DV加害者更生プログラム(既婚、未婚、問わず)

DVをしているのではないか、悩んでいる方に心理テスト、グループエンカウンター等を用いて更生の道をお手伝いします

家族会議

2018-01-22 19:14:21 | アドラー心理学
40代男性Rさんからの投稿

家族会議

毎週日曜日、家族会議を開催している。議長を子供(7歳)含めローテーションで担当し、先週決まったことの振り返りと今週の議題を挙げるところから始まる。

議題は生活上のちょっとしたルール決め、 子供の日々の時間の使い方、出掛けたい場所の検討やそのときの持ち物など幅広い。最近は家の中の仕事の洗い出しと担当割りを決めようとしている。
特にルールにはしていないが、「これから会議を始めます。よろしくお願いします。」というように会議中は敬語で話すほうが具合がいい。

自分の中で「家族会議」というと嘲笑の対象のようなところがあった。家族の中で改まって話すのはおかしいこと、わざわざ話す必要はなくわかっているのが当然、という思い込みがあった。そのため妻と生産性のある家族運営のための前向きな話し合いなどしたことがなかったし、避けていた。

自分が考えていることを冷静に正しく伝えること、パートナーを尊重し意見を聞くことの重要性をリエゾンで学んだ。
この家族会議は子供が大きくなるまで毎週続けていきたい。



リエゾンからのコメント

Rさんは前記事(自分が学ぶことで全てが変わる)を投稿してくれた妻Aさんの夫です。二人は今、家族会議をできるところまで修復されました。

家族会議って何?と思われる方もいる事でしょう。

家族会議はアドラーの子ども研究から生まれた親教育プログラムSTEPの中で推奨している
家族内の決定方法です。家族は対等で尊重しあう関係であるとアドラーは言ってます。

それはDVで悩んでいる被害者たちが心から望んでいる関係性でしょう。

DVで悩んでいる状態では彼からの言葉の暴力で頭がいっぱいだったAさんでしたが
今は夫婦の対等な関係を手に入れ、子どもの事、家族のこれからの事を夫と話し合える関係性を手に入れることができました。

リエゾンで学ぶことでDVを無くし暴力を振わない人になるだけではありません。

事細かな家族の決定事項をパートナーと話し合いで決めていけるようになります。

多くの加害者プログラムでは、妻が決めたことに異議を唱える事を禁止していると思われます。
リエゾンではそれは対等から遠ざかることとみなします。

本当に夫婦が対等でお互いを尊重しあうということは、お互いの顔色を見る関係性ではないはずです。謝罪と対等な関係性は同時に存在できます。

DVをしてしまったから全てをあきらめ、自分の存在意義も何も感じられなくなっている男性たちに伝えたいです。

謝罪と対等な関係性は同時に存在できるのです。

でもそれには交流分析を学ぶ必要があります。
これからの未来を家族と生き生きと生きるために学んでください。
そのためのお手伝いをリエゾンはできます。
妻たちに逆DVをさせてはなりません。それは贖罪ではないのです。
その傍にいる子どもの心理を考えてください。
お父さんの次はお母さんが攻撃的になるのを見ていかなければならないのです。
何をすることが妻に対する本気の謝罪になるのかを学びましょう。

Rさんはグループで家族会議の話をしてくれます。今回の投稿もグループメンバーの男性からの要望でブログにあげることになりました。
家族の未来を穏やかにそして本音で話し合える関係を持つこと、この心地よい関係をみんなに目指してほしいと思います。

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子育てに悩んでいる方へ

2017-04-02 09:27:29 | アドラー心理学
 最近、子育てに悩んでいるママの口コミによるリエゾンへの入会も増えています。(アドラーの親教育プログラムを学びにきます。)
入会した方は、皆さんが自分の問題に気が付き結果を出しています。

自分の子育ては自分の親との関係があぶり出されるものなので、そこにあった問題を放っておいたままでは子育てが苦しいのは当然な結果なのです。
そこをちゃんと改善するので必ず良くなっていくのです。

DVをしてしまう男性には原因の一つとして幼少の頃に安心できる場所がなかったことが可能性として考えられます。
同様に、子育てが苦しく感じられるママ達にも安心出来る居場所がなかった可能性があります。
自分にホッとする体験がない人に、子どもをホッとさせられるでしょうか。
それは言わずと知れています。

アドラーは過去に拘らず、今から未来だけを見て、自分と未来を変えることが出来るとしました。
しかし、殴られて育った子どもが親になったときに、育児本の通りにはたして出来るのでしょうか。

