70年代をまたいろいろ振り返っております。
今回は香港でも大ヒットした作品で、こちらでも何度か取り上げました70年の邵氏の王羽監督作品『龍虎闘』についてです。
HKFAでは番号が付けられており、No.158です。(1970年の頭から数えて158番目の映画の意味です。)
この映画はたまに観たくなるのでいつも手元に置いてます(笑)。観たくなるのは何なんでしょうね?不思議な魅力があるからでしょうか。
さて、国内盤DVDも現在は再販版が出ているようですが(パッケージ表面は劇場公開時のポスターに変わっている!BDソフトも同じ。BD買おうかな。)、封入されたブックレットには思いっきりチェン・カンタイとジミーさんの対決シーンがアップで掲載されていたので最初見たとき思わず「おおー」となってしまいました。
この映画は、功夫片(カンフー映画、クンフー映画。人によって言い方は様々ですが、私は短く功夫片、または一般的なカンフー映画って言い方がいいかなと思っています。)の元祖とかって言われてますね。(元祖かどうか、これについては別の機会にまた考えてみたいと思います)日本人と対決するというアイデアが成功したのでしょうか、そもそもこれがジミーさんの考案であるのか誰の案であるのか気になるところですが、この面子なら納得ですね!
道場破りのあんさん達
ところで、道場破りに対抗するため自ら鍛錬を行うジミーさん。ジミー王羽という人は、少林七十二芸や武當三十六功を研究して映画に取り込むということを簡単にやってのけた人なんだと思います。
この映画でも登場している鉄砂掌や軽やかに飛ぶ超距功などがそれですね。鉄砂掌は少林の物ですが、本来は動物の骨や皮、植物など数十種類の材料を入れた砂袋を突くというものらしいですが、映画に出てくるあの熱い鍛錬は本当は武當の術にある小豆や鉄砂を釜に入れる”挿砂功”がそうだったりするのかも知れません。ともかくジミーさんという人は面白いと思うアイデアを積極的に取り入れる人なのですよね。
手に大やけど
そういえば以前、田豊が出演予定だったと書いてたのですが、道場の館長、房勉(李師傳)の役がもしかしたらそうだったのかも知れません。田豊が館長だったらどうなっていたんでしょうね?房勉と田豊だとかなり雰囲気が違ってきます。もしこの役がこの人だったら・・とかそういった想像もしてみたりすると、ここはこの人でないと困る!とか、まぁそんなツッコミを入れてみたりするのも楽しいです。
ところで、米公開題である「Hammer of God」(神の鉄槌)ですが、神の怒りが落ちたという話なのでしょうか?
当時の公開ポスターはこちらになります。タイトル通りのポスターになってますね(笑)。羅烈の「キングボクサー大逆転」が米で大ヒットしてからの公開のようですから、向こうでは「吼えドラ」の北島を見て爆笑してしまった観客の様子も想像すると笑えますね。
おまけ:
サントラは69年のボンド映画「女王陛下の007」から。
あなたはいくつ探せるかな?
https://www.youtube.com/watch?v=Rpvj22nDS_E