花*小紋日記

出張着付師kyoさんの奮闘記

振袖を訪問着に仕立て直す。

2013-02-06 12:15:34 | 着物
昨夜の天気予報は本日大雪
しか~し・・・・全然積もってない
花*小紋の新年会を延期にしたのに~(もし、皆が大雪で帰れなくと困るし・・・)

といっても、天気が悪い中より気候の良い時の方が気持ちが良いので4月に延期
卒業シーズンのお疲れ様会も兼ねてですね

さて、先日ご訪問したお客様のお着物
お振袖の袖を切って訪問着にされたとのお話でした。
お母様が決断されて、ご本人が知らない間に訪問着になっていたとか

「振袖を訪問着にするのはどうでしょう???」

時々、お客様からご相談されます

前にもブログで書いた事がありますが、私の考えは「振袖は振袖のまま」をお勧めしてます

理由1 色や柄が20歳の成人式向きの為、訪問着を着られる年齢には少し派手で着にくくなります。

理由2 袖の部分の素敵な柄が途中で切られてしまいます

理由3 将来、結婚して女のお子様がお産まれになる可能性もありますので、そのままとっておいても良いと思います。


といっても、女の子が産まれる保証も無いし、若いうちに結婚したら振袖を着る機会はほとんど無し
女の子が産まれたとしても
「この色嫌~い」「着物興味ないしぃぃ」なんて事になり無駄になる可能性もゼロではないです。


確かに宝の持ち腐れになってしまうかも。。。という部分もあります

どう決断されるかは、ご本人次第になりますね
そこで訪問着に仕立て直すかどうかの判断基準を考えてみました

*派手な色、派手な柄、どう考えても20代前半にしか着られないようなデザインのものは振袖のまま残す
*落ち着いた色や柄で、この先も訪問着として何回も着物を着る機会がある、または着てみたいという気持ちがあれば訪問着に仕立て直すのもあり

そして一案
成人式に着物を購入する時に「ずっと振袖として使用」「訪問着に仕立て直して結婚後も着用」
のどちらにするか、相談しておくと良いと思います

よく着物って一生ものと言いますが、これって実は勘違いしやすいんですね。
その時に選んだ色や柄が一生着られるかというと、難しいのが現実です。
なぜなら、年齢と共に似合う色や柄や好みが変わっていくからなんです

成人式の時に将来訪問着にする事を見越して着物を購入する場合は、今好きなデザインではなく訪問着にふさわしく、30代になっても抵抗なく着られる着物を選ばれることが大事。
多少地味なお着物になってしまいますが、半襟・帯揚げ・帯締めなどの小物を華やかにする事で落ち着いた着物もかなり若々しく華やかに変身します
それでも「派手な着物が着たーい」というのであれば、振袖として残す事を考えて購入された方が良いですね

さて、今回のお客様はどうなったかと言いますと・・・
今日のお写真がそのお客様です
柄は成人式風の桜柄ですが、辻が花でお色も抑え目。
小物はお持ちの物が総絞りの金の刺繍が入った帯揚げに、飾り結び用の帯締めだったので、訪問着用の少し落ち着いた色の小物をレンタルさせて頂きました

すると、とっ~ても素敵な訪問着に大変身
デザインが成人式の時には「地味だった」と感じたそうですが、そのおかげで訪問着としても上手く活用できるようになったので、良い選択だったと思います

華やかな着物は小物で落ち着かせる。これもポイントですね
若いお客様でしたので、華やかな柄もとてもお似合いでした
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頑張りました!!!

2013-02-04 00:05:17 | 勉強
昨夜ふと夜ベランダに出ると・・・
「春の香り」がしました
ちょっと湿った、そしてちょっと暖かい、ふんわりした空気。
そして、なんとなく鼻から感じる春の匂い
季節の変わり目に必ず感じる、このワクワク感。いいですね~

とはいうものの、今日は寒ーい日。
そして今週はまたまた?????? 成人式の日の大雪の恐怖が蘇る
毎年恒例「花*小紋」の新年会なんだけれど大丈夫かしら


さて、先日嬉しい結果が・・・・・

「1級着付け技能士」合格 

全日本着付け技能センター主催で

「技能検定は、労働者の有する技能を一定の基準によって検定し、これを公証する国家検定制度で、働く人々の技能と地位の向上を図ることを目的に、職業能力開発促進法に基づいて実施される」

の為に、平成21年よりスタートした他装の着付け技術の試験。
一応厚生労働大臣から指定を受けているちゃんとした資格です

それぞれの着付け教室内での資格はありますが、着付け教室の派閥を無くしたオープンな試験はこれが初めてかも。

夏に筆記試験(着物の基礎知識)そして秋に実技試験(振袖、帯はふくら雀)。
それはそれは大変でした。

何といっても、七五三シーズン真っ盛りの中の試験だったので心身ともにヘロヘロ
よく、そんな中で試験を受けたと、我ながら頑張ったと思います

実技試験はとにかくチェックが厳しく、小物を何度も確認され(紐やクリップの数も制限)、仕上げ後も襟、おはしょりなど物差しで何人もの試験官さんが測っていました

仕上がりはそこそこでしたが、どこで減点されているかわからない不安があり、合格証が届くまでかなりドキドキ
何とか合格できてとりあえずホッとしました。

でも・・・・
着付け師は合格がゴールではありません
その技術をキープし、さらに向上させてこそ本当の技術者だと思っています
この資格に甘んじず、これからもがんばっていきま~す
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