残念ながらそれはNOです。自分の中に溜めてしまった怒りや悲しみ、恐怖の抑圧を出してからでないと
穏やかな子育ては厳しいのです。

別のパターンもあります。
ママ達の中に、「私は殴られていないのに何故子育てが苦しいのか。」という声もあります。
それは多くのDVを受ける女性達にも共通していますが、いわゆる「良い子」だった可能性があります。

子どもらしい我が儘を言わなかった。お母さんが困るから言わなかった。
褒めてもらうためには良い子でないといけなかった。
両親の仲が悪かったため、少しでも自分は明るくしていた。
悲しい気持ちを抑えていた。寂しい気持ちを感じないようにしていた。
すぐ批判されるから思ったことを言わなかった。

このように、子ども時代に子どもらしくいないと、自分の子育てに於いて子どもに対し
「なぜ、この子は言うことを聞かないのだろう?なぜ私をこんなに困らせるのだろう?」
と悩むようになってしまいます。

子どもは子どもらしくしているだけなのに、だんだん子どもがお母さんの顔色をみるように
なっていき子どもらしくなくなっていくのです。かつての自分だったように。

リエゾンでは子育てに悩んでいるママに、まず自分の母親、若しくは父親との関係性を見直して
抑圧している感情を消化させ、自分の問題をクリアにしてからアドラーの親教育プログラム(STEP)を
教えていきます。

ものには順序があるのです。いっぱい我慢を押し込めたデコボコな土台に家は建てられません。
もし建て始めても途中で挫折するか、何倍も時間がかかることでしょう。
地ならしをしてから取りかかるのです。
地ならしには少し必要なものがあります。

それは一歩を踏み出すやる気と勇気なのです。
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甘やかし

2012-07-25 09:09:56 | アドラー心理学
  アドラー心理学の創始者、アルフレッド・アドラーはフロイト達と
  研究を一緒にしていた時期もあった。だが、結局フロイトとは
  仲たがいをしてしまい、彼から離れた。アドラーはその後
  子どもの研究を続け、子育ての成功とはなんだろうと考えた。
  
  ①子どもが自分の人生に希望を持ち、建設的に生きる大人になる
  ②他人と協力関係を持て、暴力的なことをしないで、貢献のできる人になる。
  ③子どもが自分の窮地に、自分の足で立ち上がり切り抜けていく力を持つひとになる。

  これらを叶えることのできる教育法を「STEP」という。

  アドラーはこの中で、子育ての中で最もしてはいけないことを
  「あまやかしである」と言っている。

  甘やかしは「甘えさせる」とは違う。
  甘えさせるのはOKなのだ。甘えさせることは
  あくまでも、子ども側からの欲求だからだ。

  甘やかしは、親側からの欲求から発せられる。
  つまり、親の自己満足の世界なのだ。

  いらないかもしれない飴を与えられた子どもは
  どうなるだろう。
  アドラーは甘やかしは「子どもを教育困難な状況に陥らせる」
  と言っている。
  
  教育困難な状況とは、どういうことだろうか?

  甘やかしを受けた子どもたちに共通することは
  「失敗体験がほとんどない」ということである。
  それはなぜか、想像することは容易い。

  親が子どものつらいことをすべてどかしてしまうからだ。

  たとえ、失敗したとしても、誰かのせいにしてしまうので、
  子どもは自分が悪いと思わない。失敗から学ぶことは
  大変貴重な体験になるのに、それを親が気づかず、
  子どもを傷つけたくないという理由で、守ってしまう。

  人のせいにして、失敗を体験してこなかった子どもは
  大人になったとき、社会に出てから、初めて失敗を
  体験し始める。親はいつまでもくっついていけないのだから
  当たり前だ。
  大人になった子どもがとる行動はきまってしまう。
  そう、人のせいにすることだ。

  上司がきつく言ったから…
  同僚がとろいから僕に迷惑がかかるんだ…
  私は被害者だ…

  自分の根本の弱さに目を向けることもできない。
  自分の改良点を考えることができない。

  そこでの他者からの指摘やアドバイスは
  彼らの心には届かない。
  すべて、相手が悪いと思ってしまう思考なのだから
  無理もない。
  
  アドラーはこのことを「教育困難な状況に子どもを陥らせる」
  といったのだ。
  親は知っていてほしい。
  失敗体験は子どもにとって、貴重な有意義な体験である
  ということを。
  
  
     















  
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