電影フリークス ~映画のブログ~

電影とは、映画のこと。その映画を一緒に楽しみましょう。

成龍拳

2012-04-27 00:00:00 | 成龍的電影

最近、劇場での予告編にハマっているのですが、この「成龍拳」の予告はなかなかいいですね。
ただコピーがとってもキザで、最後の「散るか、成龍。」なんて言い回し、よく思いついたなぁと思いますね(笑。
(ラオウの声でおなじみの内海賢二氏がナレーション担当。)
意味なんてどうでもいいのでしょうけど、コピーというのはコピーライター(コレ最近あまり聞かなくなった。。)が考える、人を引きつける宣伝文句なのだからキザでも何でも“その気”にさせられればいいんじゃないかと思います。

脚本は先日の「キラードラゴン流星拳」と同じく古龍が書いていましたが、映画としての完成度は少々難ありだったか???
「龍拳」に続いて、東映の主題歌&独自オープニング戦略に乗ってはみたものの、あまりにも不評で正月公開が先送りになり、他の映画(ジミーさんの「ドラゴン特攻隊」!)に変更、その後のテレビ放送は一回だけという散々な結果に…。(年末に公開されなかったのは仇討ちが正月映画には合わないという理由ですが、この公開延期の理由については立川健二郎氏がキネ旬84年5月下旬号に記事を書いていましたのでそちらも参照してください。)まさに散ってしまった。。

そういえば、「成龍拳」のパンフは表紙が黄色のと黒のバージョンの二種類がありましたね。
30年以上も映画が公開し続けてればパンフにあってはならないバージョンの異変だってあるのです。(他にもいくつかありますが。)ただ黒いのは、パンフ収集家以外は不用なアイテムですので無理に入手する必要はまったくありません。
昔から日本という国はグッズの類が多過ぎてマニア泣かせではありましたがパンフだけは何とか継続していただきたいものです。(最近は映画グッズなんて出ませんからね。)
アイテムを入手するなら「成龍拳」東映から出ました紙パッケージ入りのビデオの方がいいと思います。(これならなんとかすればまだ手に入るかも!)東映のビデオは予告編つきで贅沢といえば贅沢だったんですけど、うれしい配慮だったと思います。
そして周辺を見てれば必然的に公開直後の当時の状況が気になって来ます。要するに観客の反応のことです。これは当時の資料を調べてみると、興収も総合で200位を下回る程度で、やはりイマイチであったようです(苦笑。
やっぱり古龍の世界にはジャッキーは似合わないのかも知れない。ただ、これはけして残念なことではなく次に繋がる通過点であっただけのことでしょう。(つまり、呉思遠的電影世界へ足を踏み入れ、コメディ路線へついに開眼。その「蛇拳」で見い出されて一つ階段登ってステップアップ。そして「酔拳」で大ブレイクまでの流れ。結果論になりますけど。)
いくら古龍の武侠小説の映画化が流行りだからといっても似合う俳優をまずは厳選してもらいたかったなぁと思うのです。

 しかと見よ、ジャッキーの醜い姿を。

内容が暗くて全体的に爽快感が無かろうが見る人が連続するアクションシーンの中などに面白さを発見できればよしとなるのかも。(たとえば特殊な兵器、武器なんかも効果的でいいんじゃないかと思います)
父親の仇の息子を愛してしまった悲しい女盗賊のドラマでどうしても受け入れがたくなってしまうのもすべて古龍の設定です。こんな話をあまり考えてもこっちの気分まで暗くなってしまう。。

そうそう。前回気がつかなかったんですが、今ふと感じたのは最初のキラードラゴンも公開が出来ない理由があったのではないかと思うのです。
ジャッキーが人気があってお客さんはそれ目当てなのに、ジャッキーが最後に死んでしまう映画なんて公開したら…。
考えてみれば、そりゃ躊躇するはずですよね。まぁそんな事が思えてくるのでありました。成龍拳が「散るか、成龍」なら、キラードラゴンが「今度こそ、散ったか。成龍。」となったかどうかは分かりませんが(笑。

今回はくだらない単なる独り言でしたー。 さらっと流してください。

次回はちょっと脱線。チャールズ・ヒョン主演『紮馬』(これはサツバと読むべきなのかな??)について書いてみる予定です。


 

コメント (2)
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少林寺木人拳

2012-04-24 00:00:00 | 成龍的電影

ジャッキー・チェンが口のきけない役(つまり、セリフほとんど無し!)だった「少林寺木人拳」です。

テレビでは東映の劇場版プリントがそのまま使われていた様でしたが、ビデオがなぜか東宝からリリースされたりしてましたね。(当時の権利関係なんて今となってはさっぱり分からないですが。)数年前、普通にデジタルリマスターDVDが登場し、劇場ではカットされたラストシーンも全部見れます。(あの頭を剃るシーンは本人なのかなぁ・・?? )

日本語版は二つあって、いわゆるブロードウェイ版(ノン石丸ボイス)とテレビの時の計2種類です。
テレビの時はジャッキーがしゃべらないから誰がアテてもそう変わりませんが 、金剛とか他の声優さんが良かったから、まぁいいかな。 (金剛はこの悪役のイメージが強いけど、ほかの映画で善人の役やったりするとまたとても引き立って見えるのでいいですよ!)

