或る日の出来事

毎週東京と郡山を往復しています。
何もしていないのに毎日忙しい日々の出来事、感じたことの日記です。
管理人:ゆう

亡くした親友

2014-09-11 10:22:34 | 東京の出来事


7月1日に卵巣がんで親友を亡くした。
まだ55歳、ちょっと早すぎる。

発病して一年足らず。
この一年は毎月のように我が家でランチ、生活の知恵を仕入れては得意気に
彼女に話したものである。

今でも新情報が入るとどうしても彼女に知らせたくなる。

4月の半ばにこんなメールが来た。
「CT検査の結果が良くなくてウサギの目です。」
次には和菓子屋の話題が書いてあったため、そちらに気を取られて
あまり、深くその時は考えなかったが。
はたと気が付いた。
患者が涙が止まらない程の言い方を医者はしたのだろうか?

末期ガンとも余命の話も一度も聞かなかったが
もしかして医者から宣告されていたのか?

昨年の秋、初めての手術に合わせて金沢にいた両親が東京で一緒に住むようになった。
抗がん剤の後遺症で毛が抜け、カツラをオーダー。
わざわざ取って見せてくれた。
どうしても行きたいと6月にパリへ出かけた。

パリ旅行が寿命を縮めた?
寿命がないから好きなことをしたのか?

決して甘えのない人がそれでも私には何かと甘えていたのかも知れない。
入退院の付き添い、見舞いとダンナが焼きもちを焼く程、尽くしたはずだが
それでもラストを知っていたらもっと出来たことがあったように思え、残念でならない。

亡くなる一週間前に入院先の病室で会ったとき、
パリ土産の派手なピンクのロングスカーフを貰った。
地味でないところが大変気に入った。

食事が不味くて食べられないと言うので
さくらんぼとカットしたスイカを持って行った。

最近マイブームのうなぎの佃煮を次回持ってくると言って別れた。
そのとき看護師さんが彼女に「今が正念場です」と言っていた。

今思えば体全体にガンが転移し、仰向けに寝られず、体を斜めにして横になって
咳が出ている状態はもう先がなかったのかも知れない。

だがその時は本人も私も死がもうすぐそこに来ているとは思いもしなかった。

将来、ひとりになったら彼女と一緒に暮らしたいと密かに思っていたのだが
そんな夢はもう見ることは出来ない。

写真は郡山の家近くの公園
春は桜、初夏は新緑、秋は紅葉、どんぐり拾い。
わざわざクルマで出かけなくても十分四季を楽しめる。
バスで帰った帰り道、日陰を探して公園内を歩いた。

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