goo blog サービス終了のお知らせ 

電影フリークス ~映画のブログ~

電影とは、映画のこと。その映画を一緒に楽しみましょう。

ベスト・キッドDVD

2011-01-11 23:29:07 | 成龍的電影
昨年公開された「ベストキッド」が発売されましたね。
予定より一日早くDVDの方を見ることが出来ましたが、ブルーレイでは別エンディングが収録されているそうで特典がDVDより凄いんですね。
ブルーレイもソフトが充実してきているようですが、残念ながらブルーレイというものはまだ再生環境がありませんので我が家には無縁のものですけど…。(勉強不足で何を買ったらいいのかわかりませんので(苦笑。
新作映画がDVDになったときの日本語吹き替えも実は楽しみの一つでありました。(たぶん劇場版のと同じと思われますがどうなんでしょう??)今回も石丸さんがジャッキーの声をアテてますね〜。

ジャッキーが泣くシーンのある映画というのはあまり多くはないですけど、もしあったら石丸さんの腕の見せ所だと思っていますが、やっぱりジャッキーが車を壊すところのシーンから、ドレに連れられて竹竿を使って特訓するシーンは感動して涙しますね。
(泣きながら演技する石丸さんって好きだなぁ)

今回は中国語も入っているのでオール日本語とはなっていないのですが、普通ならこんな細かいことまでしてなかったと思うんですけど、またいつかTVでやるときなんかには全部日本語になったりするのかなと思っています。

あと、今まで気が付かなかったんですが、もちろん本人ではありませんがノリユキ・パットモリタっぽい人が出演していたりしてちょっとドキっとしました!
コメント (2)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

小偸鬥大賊

2010-12-30 00:01:10 | 成龍的電影
今回は73年に富豪影業が製作した『小偸鬥大賊』(The Rats )についての記事です。

これは現代劇で香港の街路でのカーチェイスなども楽しめる作品で、この映画の作られた73年頃にはこういった現代劇、例えば『小老虎』や『黒龍』などをはじめとして数多く作られている。

この映画を監督した羅棋(ロー・ケイ) は『小偸鬥大賊』と同時期には国内DVDが発売中止となってしまった『老虎殺星』を監督したり、他の協利作品で監督をしていた。(武術指導:程小東)

この映画には当時人気だったアラン・タンが主演している。映画の肝は”あるグループ”の映画だということ。一体、そのあるグループとは?

構成されるそのメンバーの面々は、チャールズ・チン、リディア・サム(沈殿霞)、ウィリー・チェン(陳自強)、ポール・チャン(張沖)、パトリック・ツェー(謝賢)、陳浩、そしてアラン・タンのメンバー構成となっていた。そう!アラン・タンは”銀色鼠隊”という当時形成されていたグループの一員だったのだ。

後述する中国語の文献によれば他にも張森らがいたとされているが、張森や主要メンバーたちは元は例えば國泰(キャセイ)の『劍魂』(71)や『浪子之歌』(71)などに出演し、当時キャセイの副社長だった陳自強を含めさまざまな映画を作ることになる。
結成した時期は不明なのであるが、メンバーが結集して張沖監督で撮った『銀色大隊』 (74) などが作られた74年頃が人気のピークであったと思われる。

面白いのはメンバーがそれぞれ製作会社を持っており映画を製作していたことである。例えば、リーダー格の張沖の会社・張氏兄弟影業での『蕩寇三狼』(73)であったり、 陳浩は昆仲影業で『應召男郎』(74)を。そして謝賢はと言えば、謝氏兄弟公司の『明日天涯』(73)がある。アラン・タンは博文公司で『亡命浪子』(73)を撮るなど、各会社で自由な映画制作を行っていたのである。(『愛慾奇譚』(73)では張森監督でメンバーが総動員されていたことも・・。)そうであるからこの銀色鼠隊のメンバーたちが協利や関連作品に出演することは何ら不思議なことではない。

また、『小偸鬥大賊』には当時リディア・サムの近い距離にいた秋官ことアダム・チェンも出演しており、彼のプライベート・サイトでは若かりしアダム・チェンの当時の貴重なスチールが掲載されている。
http://www.adamcheng.net/bbs/viewthread.php?tid=717&extra=page%3D1


