DV加害者更生プログラム(既婚、未婚、問わず)

DVをしているのではないか、悩んでいる方に心理テスト、グループエンカウンター等を用いて更生の道をお手伝いします

DVは治るのか?

2013-10-01 09:35:19 | 【DV加害者更生教育プログラム】
 
  こちらに電話をかけてくれる方に「DV は治るのか?」と、よく聞かれます。
 なぜ、その質問が多いのかというと、それは、世間が「DVは治らない」と一般的に言われているからです。
 なにをもって治ったと判断をするのか、
 暴力、暴言行動をしなくなったこと、つまり行動の変容をもって治ったとするのか、
 性格自体のパーソナリティの変容をもって治ったとするのか、
 それにもよってくるわけです。

 世間で言われているのは、パーソナリティの変容です。
 パーソナリティって簡単に変わるものでしょうか?
 あなた自身、人が変わったように違う性格になれるか?
 と聞かれたら、なれる人はほとんどいないのではないでしょうか。

 妻たちはそれを望んでいるのでしょうか?
 虎のように怖かった人が、ウサギのように静かな性格に
 変わることを望んでいるのでしょうか?
 私はそうでないことを願いたい。
 虎のような人に対して、この人から暴力暴言がなくなればいいのに、
 と思っていたのではないでしょうか。
 彼はこんな良いところもあるんだけれど、
 暴力、暴言のせいですべてが台無しになっているのではないのかと
 私は予想するのです。
 いつもビクビクさせられていたら、パーソナリティの変容を望みたくなる気持ちも
 わからなくはありません。
 でも、彼のどこに魅力を感じたのだろうか。
 彼のどこを好きになったのだろうか。
 
 
交流分析で説明すると、
 DVは認知のゆがみから起こるものがあります。
 認知のゆがみをP(親の心)からのA(大人の心)への汚染といいます。
 DVプログラムと交流分析を学び始めるとPからの汚染の解除が比較的早期(2ヶ月~3ヶ月)
 に行われます。
 
 つまり、暴力、暴言が自然に止むわけです。
 それがこちらに来た方たちに起こるので、妻たちから暴力、暴言が無くなりました、と
 報告が来るわけです。
 
 しかし、汚染にはもう一つ厄介なものがあるのです。
 それがC(子どもの心)からのA(大人の心)への汚染です。
 こちらは解除が難しい。
 まして、Cからの汚染とAからの汚染が同時に起きている人はダブル汚染となるので、
 ますますややこしいことになるのです。
 
 彼らがどの汚染か来てみないとわからないのです。
 
 しかし、交流分析の素晴らしいところは、Cからの汚染でも解除の方法があるということです。
 Pからの汚染のように自然に解除になるものもあれば、
 Cからの汚染は解除に手立てが必要なのです。
 認知のゆがみ一つにも、いろいろな理由があり、方法があるわけです。
 これが行動の変容となり、暴力、暴言が収まることになります。
見る人によっては、人が変わったよう。と言われたりもします。
 もちろん、彼の人柄は変わらないことを付け加えておきます。
 
 

 
コメント (3)
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