クズラのブログ

日頃の農作業や社会活動、そして両親の介護などを綴ります(22年1月記)

梅の古木を4時間かけて抜きました

2012-03-28 | 慣行農業
 昨日(27日)、「畑」にあった梅の古木を4時間かけて抜きました。これは、自然農の畑を準備するための作業です。

 畑には、30年前に移植した梅の古木が3本、梅の若木が2本、柿の若木が1本あります。
 この畑は、元は田んぼでしたが、水漏れが多かったので畑にして、川の改修で抜かれた梅の木を移植していました。野菜を植えることはあまりありませんでした。

 抜く木の高さ1.5m部分と、隣の木の根元とを縛り、ウインチで引っ張りながら、抜く木の外側を掘って、太い根を鋸で切っていきます。ウインチを引っ張り、木が少し傾き、根を切り、またウインチを引っ張る・・・を繰り返しますが、かなり丈夫な紐が2回切れて、それをまた結んで作業を続けました。

 木がかなり傾いて、てこの力が働きにくくなり、根元に縛っていた木を川岸の木に替えて、作業を続けました。

 午後に始めて4時間、夕方前にやっと抜けました。ウインチを巻く手に力が入りにくくなるほど、久しぶりに筋肉を使いました。

 掘った穴を埋め戻す力も、その日にブログにUPする力も残っていませんでした。でも、古木があと2本残っている・・・

自然農の稲作を受講

2012-03-12 | 慣行農業
 今日、建部町公民館で開かれている自然農の講座(全3回の第2回目)に参加し、参考になる話が聴けました。

 講師は、福島県でやまなみ農園をやっていて、原発事故後に建部町にやってきた佐藤和夫さんで、今回の題は「自然農の稲作り」でした。佐藤さんの話で印象に残ったのは、次のようなことです。

・田んぼは耕さず、農薬や化学肥料は使わず、有機肥料もほとんどやらないのが自然農。草刈り機とチエンソー以外の農機は使わない。

・品種は、コシヒカリ、コガネモチ、黒米。

・最初、田んぼの水を切るために、5mおきにスコップの幅(上部30cm、下部20cm、深さ25cm)の溝を切る。

・溝と溝の間の地面には藁や草を敷く。

・播く前に種籾を水選する(消毒はしない。1000粒位なので手で選別することもある)。

・秋に準備していた苗床は、藁をはずして表面のぬかと土を混ぜる。

・4月10日、苗床に1~2cm間隔でモミ(10a当り250g)を播く。苗が1.5~2葉になるまで、ビニールトンネルで保温する。苗床は、周りに溝をきって水を入れるが、浸さないで、乾いたときだけ水を入れる。

・田植えの1週間前に畦草を刈り、田んぼはセリだけを刈る。

・田植えの前日に、たまらない程度に水を入れ、田植え後の1か月は1~2cmで浅水管理する。

・6月1日、籾播きから50日~60日経って5.5葉(3分けつ)の成苗ができた頃、株間30cm・条間40cmで田植えをする。古い鎌を田んぼに刺して横に振って穴をあけて苗を入れ、上の土をつまんで寄せる。手植えで10aに4日間程度かかる(約8300本植える)。

・7月1日(7~8本に分けつしている)から、田んぼ全体を草刈りし、刈った草は、藁といっしょに所々に丸めて置く。2週間後、丸めた草からセリが伸びているようなら、反転させて置く。草刈り後は10cm程度で水管理する。

・8月1日に25~40本に分けつ。8月12~15日に出穂。9月15日に落水。10月10日から稲刈り、ハザかけ。11月1日に脱穀(反当り5俵だった)。その後、後片付けして、稲藁を戻す。