内容は、湯錦棠(白天名義)演じる悪党相手に泥棒四人組(アラン・タン、アダム・チェン、マース、徐小明)が奮闘する姿を描いた作品となっている。

若者四人組

特筆すべきなのは、この映画が”ジャッキー・チェンの出演している映画”であることだ。
香港で出版された『成龍(傳)』という文献には72年の朱牧が設立した大地公司で『頂天立地』『女警察』などに出演したと記述の後、第5章にこの映画に出演の記述が出てくる。
 『女警察』より

この『女警察』で意気投合してジャッキーの友人となったチャールズ・チンだが、『小偸鬥大賊』はチャールズ・チンが窓口となって出演したとも思えるが、チャールズ・チンは出演していない。この映画の場合はアラン・タンおよびリーダー張沖と胡錦ラインが強くその線が濃厚だ。おそらくはその流れの一本に数えられるだろう。胡錦はもちろん『女警察』でも共演しているし、ジャッキーのいたグループ(ジャッキー、元奎、元彬、チン・ユーサンら)が引き受け、アクションシーンの一部を担当したのではないだろうか。武術指導した程小東のグループとの関わりについては不明で今後の課題である。

この映画が作られた73年のはじめ頃はジャッキーにとっては武術指導の仕事をメインにしていた時期でもあり本作品など、スタントシーンを担当したものがいくつかある。
有名なのが「空手ヘラクレス」(73)で武術指導を担当した。

武術指導 陳元龍

ところで、前述の中文書籍に書いてあったのだが銀色鼠隊の一員でジャッキーの元マネージャとして有名だったウィリー・チェンとの出会いについて『女警察』出演から始まったチャールズ・チンとの友好関係からであった事が記述されている。
これによればジャッキーは当時チャールズ・チンの事務所に出入りしてそこにウィリーもいたそうだ。
また、仕事がなくなり香港を離れてオーストラリアにいたジャッキーは友人の結婚式のために香港に戻り、ウィリーはそのチャールズ・チンとジョセフィーン・シャオの結婚式で再会したという。
その結婚式は75年の1月であった。その場でジャッキーと会ったウィリーは、友人のために全力を尽くすジャッキーの姿を見て更に好感を持ち、そして飛行機でオーストラリアへと帰るジャッキーを見送るときには連絡先を教えるように話し、いつか映画でジャッキーを使ってみたいと熱望していたという。これはとても興味深いエピソードだと思う。

それでは、この映画のジャッキー出演シーンを解説してみたいと思う。

実際の映画では役柄も割と大きな役だったマースが目立っていて頑張ってますが、アクションシーンでは元奎らの顔も確認できる。



ジャッキーは、酒場での乱闘場面に出てくる。ジャッキーの他に元奎、チン・ユーサンらが登場する。

主な対戦シーンをチーム別に整理するとこのようになる。
湯錦棠側チーム(チン・ユーサン、元奎、元彬、陳樓)
アラン・タン側チーム(アダム・チェン、火星、ジャッキー)

まず、湯錦棠がアラン・タンに仕掛けて乱闘が開始される。

ジャッキーは大きく4つの場面に関わっている。以下の通り。

1.湯錦棠VSジャッキー

湯錦棠に蹴りを入れ、画面から素早く消え去る。

2.ジャッキーVS元奎

元奎を持ち上げて置いてある瓶にケツを突き刺す。激痛!ユンケイ。

3.多数VSジャッキー

二人からの攻撃をかわした後、うしろから陳樓に羽交い絞めにされるが、腕を捻ってひっくり返す。

4.アダム・チェンVSジャッキー
最後は湯錦棠側に回るジャッキー。相手からのパンチで壁に激突して最も顔がアップになる。








全体的に暗い場所・酒場でのアクションとなっている。
しかしながら、静止した状態での顔アップのシーンこそ無いが連続したアクションシーンの中で一際目立つ大きな白い襟の人物がジャッキーであることがハッキリと分かる。
またいつものパターンですが、その後の場面で火星がジャッキーと同じ衣装を着ていて笑ってしまう。



