DV加害者更生プログラム(既婚、未婚、問わず)

DVをしているのではないか、悩んでいる方に心理テスト、グループエンカウンター等を用いて更生の道をお手伝いします

町田市講演会での質問にお答えします②その1

2021-11-28 23:14:09 | 【DV加害者更生教育プログラム】

質問

相手からの真の謝罪を見込めない時の心の持ちようを教えてください。

私なりの答え

 真の謝罪、本当に難しいです。

子どもに対しての暴言暴力は弁解の余地がないのですが、パートナーの場合

多くの男性が「でもあなただって僕を傷つけたでしょ。」と思っています。

女性からの言葉の暴力に、自分は言い返しが下手だから物を投げたのだと。壁に穴をあけただけだろと。あなたに当てていないでしょと。

お互い暴力同士だから、おあいこなのだそうです。

私は、力の差が歴然とある場合におあいこはないと思っています。

例えば、身体的障碍を持っている人から、言葉の暴力を受けた時、たぶんやり返しはしないでしょう。

同様に、小学生くらいの子ども達から言葉の暴力を受けた場合もやり返しはしませんよね。

中高生くらいの女子から言葉の暴力を受けた時はどうですか?

やはりやり返しはしないのだと思うのです。

だけど、妻にはやり返すのです。歴然とした力の差があっても気にならないのです。

何故なのでしょう。

それは他人には理性が効くのですが、妻(パートナー)には理性が外れるのです。

彼らはこう言います。

「妻には甘えが出る。」

甘えって、何でしょうね。交流分析を日本に広めてくださった杉田峰康先生は
日本人にとって甘えは大切な感情である、と言っています。

小さい時から子どもに対して「甘えさせる」ことをもっと肯定的にみていくことが必要だと仰っていたように思います。

でも「甘え」は暴力を自分より力の弱い者に対して行っていいという免罪符では決してありません。

甘え間違いをしています。

妻が夫から壁に穴をあける行為を見せられたり、怒鳴られたりしたときに感じる恐怖を男性側が分かっていないことが多いのです。

男性は戦いごっこで慣れている方もいるのでしょうね。

もし、あなたがボブサップのような大男と暮らしていて、彼があなたの言葉に怒り壁に穴をあけたり怒鳴ったりしたとしたら、あなたのその住み家は一変してしまうのではないでしょうか。

安心な家ではもうなくなったと思うのではないでしょうか。

言いたいことも、相手の顔色を窺い、言葉を選び、怒らせないようにする。

力の強い者が振るった暴力は、たったの1回で効果を発揮するのです。

その影響力は持続します。

これはもう、おあいことは言えないのです。

そのことに力の強い方は気が付いて欲しいのです。

たったの1回が夫婦関係終了へのカウントダウンなのだと。(続く)

 

この質問 (真の謝罪が見込めない時の心の持ちよう)は大変奥が深いので、次回に続きを載せます。少しお待ちください。

 

 

 

 

 

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町田市講演会での質問にお答えします①

2021-11-22 19:43:24 | 【DV加害者更生教育プログラム】

質問

「子どもが小さいとき、 親の自分勝手を強いてしまい、 大きな声で責めたりしました。 大人になった子どもに対して どうつぐなえば良いでしょうか?」

答え

今の大人たちに、間違った子育てをしていないと言える方は果たしてどの位いるのでしょう。多分、ほとんどいないのではないのでしょうか。

それだけ人は完璧ではない、間違える存在である、それでも私は生きる価値がある、

これは交流分析の人生態度OK-OKの立場です。

人は間違えるものであり、やってしまったことの否定と、存在を否定することとを分けて考えるのです。

今、間違いに気が付いたのですね。

大人になったお子さんは、建設的に希望を持って生きていますか?

それとも、腐っていてあなたに対して批判的な態度を向けてきますか?

傷ついた子どもたちが親に求めてくるとしたら、「心から謝ってほしい」ことなのです。

もし、そのチャンスがあるのなら

・弁解はしない。パートナーがひどい人だったとか言わない。子どもはあなたから怖い思いを受けているのです。

・大泣きをしない。親に泣かれると子どもは言いたい気持ちを引っ込めてしまうことがあります。

・責められた時、反論は絶対しない。子どもが暴力を受けてもいい理由は存在しません。

・ただ、心から謝るだけです。何度でも、話された時に謝るだけです。

間違えていけないことは、謝罪を物やお金にしたり、子どもの言いなりになったりすることで償いになると思う事なのです。

この間違えた謝罪の方法は子どもの支配欲を膨らませる結果となり、もっともっと、とキリがなくなっていきます。

子どもの言うとおりにしなかったら、ああだったくせに、とあなたを責めることを止めない大人になるでしょう。

心から謝ること

それを続けるだけなのです。

自分から「お母さん、未熟だった。」と話を向けても良いと思います。

 

気が付いた方もいると思いますが、これはDVの場合も同じなのです。

 

 

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禁止令「成し遂げるな」

2021-11-17 15:53:00 | 【DV加害者更生教育プログラム】

 今回の公認心理師受験のブログ記事でお約束した「成し遂げるな」の解決についてお話したいと思います。

 あと何点かで合格できたのに、を2回以上続けたのならこれは「成し遂げるな」の禁止令を自分で決断している可能性があります。

という事は3回だめだった私は4回目の受験も同じことになりかねません。

「成し遂げるな」の禁止令は、子ども時代に80点取っても、あと20点だったね、と養育者に言われたり、95点取っても、あと5点どうした、と言われたりすることで、

「私は何をやっても達成できないのだ」と幼児決断するのです。

この養育者たちは、100点取っても「1回じゃ駄目よ。有名私立を狙うなら、何回も100点じゃないと」と言い、子どもたちに達成感を与えません。

何故そんなことを言うかというと、達成した気持ちにさせたら、努力を続けることを止めてしまうのじゃないか、と心配して達成させた気持ちにさせないようにするのだそうです。