・苗床も準備し、10a当り1.2m×4mで周りに溝を切り、5kgのぬかを振り、藁をかけておく(飛ばないように)。

・たくさんの失敗を経験して覚えるのが農業。

・田んぼの生き物を大切にしていれば人間も大切にすることになる。

3.11から1周年で献花して、2つの問題でアピールも

2012-03-11 | その他
 今日は東日本とフクシマから1周年の日。岡山市内の下石井公園で行われた「3.11祈念のつどい」に参加した。
 下石井公園にあった献花台に献花して、車で送ってくれた妻の分もいっしょに、犠牲者の追悼と復興を願って合掌した。
 参加者は石山公園までパレード。私はそこでライブを鑑賞した。
 途中で、15年間自然農の稲作をしていた人と巡り合った。気の合いそうな人だったので、今度立ち寄ってみようと思う。
 行動中、水を守る会のTシャツを着て御津産廃処分場建設反対アピールし、​ビラ「民意を削らせない行動に立ちあがろう!」を配って県議会議員数の削減反対をアピールした。

「科学者九条の会・岡山」創立6周年記念講演会でビラ配り

2012-03-08 | その他
 今日(8日)午後、岡山大学の講義室で「科学者九条の会・岡山」創立6周年記念講演会が開かれた。

 私は、ビラ「民意を削らせない行動に立ちあがろう!」を参加者に配らせてもらった。

 上脇博之さん(神戸学院大学法科大学院教授)の講演「議員定数を削減していいの?-議員定数と選挙制度の憲法論-」では、これまでの選挙制度や議員削減などの各党の提案や問題点が説明され、憲法が要請する選挙制度は比例代表制であり、国会議員が多いほど国民の声が国会に届くと述べ、議員定数はとりあえず衆議院600、参議院300にすることが提案されました。

 

イノシシ対策の講演を聴きました

2012-03-04 | 冬期湛水田
 3月2日、「平成23年度 イノシシ対策講演会」(岡山市農林水産課主催、瀬戸公民館)に参加し、岡山市の桑原課長、島根県鳥獣専門指導員の堂山宗一郎さん、岡山市の奥村主任の各講演を聴きました。

 堂山さんの講演「イノシシを知って被害対策を考える」を聴いて印象に残ったことはつぎのようなものでした。(音声デ-タ

 イノシシは、本来は昼行性で、人がいないところでは昼間に出る。

 イノシシは学習能力が高いので、一度食べ物がある場所を覚えると、繰り返しやってくる。

 イノシシは高さ1m近い跳躍力があるが、最初は鼻で柵などを触りながら歩き廻り、切れ目があるとそこから入り、下部に隙間があるともぐり込み、弱い部分があると押し倒して入る。それがないときには跳び越えて入る。柵に奥行きがあるもの、柵の手前に歩きにくいところがある場合には入りにくい。

 柵は周り全面を囲い、隙間を作らない。イノシシは、川側の垂直なブロックでも足が掛かれば登ってくる。防護柵は、外側に少し反らすといい。

 イノシシは増え続けている。その原因は、人に慣れたことと、無意識に餌付けしていることなので、獲るだけの対策では減らない。

 草が伸びた耕作放棄地は、イノシシが隠れて人間の様子を観察することのできる場所になる。耕作放棄地の隣の田畑が荒らされているケースが多い。耕作放棄地の草を田畑(防護柵)に接するところから1~2m刈るだけでも、イノシシは入りにくくなる。
 荒れた竹林も隠れ場所になるので、竹を間引く。
 イノシシを見かけたら、クラクションなどで驚かす。

 道路の法面や畦の緑の草(秋に草刈りすれば冬に緑の草が生える)、ヒコバエ、野菜くずや果樹くず、生ごみ、墓の供物も無意識の餌付けになる。被害に遭うことも餌付けになる。

 畑の外側に好きでない作物(トウガラシ、ピーマン、ニラなど)を植えるのも有効です。

 柵の内側の作物は、柵から1mの間隔をとると、イノシシが入りにくい。

 電気柵は、地面から20cmと40cm(と60cm)が有効。碍子(がいし)は、田んぼの外に向いているのがいい(イノシシは縦棒から触るから)。冬場に電気柵を片づけないと、慣れて怖がらなくなる。