顔出し俳優マースが様々な作品で目立つ事が多いのは彼の持ち味でもあるのだが、この映画のように顔をあまり出さないジャッキーと共に格闘アクション場面を形成しているケースが多々あるのだ。

参考文献
『成龍(傳)』梁健 著 1997
仏版VHS "Les Rats De Hong-Kong"
コメント (2)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

台湾における別名

2010-12-14 00:05:24 | 成龍的電影
台湾などでも映画のタイトルは登記され、同じ題名は使えなかったりする。
本当にそうだとしても単に香港でのタイトルとは異なった名称の別タイトルで公開されていたことは実に多かった。

ここでは大半が台湾で撮影されているジャッキーの70年代作品の台湾における別題について整理しておきたい。

何か証明できるものがなければならないが、現地のポスターなど実際に使われていたものなら手っ取り早い。

まずは「天中拳」から。
『一招半式闖江湖』

これが一番有名かも知れない。(というか台湾でのタイトルで知られている)


もう一つのポスターがこちら。
当然羅維影業のマークは新しい方である。

酔拳のイメージに近いような気もするが、よく見ると金剛や石天さんの絵がとても面白いと思います!



また、酔拳のヒットは凄まじく
初期の作品を再編集したバージョンやタイトルだけ変更して再公開するという現象を生んだ。

割と有名なのが国内では当初「ファイティングモンキー昇龍拳」と呼ばれた『頂天立地』。

この台湾題『成龍決鬥東洋客』はかなりインパクトがあるのですけどね(苦笑




大地公司のもう1本の『女警察』は若干変更され『女警察鬥成龍』だった。
東映から2本のビデオが出ていたがもしかして東映が買い付けたの??

ところで『女警察』が最初に台湾で公開された時はどうだったのだろう。実はこれにも別題があり『女飛龍』となっていたのである。
「007/黄金銃を持つ男」でも林秀さん活躍してましたね~。



ついに日本語吹き替え入りDVDも発売されファンなら知らない人はいないと思われる「必殺鉄指拳」。これのタイトルまで変えられてしまって『唐山師兄弟』というタイトルに。



ここで謎の作品『愉龍轉鳳』を一つ。
(これはまたいつか書いてみたいと思います。)

又名が小賊状元才になっています。



最後は、私の好きな「龍拳」です。
台湾では『神拳』として公開されましたね。実際に神拳でプリントされている映像があるのでこれは分かりやすい例かも知れませんね。(そういえば先日書いた『山東老大』も当初は”龍拳”というタイトルだったのかも。)



以上が確認できた台湾題になります。





おまけ

逆に非ジャッキーながら『笑拳』と名付けられたのが、この映画。
最近とっても気になる韓国材もいるのです。
(ヒント:ブルース・リャンの映画です)


どなたかおわかりでしょうか?

コメント (6)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

酔拳オンエア

2010-11-11 23:48:25 | 成龍的電影
テレビ東京の午後のロードショーにて、「ドランクモンキー酔拳」が放送されました。
最終的にはこっちの枠になって終わってしまうパターンなのかなと思いましたが、内容的にはテレ東で何度か放送されたものと同じ物のようでしたね。番組の開始時には劇場版ドランクモンキーのデザインロゴを使用したタイトルが出ました!(たぶんポスターなどに使われているものだと思われます)番組終了時には、あの”カンフージョン”も流れましたが、残念ながらフルではありません。。
何かあたらしい事があると大変うれしかったのですが、今回はこんなもので十分かなと思いました。(『酔拳』が今でも放送される事がとてもうれしく感じますね。)また、そのうち旧作を放送してもらいたいですね。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

カンフー映画の夢。そして『ベスト・キッド』。

2010-08-08 23:46:48 | 成龍的電影
既に鑑賞済みではありますが、この8月はジャッキー・チェンの新作『ベスト・キッド』が劇場公開されます。

当然アメリカ映画のリメイクということで既に話題ですが、今や『ベスト・キッド』もblu-ray盤が出る時代。まずは『ベストキッド』のオリジナルを見直してみました。
ラルフ・マッチオ(声は水島裕。DVDに収録されているのは別の声優。。)
そして、ノリユキ”パット”モリタの『ベスト・キッド』はとても懐かしかったです。
(箸でハエを捕まえるなんてシーンもありましたね~)この時代の青春映画とかアメリカ映画も好きですね。

