らびおがゆく Vol.3

山形県を中心とした演奏活動等

クァルテットの本 vol.1

2008年11月02日 21時41分45秒 | クァルテット
 私達が山形弦楽四重奏団の活動をしている事で、山形の古くからの室内楽ファンや新しく室内楽に興味を持った方々から「何かクァルテットの勉強をしたいのですけど、良い本は有りますか?」という質問を時々受ける事があります。

 確かに弦楽四重奏というジャンルは大作曲家の作品も多いし、ほとんどの作曲家が力を入れて作曲しています。名前だけで「弦楽四重奏」というジャンルは知っていても、実際どの曲から聴いていいかわからないし、膨大な数の作品の前で尻込みをしてしまうという(勇気のない?)弦楽四重奏のファンになりかけの人達が多いのも事実です。

 しかしこのジャンルに入るのは、特別な構えも知識も最初は必要ない事です。普通に交響曲や協奏曲を聴く時のようにただ聴いてもらえれば良いと思います。良さがわかってきた所で、少しずつ興味があるものから知識を増やせば、ますますこのジャンルにハマってしまうことでしょう。

 という前置きが少々長くなってますが、早速クァルテットについての本を紹介してゆきましょう。

 音楽ジャーナリスト渡辺和氏の著作の「クァルテットの名曲名演奏~4人が織りなす素晴らしき世界」という本があります。この本は、クァルテットミュージック初心者でもわかりやすく興味を持って読み進む事が出来るように工夫されて書かれています。

 渡辺和氏のブログがありますので、興味の有る方はアクセスして下さい。
やくぺん先生うわの空

 書いてある事には責任持てないとはっきり言っておきながら、旬の話題満載で大変面白いブログです。

 残念な事にこの名著は廃刊になっていますが、いまならAmazon等で安く手に入れられます。私は田舎の特権である昔ながらの本屋さんで手に入れましたが・・・・・・・!?

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 またまた廃刊本の紹介で申し訳ないのですが、井上和雄氏の著作の「モーツァルト心の軌跡~弦楽四重奏が語るその生涯」を紹介します。
     

 この本は、アマチュアヴァイオリン弾きで弦楽四重奏を楽しんでいる著者が、弦楽四重奏の作品を通じて作曲家の伝記をわかりやすく書いています。大学教授である氏の知識もさることながら、文中登場するクァルテットのメンバーが大活躍して、笑いも有り楽しく読む事が出来ます。

 もう一冊「ベートーヴェン闘いの軌跡~弦楽四重奏が語るその生涯」
     

 この本も上記同様に大変興味深く読む事が出来ました。実は井上和雄氏のこのシリーズはもう1冊「ハイドン~」がありますが、今は山形Qメンバーの委員長に貸していて写真が撮れませんでした。

 この3冊とも廃刊ですが、今ならAmazon等だと安く手に入れられる可能性がありますけど・・・・。ハイドンは高い・・・。

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 今日はもう1冊だけ。
邦人大作曲家諸井三郎氏の書いた「ベートヴェン絃楽四重奏曲~作曲学的研究」
     

 この本は作曲家である氏がベートーヴェンの弦楽四重奏の楽曲研究したものです。某国立藝大の教科書にも使われてたこともあって、かなり難しいです。読んでいて興味がある人以外は、確実に眠くなります。笑。

 実は申しにくいのですが、この本も廃刊です。これらの本は、大変有益でありながら弦楽四重奏というジャンルが如何に出版元にも読書にもマイナー扱いされていて(要するに部数が伸びない)、早々と廃刊になりました。弦楽四重奏というジャンルを少しでも理解してもらいたい、こんなに良いジャンルが有るんですよという著者達の情熱が届いて是非もう一度出版されて欲しい本達です。(諸井氏の本は少し性質が違いますが・・・)

 弦楽四重奏関連の本は目に入ったら手に入れないと一生手に入れられない可能性が高いです。涙。

 vol.2に続く・・・・・・。
コメント (5)
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