残念なことに、ここに敗者の脚本が生まれます。

何をやっても私は達成できない、と決めてしまい、努力を止めてしまうか、逆に順調に行くと心配になったり、他の事に興味が湧いてきたりして鞍替えをしてしまい結局達成できないことになります。

私の場合、試験が始まり問題を開いた瞬間から、「絶対無理、解けるわけがない、無理なことに挑戦している、もうやめた方が良い。」と自分に念じていました。

インナーチェンジングセラピーワークはメンタルサポート研究所の丹野ゆき先生にお願いしています。ワークの内容は詳細には書けませんが、

ワークの中で出てきた幼児期の記憶は、父が会社の資格試験を受ける姿でした。

初めは意気込んでいた父が、途中急に止めると言い出しました。

理由は「難しくて無理」というものでした。

小学低学年の私にはそのことが大変悔しく、父にやめないで頑張ってほしいと心の中で叫んでいたことをハッキリ思い出しました。

 いつも飲んでいる酔っぱらっている姿しか見ていなかったので、勉強に向かう父の姿が頼もしく、嬉しかったのです。

結局、私はすぐがっかりすることになり、父はすぐさま酔っ払いの姿に戻ってしまいました。

その時の私の落胆の気持ちは今でも思い出すことが出来ます。父の真面目な姿を見たかったのだ、熱望していたのだとも。

倉成先生は、セラピストは何回でもワークを受けなさい、と言います。(インナーチェンジングセラピーを日本に広めている先生です)

確かに60歳を過ぎても、ああまだあるなぁ、と実感した「成し遂げるな」解除のワークでした。

禁止令を12から25個に増やしたマクニール先生は、「禁止令は全く無くなるわけではなく、いかに向き合っていくかだ」と話していたと思います。

本当にそうでした。まだあるのか、とガッカリするのではなく(まだあるかとは正直思いますが)、また一つ楽になれるぞと思うことにしています。

 

 

 

 

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調布市講演会での質問にお答えします⑧

2021-11-16 22:03:20 | 【DV加害者更生教育プログラム】

質問

 今の若い世代(20代~30代)の男性のDV加害者は減少しているのでしょうか?

答え

 実際の人数把握をしているわけではないのですが、

日本のジェンダーギャップ指数

厚生労働省や、警察庁、内閣府のDV加害者白書、児童虐待白書

交流分析的視点(©の肥大化)

DV加害者プログラムの参加者年代

児童ポルノ漫画漫画に対して先進国唯一の規制なしの国

上記を参考として考えると、どう見積もっても減少のしようがないと思われます。

男性は結婚をスタートする時、自分の癒される家ができた、と思うでしょうし、

女性は二人で助け合っていくものだと思うでしょうし、最初からずれて始まるので、もめ事が多くなるわけです。

ただ、女性のDV加害者が増えてきていることは数字で出ています。

男性が減るわけではないが、女性が増えてきている、つまり、DVを行う人が男女ともに増えているかもしれないと、思います。

 

 

 

 

 

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調布市講演会での質問にお答えします⑦

2021-11-15 09:02:35 | 【DV加害者更生教育プログラム】

質問

イヤだと思うことを「イヤ」というと、相手の機嫌を損ねて余計にストレスがたまるので我慢してしまう。どうやって断れば良いのか?
また、断った後でパートナーと良いコミュニケーションを維持するにはどうすれば良いか。

夫からの行為や発言を「DVモラハラ」だと認識してしまうと家族関係を続けていけなくなりそうで怖い。どうすればよいか。

答え

 おそらく夫婦関係で悩んでいる妻たちの多くはこの悩みを抱えているのではないでしょうか。(私も同じ理由でずっと顔色を見てきました。)

 相手の不機嫌さを見るたびに嫌な思いをして、妥協して、我慢して、相手に合わせていく、段々言いたいことが言えなくなり、言わなくなる。

小さな我慢の積み重ねが、大きく溜まっていき、すごくストレスを感じているのだけど、これと言ってもの凄い暴力をされているとも思えない。

自分が我慢すれば、この家は丸く収まり、揉めずに済むかもしれない。

自分の堪え性が人より足りないのかもしれない。だって、周りの人たちは円満そう。

でも自分の人生って何だろう。好きなことや、やりたい仕事や、優先させると罪悪感が湧く。

自分を優先できない、してはいけない感じがする。

私の人生は私のためにあるのではない。

生きているってつまらない。何のために生きているのか。親は相変わらず揉めているし、何とかしなくちゃいけないし。

子どもたちは熱ばかり出すし、自分も具合が悪い、結婚してからいつも具合が悪い、なんだろう、この閉塞感、どこかで倒れて、救急車で運ばれて、皆が私が頑張っていることに、もう無理だってことに気が付いてくれるかな。

あ、これ、私の20代の時の気持ちです。

私が20代のうちに心理学に出会えたことが、今の私に繋がっています。

抜け出したいと思う事、自分を大切にしたい、自分の人生を大事に生きていきたい、子どもに自分らしい建設的な人生を送ってほしい、と思ったのなら、

このブログを最初から読んでいただけると答えが見つかります。

講座でもお話しましたが、顔色を見ていくことは©の肥大化を生み、男性を幼稚化させていきますので、結果、自分の首を自分で絞めることになります。

学ばなければ分からないことでした。

 

 

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