話は変って、近所の書店に行ってみたのですが、ジャッキー表紙の雑誌があるではありませんか。
それはキネ旬最新号でしたが、ジャッキーが表紙というのはちょっと記憶になかったので久々に買って家で記事を読んでみることに・・。

”ジャッキー・ルネサンス”と題して映画評論家の宇田川、江戸木両氏の対談記事が載っていました。さすが年の功とでも言いますか、イイこと書いてますね。(ルネサンス=再臨の意)
やはり私も若い世代に浸透していって欲しいと思いますので、ジャッキーが各メディアで登場することを期待しているんです。(日本中爆発的に・・というのはちょっと無理なんですが。)

あと、うれしかったのがジャッキーのフィルモグラフィーが載っていた件。(ファンとしてはとても関心があるのです。)
①②③に3分割され、そのタイトルが列記してありました。

「不滅のドラゴン」というカナダの40分ドキュメンタリーなども含まれていましたが、あれれ?という1本(99年の「ドラゴンヒート」という作品。これはジャッキー・チュンの誤りか?)もありました。
結局、この雑誌のフィルモは日本におけるジャッキーのフィルモという事になるかと思います。

「レディ・ブレイド」は超カメオ作品ですが、これが入っているとなると他のカメオ作品が一部漏れているのは解せないっすねぇ。(私の整理したリストと比較すると、日本のタイトルが付いているもので漏れているタイトルは「アンジェラ・マオの女活殺拳」「ドラゴン怒りの鉄拳」「空手ヘラクレス」「金瓶梅」「レディ・クンフー/密宗聖拳」「新・ポリスストーリー(84)」「クラッシュ・エンジェルス」「香港魔界大戦」「ジェネックス・コップ」の9つでした)
この比較によって、こんな映画にも出演していたのかという事が分かり、見直してみる良い機会となりました。ジャッキーの功夫片を全て観る事が私の夢でもありました。

また、常日頃思っている話ではありますが、ジャッキーの映画や香港映画を見る時はやはりお茶の間での日本語放送がいいと思うんですが、思っているだけでは何の意味もありません。でも久々に『ドランクモンキー酔拳』が放送されたら凄いなぁと思います。(今回の新作はコロンビア映画だったかな?そういえば『酔拳』のビデオも日本コロムビアってメーカーだったっけな)

ちなみに今月も全国放送なのか不明ではありますが
8/11(水)香港国際警察NEW POLICE STORY 
8/18(水)プロジェクトBB
が、2週連続で放送される様ですね。(テレビ東京系列)

このあとが続かないと悲しいですけど、昔の映画の放送なんて無理だし・・。でも何度も繰り返して放送する事が重要と思うのです。まぁ、ゆっくりテレビをみたりしてジャッキーの存在感を味わいたいと思います!

私個人では、先日作成しましたリスト
(JC-LIST)をもとに日本語での鑑賞方法にこだわってみたいと思います。
(先日の「ダブル・ミッション」パンフ記載60作品のNoも追記しました)
ぜひこちらを参照いただきたいと思います。
http://blog.goo.ne.jp/leecoo/e/a81121b5c4dc6696421032d5fc5e4bdb

視聴には様々な方法があるのですけど、確かに冒頭に書きました評論家の方々も初期作品をおすすめしていますが実際に見る方法とやらを全く解説していない点が気になります。
(ネットで分かる情報はここでは詳しく触れません。)
確かに日本語ソフトは以前より多くなりました。DVDでアクションシーンが観れればそれだけで本当にいいんですか?視聴には各メディアのどれか1つだけでは足りないと思っています。

ざっと、視聴の手段としては、
その1. 国内盤DVDをみる。
その2. 国内版ビデオをみる。
その3. 1、2が不可の場合、海外のメディアを入手する。
その4. 3が不可の場合、個人でTV放送時に録画する(地上波、CS放送etc.)
その5. ”5周年”を迎えたyoutubeなどをチェックする。

