぜか 考えたことがある。最近気がついたのは、自分はすごく悲しかったということ。
 ←本当は何か伝えたいことがあるのだけれども、それをうまく表現できない。自分もコミュニケーション スキルに秀でていると思っていた。しかし、実は全然コミュニケーション下手だとわかった。
 イラッと来たその出来事よりも、もっと深い部分に何かあるのではないか。
 それを知った方がよい。

 Iさん(40代)より
「尊厳」という言葉を知っているか。それを調べてみた方がいい。
『尊厳とは自尊心によって支えられる、自分が生きてることを肯定できている自分(またはその状態)』
 奥さんの「期待」と「結果」に大きくズレが出ている。これを何とかしないといけない。

 Jさん(50代)より
 この怒りって、どこから出てきているんだろう?と考えてみる。と、それでワンクッションはいることが ある。

 

 (これはCさんがみんなの言葉をまとめて、メールをくれたものです。よく聴いてまとめていると、
感心しました。)
 
 怒りはどこからくるのでしょうか?そんなことを考えられるようになったら、怒りに駆られる自分から
 少し距離を置けるようになります。なにが自分を怒らせているのだろう?いいえ、もしかしたら、自分は
 怒っているのでなく、悲しいのかもしれない。本当の元が見えてきたとき、自分の感じ方も変わって
 くるのです。







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妻からの投稿1

2014-06-08 23:15:31 | 【DV加害者更生教育プログラム】


 タイトル:他人の力が必要(30代女性)
リエゾンに通い始めるまで、夫を更生できるのは身内だと思っていた。しかし、実際には「第三者」の立場である方々の存在が大きかった。そもそもDVというのは、他人のいない密室で起こるものだ。ある日、夫は公共の場で大暴れしDVを他人の前でさらしてしまった。それがのちにリエゾンに通うきっかけとなる。

それまでDV は1年間続いていた。夫は会話のなかで言いたいことが言えなくなると突然豹変し、爆発する。そのときにDVを起こすというパターンを繰り返していた。そんな折、とある居酒屋で我々は事件を起こした。DVを目撃する第三者が初めて現れたわけだ。危害を加える夫を、その場にいたお客さん達が取り押さえた。その日、あかの他人であるお客さん達が私たちに付き添い、夜更けまでなだめ、慰めてくれた。

翌朝も夫はDVを起こしたが、私は仕事へ行った。夫はちょうど休みの日だった。私が出掛けているあいだ、夫はネットでDV加害者プログラムを探し出した。帰宅した私に夫は、リエゾンの紹介と、謝罪をしてきた。夫はこの時すでに「気づき」があったのだ。既に私は別れるつもりでおり、自分の両親に相談したが、別れを勧めなかった「せっかく出会った男性なのだから、もっと向き合い、もう少し付き合ってみてはどうか?」と。私は夫を許せないでいたが、リエゾンに通い始めた夫をしばらく見守ることにした。

あれから1年以上経つが、リエゾンのおかげで暴力はなくなった。変わろうと努力する男性は変わるということを実感した。グループで行うプログラムでは、仲間が更生していくことを心から喜ぶ友情もあり、夫にとってすっかり憩いの場となっている。

そもそも周囲へのDV相談は、はばかられる。例えば私が周りに話しても、皆は口を揃えて「別れた方がいい」「一生、DVはなくならない」の一点張りで批判されるのが常だった。夫(男性側)も周りに相談できずにいた。一方、リエゾンでは、同じ立場の仲間同士が集い、お互いの意見を交換し、励ましあうため、他人を通じて自分自身を見つめ直すことができる。
 
もちろん、まだまだ、夫とささいなケンカをすることもある。しかし、そういうときこそ、リエゾンの出番だ。妻から先生に相談すると、次回のテーマとして取り上げ、話し合ってくれる。また、先生が夫婦円満の秘訣を惜しみなく伝授してくださるという、メリットもある。リエゾンに出会えて本当に良かった。皆様には多大なるご迷惑をおかけしたが、先生や仲間達のおかげさまで今日がある。私は夫と別れなくて良かったと心から感じている。
(ちなみに、事件を起こした居酒屋にいたお客さん達とは今ではすっかり、飲み仲間である。ありがたいことに、結婚式では一同で祝電までいただいた。)



 リエゾンからのコメント
 リエゾンでは初めての妻からの投稿です。ありがとうございます。
 ここのところ、妻たちから、本当に人って変わるんですね、という言葉をいただいていることが多く
 この紹介をしたいなぁ、と思っていたのでありがたいです。
夫がこちらに来ていてもまったく自分はDVだとも思っていない、という男性だっています。
 DVを何とかしたいか、自分は違うと思うままかは、自ずと彼が変われるかどうかの結果が分かれます。
 
 妻とリエゾンとの連絡のやり取りは とても大切だと思っています。
 連絡の取れない方も中にはいますが、妻が不安を感じたり、 
 聴きたいことがあったりしたら、遠慮なく、メール(もしくは電話)をくださいと伝えています。
 次回のグループで話し合います。グループでは、仲間達がどう伝えたらこの人に伝わるのか
 みんなが考えながら発言をします。その姿をみていると、頼もしくもあり、微笑ましいです。
 グループの力ってすごいなぁと思うのです。
 そのグループも最初は遠慮して、言いたいことを伝えなかったりしていた時期も
 もちろんありました。でもやっぱり、人は成長していきます。グループも成長します。
 
 これからもみんなが成長していく姿を見ながら、一緒に歩いて行こうと思います。















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