「木人拳」はTBSで放送されることが多かったけど、テレ東の木曜洋画で少なくとも一度は放送されたことがありました。日本語版も現在は動画サイトで容易に月曜ロードショーのバージョンを見ることが出来るので、これでいつでも聞けますね!!

強くて、優しい。そして困難に耐えるジャッキーの姿はいつみても素晴らしい。
本当に良い作品でした。あと、ユン・ピョウが珍しく羅維時代の作品に登場してるのはポイント高いですね!(笑。

思えば、金剛や苗天の顔を覚えたのもこれが最初。いろいろ勉強になった映画でした。

そういえば、この木人(木人巷)というのは昔から題材としてよく出て来てました。
いくつか紹介してみたいと思います。 題して、”映画の中の木人巷”。

まずは、60年前の古い映画から。

 元祖!木人巷。

こんな木人がいたら怖くて逃げちゃうかな~(笑)。

続いて、子役スター・ファン・ボーボーの68年版『方世玉三打木人巷』。

  さすがにモノクロっす!

 なかなか頑張ってます。
 

そして、フー・シェンも苦戦した『少林寺』(76)です。

 高速回転で一番手ごわそう。

よーし、突破するぞ!

あと、こんな作品もありました。葉飛揚の『真假功夫』(78)。
もうちょっと長くみたい。

これはちょっとパロディ入ってるかな。


でも、やっぱり、コレが一番カッチョエエー!!!

 さぁ、いくぞ!!!


ということでおしまいです(笑)。また次回もおたのしみに!

        


【作品DVD】

日本語吹き替えです。出番少ないですが、是非とも石丸ジャッキーをご堪能ください!!

少林寺木人拳 (日本語吹替収録版)
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【作品ブルーレイ】
永久保存版の劇場公開テレシネ・バージョン。一家に1枚どうぞ。

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ジャッキー・チェン,クム・カン
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キラードラゴン流星拳

2012-04-22 00:00:00 | 成龍的電影

今回はこちら「キラードラゴン流星拳」(原題:『風雨雙流星』)。最近の映像ソフトでは「ファイナル・ドラゴン」のタイトルに変わっています。

 

オープニングはモノクロの「キングコング」より。元は早回しだったのをピッチを変えてゆっくり再生したようなアレンジになってます。(でしたっけ??>Aceさん)

そもそも『風雨雙流星』というのは、なんだろうと考えてみればこれは登場人物から取ったものなんでしょうね。
“風”は、タン・リンが演じた風七の“風”を表し、“雨”は、ジャッキーの相手の夫人役、花雨から。そして“雙流星”とは、必殺兵器“奪命流星”のジミーさんともう一人の流星、ジャッキーが演じた“天魔星”こと花無病の二人を指していると思われます。

それから『新精武門』以降(76年以降)、「○○拳」と名の付くジャッキー作品の中で唯一、日本語版が無かったのがこの「キラードラゴン流星拳」です。
コレだけ吹き替えが存在していないというのはちょっと不思議な話です。

これってビデオが出る前はテレビの地上波で放送されることもなく、BSでの字幕放送に終わってしまったのです。(BSでの放送はかなり衝撃的でした!)未公開だった映画が次々と公開されていた頃に劇場公開されていれば良かったんですが、入ってきたのがあまりにも遅すぎたんですね。
結局タイミングを逸し、現在までビデオやDVDなどが発売されても日本語版は作られることはなく、これだけが残ってしまったという訳です。とても残念でなりません。
あと、「キラードラゴン流星拳」のビデオが出た当時、リリースは東映ビデオ(発売元)からだったので、もしかしたら劇場公開するなんて話も実はあったりして・・・。

それにしてもジミー・ウォングとジャッキー・チェンの二人が対決するこの映画!
日本語版の制作が忘れ去られるのは実にもったいない話です。
旧作ファンがビックリするような企画で見てみたいなぁ。例えるなら、石丸さんと赤い彗星シャアでおなじみのアノ人を使ったベテラン声優による新規録音とかね(笑。
映画の方も次々と現れる多彩なへっぽこキャラクターが魅力で(笑、物語が進むにつれて旅の拳士ジミーさんの意外な正体が露わになってきます。これは説明不要ですが古龍の小説が原作となっています。(一説によれば『七殺手』というのがその小説らしい。)
そして脚本担当が古龍になっていますので小説をベースに映画のシナリオを書いたのかも知れません。
古龍の作品では中期に当たるようですが、この映画や「成龍拳」も古龍のファンタジーの世界が展開されていて当時の台湾で相当の古龍ブームだったことが分かります。
日本でもジャッキー人気と古龍ブームがうまく重なっていたりしたらこの劇場未公開(香港でも!!)という悲運な映画の状況も大きく変わっていたと思いますね。
出版界では2006年ぐらいにもちょっとした古龍ブームがあって何冊か出版されたようです。とにかく古龍の小説はいっぱい映画化もされてますから国内で出版されたら映画と併せて読んでみるのも面白いでしょうね。