以上の1~5の手段が分かりやすいと思うのですが、3のケースは日本語で鑑賞とはなりません。。。(中には視聴のみで保存することは不用という人もいると思いますけども)

上記のいずれも該当しない場合(その6)ですが、これも簡単なことです。
それはファン同士で集まって交流することです。
その方法は、コミュニケーションする相手を見つけることです。
(相手が何か情報を知っているかも知れません)
まずは興味を持たれたら自ら行動してみることに尽きますね。

最後に、『ベスト・キッド』吹替上映が多いそうですね。日本語でぜひ楽しみたいところです。

追伸:JC-LISTについて。
ジャッキーの新作が増えていくのはとてもうれしいですし、新作を作り続ける活力には頭が下がりますね。今後もさまざまな情報からリストを更新していければいいかなと思います。(視聴する世代別のおすすめ映画などを追記する予定ではいます)

8/16追記
キネ旬のフィルモは、キネ旬データベースではなく下記のサイトを参考にしている模様。
http://www.allcinema.net/prog/show_p.php?num_p=12378
コメント (2)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

『神拳』(日本名:龍拳)タイトル解説の巻

2010-03-24 03:21:31 | 成龍的電影

休日にはのんびりと好きなことを考えることができます。
すると、やっぱりネタはこれ、成龍的電影。今回は『神拳』タイトル解説編のはじまり、はじまり~。

30年以上前の台湾映画、そして香港映画。これをどちらかに分類するという事は難しいのだが、”七十年代香港電影研究”では朱偉文氏がこの困難な分類作業を実践していた。
しかし、リストに載っていない『片腕ドラゴン』や『少林寺十八銅人』などは本当に台湾映画なのだろうか??

これについて香港電影資料館では”Prod.place:”という項目が付記されているページがある。上記リストには載っていない『獨臂拳王』のページには”香港”、『少林寺~』のページには”台灣”と記載されているのだ。(不思議なことに全く逆のことが記載されている別のサイトもある)
実際、古い映画の分類を自分でやってみるととても困難なのである。

台湾では、同じ映画でも香港とは別のタイトルが付けられている事が多いのも事実。理由は様々であるが、香港では上映されたことのない映画のタイトルが台湾では既に上映したタイトルに使われていたというケースもその一つだと思われる。

例えば羅維影業の78年度作品「龍拳」なのだがこれがそうなのではないかと思っていた。
台湾では『神拳』で公開

映画の製作前、台湾の脚本家である王中平は”唐山神拳”というシナリオを書いていたという。当然ながら『神拳』というタイトルはこの”唐山神拳”から取ったものであるはずだ。
その『神拳』は香港より1ヶ月早い79年3月に公開されている。『神拳』の方が先であったのだ。

このように羅維影業の『新精武門』からはじまる一連の作品は台湾で概ね先行公開している。その中で香港での公開記録が無く、長い間公開時期が不明であったジミー・ウォング主演『風、雨、雙流星』は台湾の資料によれば台湾では76年12月31日公開であることも分かった。これは単なる日付データだが研究者にとっては、この公開日というものが大きな“情報”となる。

ここで少々脱線。羅維影業設立当初、羅維は主役俳優にチャーリー・チャンやジミー・ウォングを考えていた。今、想像するとゾッとしてしまうが当初「蛇鶴八拳」にはチャーリーを、「成龍拳」にはとジミー&ジュディ・リーという組み合わせのキャスティングだったというから驚きだ。

話を戻すと、なぜ台湾では『神拳』のタイトルだったのか?
これについては長らく不明のまま…。台湾で『龍拳』という映画がすでに存在していれば話は簡単なのだが、いまのところまだ証拠はつかめておらず不明である。だが最近そんな気に、なぜかそんな気がしてならない状態になってしまっているのだ。
もしそうであればその名称は使えなかったので台湾では『神拳』に差し替えられた可能性もあると思う。

