らびおがゆく Vol.3

山形県を中心とした演奏活動等

男達の熱き思い

2008年11月18日 22時01分04秒 | 大江町
 わが町~大江町の左澤中央通り商店街が、町の人口減・交流人口減・高齢化・不景気などの波に負けじと色々な街づくりの大作戦を始めています。山形県のほぼ中央にある大江町は、江戸時代には山形県の母なる川~最上川の舟運の重要な港町として大いに栄えていた街でした。

 舟運の衰退とともに、近くの寒河江市、山形市、仙台市などに人口が流失してしまった経緯があります。今現在10000人を切ってしまった人口で、地域によっては急速な高齢化・過疎化が進んでいます。

 その大江町の中心商店街である左澤中央通り商店街の男達が今熱く闘っています。明治140年を迎えた現在に、その江戸期の姿に戻すのではなく、明治~大正~昭和の古き良き時代へのタイムスリップを狙っているそうです。自分達が育った昔の姿の復活へとまずは、板塀、木灯籠の設置を頑張っています。(写真上)家を建て替える人には板塀の設置をお願いに行き、コンクリートの塀の所有者には建て替え、もしくは板塀でコンクリートを覆うなどの処置を推進してきました。

 お蔵や昔の建物のまだ存在する現在に、手を打って魅力ある街にしないと、自分達の子供の時代には無くなるぞ!という気持ちで頑張っているそうです。ひな祭りの時のひな人形展示などもその一環の活動だそうです。


 そんな中、この左澤中央通り商店街のちょうど中央に合弁によって空き店舗になってしまったOO銀行の元左沢支店の建物が在ります。
     

 この建物は聞いた所に寄ると昭和初期くらいの建物で、増改築などは有ったものの今現在でもその魅力ある風貌は残ったままになっています。その建物の再利用などを含めて町に掛け合ったり、その銀行さんと相談したりして、今地域起こしのために何かをやろうとしています。写真ではわかりにくいですが、外壁は石っぽい作りです。ちなみに私が住んでいた東京の西池袋(椎名町)に在った旧帝銀の建物に似ています。(あの帝銀事件の場所です)

 今日は、その建物内部の見学に行って来ました。
     

 何が出来るのだろう?子育て支援なのか?絵の展示室になるのか?地域交流の場になるのか?喧々囂々話し合いをしたそうですが、イメージはあるもののまだこの建物利用も含めて、実は何も決まっていないそうです。

 例えば、1階は商店街で買い物をするお母さんのための子供預かり所で、2階は絵などを展示してある地域美術館とか。もしくは8/15の花火大会の時の地域交流の酒飲み場とか。地域の名物の販売所とか。落語を聞くためのフリースペースにするとか。色々な案が飛び交っているようです。

 その中で、山形弦楽四重奏団に注目をしていただいた役員の方がいて、この場所で演奏会(どういう形になるかは未定)が出来ないか?と今日はその場所を見学に行ったわけでした。

 私の注目は1階も良いのですが、実は古き良き建物の雰囲気が残っている2階部分でした。以前ここではダンスパーティーなども行ったという実績が有るそうです。窓枠などの昭和の香りがたまりません!!笑。江戸川乱歩の雰囲気そのままです。
     

 こういう地域の風景に昔から存在していた建物を使わないからとか、会社の都合でとかで取り壊されるのは本当に勿体ない事です。何とか街の中でその存在価値を認めて残す方向にいかないものでしょうか?

 民間(商店街)の力だけでどうこうなるというのは、大変難しい事です。こういう時であるからこそ「将来への明るいビジョン」に繋がる事にあらためて町が力を貸してくれる事を願っています。税金が無駄になるとは思えませんが。

 その中で、私達山形弦楽四重奏団で力になれる事があれば協力を惜しまずにやろうと思いました。
コメント
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