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風呂場で白フンドシの陳星が大暴れ『新精武門』

2012-04-19 00:00:00 | 成龍的電影

ジャッキー・チェンが羅維監督のもとで最初に撮った映画「新・怒りの鉄拳」(原題:『新精武門』)。

ブルース・リーの「ドラゴン怒りの鉄拳」で悪役を演じた俳優はそのまま日本人でした。この『新精武門』では陳星(チェン・シン)が日本人の岡村を演じています。
ヘアースタイルもカットして実に日本人っぽくなってマッチョで貫禄あるところを見せていました。

テレビの放送ではこのチェン・シンの声を吹き替えていたのが実は青野武さん。チェン・シンの声というのもなかなか合ってる気がしましたね。青野さんは主役ではなくて悪役ということで本領発揮したのかもしれないですが、この配音は個人的にはかなり好きですね。これだけ長く声優やってるといろんな役が回ってくるのでしょうけど、悪役もウマかった青野さん。青野さんの声というのは一度聞いたら忘れない程の力強さがあったと思うのですが、強い人間をやらせたら途轍もなく強いキャラになってイメージを膨らませてくれる。そんな特徴があったと思います。

当の陳星はこのジャッキー最初の羅維プロ作品『新精武門』だけで、その後の相手はジミーさんや鹿村氏、韓国の申一龍、台湾で活躍してた人。例えば金剛とか。そして、任世官に変わってしまいましたので(といっても凄い顔触れです!)、この時期にジャッキーと一緒に共演して欲しかったなぁと思います。まぁふんどしファイトは要りませんけどね!

ちなみにジャッキーとチェン・シンの対決と言うと軽めのものが何度かあるのですが、『新精武門』より前だとちょっと古いところでは未公開作品の『蕩寇灘』。そして、アンジェラ・マオの「レディ・クンフー密宗聖拳」の2本があります。

顔付きの紹介ページを見れば俳優さんの名前を覚えられますね。70年代のジャッキー映画見るなら『新精武門』と同じ時期の台湾ロケの映画などに出演している俳優さんの顔も覚えておいて損はないと思います。名前は知らなくても顔を覚えていると次に別の映画を見たときに「前に見た顔だな」となりますね(笑)。名前は後からでも覚えられると思いますのでまずは顔を覚えてみましょう。

『新精武門』のDVDも既にリリースされています。(タイトルは「レッド・ドラゴン/新・怒りの鉄拳」)
短縮版ですが、DVDなら安価で容易に見ることが出来ます。いまは古い映画に興味がなくてもそのうちきっと見てみたくなりますよ(笑)。

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ジャッキー・チェンの必殺鉄指拳

2012-04-17 00:00:00 | 成龍的電影

ちょっと懐かしくなる1本です。この映画は劇場ではなくテレビで放送されただけだったのですが、映画雑誌ロードショーにも放送予定が載っていて、当日の放送を楽しみにしていました。(もちろんナイターの代わりではありません。。)
本編終了後、ミニ番組「ジャッキー・チェンの魅力のすべて」も放送してジャッキーの簡単な紹介をしてました。当時はこんなおまけまで放送してくれるのかと喜んで見ていたのです。ナレーターは石丸さんでしたね。(某伝説に書かれていた「ジャッキー・チェン魅力のすべて」は惜しい、”の”が抜けてた。。)
ちなみに今、ニコ動にアップされてるのは初回放送時のものですね。(時間は8分間でした!)いろいろ探してみると、予告編とかもあって面白いですね。

 予告編より

あと、吹き替え入りのDVDもあとから格安で発売されましたけど、その前は北京語の夜バージョンが特典に入ってるのとかもあったりして、昼と夜のバージョンがあるなんてこんなの他にはないですね。(これは胡散臭いある意味特別な映画ですからね(笑。)
そういえばこれのVCDに入っている音声の右のチャンネル(広東語)にはいつも聞き慣れた曲とはまったく違うBGMが使われいて違和感があったりしました。(「酔拳」のフィルムが挿入されている特訓シーンでは「八つ墓村」より「惨劇・32人殺し」の曲が使われていますね。たぶんこの曲でしょう。)

「必殺鉄指拳」いま見るととても懐かしいですが、昔はこんな放送もあったということで・・・。ついでに日本語版の豪華な声優さんも月曜ロードショーの映像を引っ張り出したりして(笑)、整理してみました。ご参考まで。(ヒマ人なのでまたいろいろ整理してみようかな・・・。)

キャスト詳細ページ

コメント (4)
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