そういえば日本で80年代刊行された書物の中には確か”「神拳」という作品があったはず”という記述があったと記憶している。
今となってはどの書物に書かれていたのか思い出せないが、その詳細が分からない”神拳”という映画があったことが既に分かっていたのである。

その後、90年代後半になってCS放送で『神拳』の題名の映画が放送された。これにより上記の内容は証明されていたという経緯があった(但し結果的には「龍拳」と同じ映画のことであったけれども)。神拳イコール龍拳であることを認識していたのか不明であるが当時は資料も無く詳細が分からなかったと思われる。当時は雑誌に記事を載せられる映画評論家のような人たちでさえもジャッキーの知られざる未公開映画にも興味があったと思うのだ。

タイトルが漢字ならば基本的にはタイトルの重複は少ないから日本人なら簡単に区別できるし、映画を特定することが出来る(リメイク作品や何本かの例外を除いて)。逆になぜ例外が許されているのかが不可思議であるが、例えばその分かりやすい例としては「少林寺」なら大ヒットしたリー・リンチェイ(ジェット・リー)の82年版が有名だが、75年にも同じ『少林寺』(これは日本では「少林寺列伝」のDVDが発売済み)という映画があるといった具合である。今までに製作された映画で同じ名前のものはいったいいくつあるのだろう?

また英語のタイトルの場合には中文より種類が多くタイトルだけで映画を特定することは難しい。英文の書籍にポッとタイトルが載っていても本編の1シーンの画でもなければどの映画を指しているのか分からない事も多く困るのだ。例えば購入したいDVDがあったとしても英語題から買おうとするならば目的のDVDを買うことができないケースが多いという問題は誰でも経験していそうなものだ。("Dragon fist"で検索して『驚天動地』のDVDが届く可能性のも0%ではないと思う!(笑。)

それにしても今回のテーマ『神拳』(=「龍拳」)は典型的な復讐劇でしたが、入り込んでしまうのはマニアを唸らせるアクションさながら脚本の出来も良かったからでしょうか。

サントラCD&大陸盤VCD

両方とも赤いジャケットでとても気に入っていて大事にしています。(赤がとてもよく似合うのです)ここにDVDは無いですが趣味でDVDのラベルやカバーを自作する人も多いと聞きます。趣味でオリジナルの自作ラベルなどを作ってみるのも楽しいかも知れないですね。
 -終-


【作品DVD】

こちらは龍拳の日本語吹替版です。是非とも石丸ジャッキーをご堪能ください!!

龍拳 〈日本語吹替収録版〉 [DVD]
ジャッキー・チェン
パラマウント ホーム エンタテインメント ジャパン

【作品ブルーレイ】
永久保存版の劇場公開テレシネ・バージョン。一家に1枚どうぞ。

龍拳 日本劇場公開版 [Blu-ray]
ジャッキー・チェン
パラマウント ホーム エンタテインメント ジャパン


コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

『香港過客』の怪

2010-01-26 02:22:18 | 成龍的電影

こんにちは。本日は、最近気になっていることのメモを羅列しておく。

『香港過客』というと、72年のSB作品というのが通説であるのだが、最近ネット上でよく見かけるようになったのが、『広東小老虎』『刀手怪招』(刀はアレね!)のもう一つの別題としてであり、この3つ目の名前が同時に載ることが多くなっている。これはなぜだろう??

また、こちら(↑)のサイト”中國電影芸術”では72年に『香港過客』で初主演と書かれている。SBの『香港過客』だとしたら陳元龍時代のジャッキーが主演するのは変だし、初主演ということであれば『広東小老虎』のことで正しいと思う。
うーん、SBの『香港過客』もリリースされないようなのでハッキリ分かりませんが、もしかして『香港過客』=『広東小老虎』なのだろうか?通説を覆す証拠でもあればいいのですが・・・。

ちなみに『広東小老虎』は香港では公開されていないことになっている。
あるサイトでは81/3/12が公開日という情報も載っているが、これが香港ではなく台湾のものだとすると『刀手怪招』が怪しくなってくる。
台湾では『刀手怪招』=『唐山師兄弟』の題であることが分かっているので矛盾してしまう。ここで行き詰ってしまった。。(実は香港で『刀手怪招』が公開されたときが『香港過客』だったとかだったりして。)Zzz
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

ジャッキーの伝記映画

2008-12-24 23:02:03 | 成龍的電影
先日、こんなニュースがありました。

ジャッキーが波乱万丈な両親の人生を描いた伝記映画の制作をするというもの。
ジャッキーの子供時代とかどんな風に描かれるのか大変興味があります。

そういえば「トレース・オブ・ア・ドラゴン」というドキュメンタリーがありました。まだ記憶に新しいところなんですがなつかしさもありますね~。

久々にパンフを手にしてみると、新宿武蔵野館の入場券が挟まっていました。

この「トレース・オブ~」というと宣伝マンのFREEMANさんの事を思い出してしまいます。もしこの伝記映画が完成し、日本で公開する話になったら是非FREEMANさんに宣伝してもらいたいです!

                               Let's Enjoy.

leecoo
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

成龍作品特集(2)

2007-10-30 00:38:10 | 成龍的電影
他の作品もチェックしてみました。
(今回の選定はランダムです(笑)

紹介のみですが御了承ください。

■「天中拳」fromメディアアジア


少々キズが見られます。(オープニングのみワイド)



本当に、この作品っていつ作られたのだろうか??


■「拳精」
これもメディアアジア。



数年前まではトリミングでしたかね~。


■「流星拳」(メディアアジアの風・雨・雙流星)

ジャッキーとジミー王羽が共演。

今回の「片腕ドラゴン」ほかDVD発売で注目が集まっています。


これも是非再観賞してみるのも良いのではないでしょうか?
(ジミーさんVS赤ズボン4人衆は笑えるかな?)

■ドラロー


ジェネオンの大陸バージョンDVDは廃盤になってますね。


■龍騰虎躍(メディアアジア)


確か救成主さんの見解では右の人が趙魯江だったとか。

■「ミラクル」


"MR CANTON AND LADY ROSE"になっているが・・・。

■「シティハンター」


【嘉禾】ホーム(ビデオ?)のもの。字幕は無し。

■「ファイナルプロジェクト」


これも中英文字幕でした。

■「プロジェクトA」


メディアアジア。このお爺様亡くなってしまったんですよね。

■「アクシデンタルスパイ」


タイトルが簡体字になっているのが細かい拘りですね。

■「サンダーアーム龍兄虎弟」


この人どうしてたのかな?




いやぁ、自分で見直しても懐かしいものばかりでした。


コメント (2)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

成龍作品特集

2007-10-22 23:51:13 | 成龍的電影
・・・と、言いましても"成龍作品特集"という名前の大陸盤DVD-ROM(2枚組)についてです。
パッケージ裏には51本ものタイトルが列記してありますが、これを以前入手された方は無事再生出来ているのでしょうか?(私は数年前に入手しました)

再生方法が複雑で中身を見る事そのものに苦労してしまいましたが収録されている映像を全部ではないですが、何とか確認出来ました(過去形)。但し画質は最低レベルです。

「80デイズ」など比較的新しいものも入っていましたが、やはり旧作に注目しました。
(○:再生確認済み ×:確認できず)

・蛇鶴○
これと天中拳はメディアアジアのロゴで始まります。おそらくは大陸ならではのものだと思われます。

  羅維影業ロゴが古いものでした。
  


  本編は最初の演舞が白っぽいプリントですね。
  

  全体的に古い感じでした。
   


・天中拳○
以前kingkingさんのサイトで話題になっていたのは、竹藪(画像参照)入りのver。これもそのバージョンではなかった!
    

・そのほか
拳精○
木人拳○
流星拳○
醒拳(龍騰虎躍)○
飛龍神拳×

成龍拳、新怒りの鉄拳、笑拳は元々、パッケージ裏に記載がありませんでした。
(蛇拳と酔拳もなぜか無し)

尚、しっかり裏には龍拳と書いてあったのに実際は読み込み不可or収録されておらず残念でありました。このDVDにはそんな事は通用しないのでしょうけれども(苦笑)。

コメント (6)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする