岡山市(大森雅夫市長)は25日、御津虎倉産廃処分場の設置許可を取り消し、補正させた申請書で再審査する意向を示しましたが、業者側に立って再審査しようとする岡山市の姿勢に対し、住民らの怒りの声が高まっています。
同産廃処分場は、岡山市の産廃業者・西日本アチューマットクリーンが岡山市に設置許可を申請。地元住民の反対の声を無視し、市は2009年に許可しました。
住民側は、業者に対し建設差止の訴訟を、市に対し許可取消の訴訟を起こし、今年7月に最高裁が業者の上告を棄却し、高裁での住民側の勝訴判決が確定しました。その高裁判決では、豪雨時には調整池が溢れ、下流に浄水場があることから、住民らの生命や身体に重大な被害を及ぼす蓋然性が高いと判断されました。
市に対する設置許可取り消しの訴訟では、住民側は地裁と高裁で敗訴していましたが、今月に入って最高裁で住民側の上告が受理され、高裁判決が見直される可能性が高くなっていました。
不利になってから許可取消、しかも再審査の意向
岡山市は、敗訴の可能性が高まったこの段階になって、急に設置許可を取り消しました。住民らの生命や身体に重大な被害を及ぼす蓋然性の高い産廃処分場の設置を許可して、地元住民や下流の市民に多大な苦労と心労をかけてきたことに反省も謝罪もない岡山市の態度は、まったく不誠実です。
その上岡山市は、業者が調整池の容量不足を解消するよう計画を変更する予定であることから、申請書を補正させて改めて審査する意向を示し、またもや、業者側に立ち、産廃施設や業者などに対する住民の不安・不信の声に耳を傾けない姿勢を示しました。
住民側弁護団が市に抗議文を送付
御津産廃弁護団(河田英正団長)は5日、岡山市環境局産業廃棄物対策課あてに「平成27年12月25日の岡山市御津虎倉管理型産業廃棄物最終処分場設置許可の取消について」と題する文書(写真)を送り、「本件最終処分場の設置について、地域住民が強く反対する理由は、その立地の危険性、生活用水を供給する川の上流に位置するところにある。住民等に及ぶ危険を顧みず、その存在を無視するかのように、ただ設置許可のために手続きを進めようとする岡山市の態度は強く非難されるべきもの」であるとして抗議しています。
フェイスブックなどでも怒りの声
訴訟の原告となっている河原愼司さんもフェイスブックで、産廃阻止同盟の中原会長が電話したが産廃課の担当者は出てくれなかったと明かし、「岡山市と産廃業者がお話しをして、こんな風に進めていきましょうねって感じですか。相も変わらず住民を無視した態度。年末年始の忙しい時期に重要なことを決めて、住民の反対運動を少しでも後手に回らそうとする姑息な手段。その手には、この十数年で慣れたと思ってたけど腹が立つ」と怒りの気持ちを綴っています。
同産廃処分場は、岡山市の産廃業者・西日本アチューマットクリーンが岡山市に設置許可を申請。地元住民の反対の声を無視し、市は2009年に許可しました。
住民側は、業者に対し建設差止の訴訟を、市に対し許可取消の訴訟を起こし、今年7月に最高裁が業者の上告を棄却し、高裁での住民側の勝訴判決が確定しました。その高裁判決では、豪雨時には調整池が溢れ、下流に浄水場があることから、住民らの生命や身体に重大な被害を及ぼす蓋然性が高いと判断されました。
市に対する設置許可取り消しの訴訟では、住民側は地裁と高裁で敗訴していましたが、今月に入って最高裁で住民側の上告が受理され、高裁判決が見直される可能性が高くなっていました。
不利になってから許可取消、しかも再審査の意向
岡山市は、敗訴の可能性が高まったこの段階になって、急に設置許可を取り消しました。住民らの生命や身体に重大な被害を及ぼす蓋然性の高い産廃処分場の設置を許可して、地元住民や下流の市民に多大な苦労と心労をかけてきたことに反省も謝罪もない岡山市の態度は、まったく不誠実です。
その上岡山市は、業者が調整池の容量不足を解消するよう計画を変更する予定であることから、申請書を補正させて改めて審査する意向を示し、またもや、業者側に立ち、産廃施設や業者などに対する住民の不安・不信の声に耳を傾けない姿勢を示しました。
住民側弁護団が市に抗議文を送付
御津産廃弁護団(河田英正団長)は5日、岡山市環境局産業廃棄物対策課あてに「平成27年12月25日の岡山市御津虎倉管理型産業廃棄物最終処分場設置許可の取消について」と題する文書(写真)を送り、「本件最終処分場の設置について、地域住民が強く反対する理由は、その立地の危険性、生活用水を供給する川の上流に位置するところにある。住民等に及ぶ危険を顧みず、その存在を無視するかのように、ただ設置許可のために手続きを進めようとする岡山市の態度は強く非難されるべきもの」であるとして抗議しています。
フェイスブックなどでも怒りの声
訴訟の原告となっている河原愼司さんもフェイスブックで、産廃阻止同盟の中原会長が電話したが産廃課の担当者は出てくれなかったと明かし、「岡山市と産廃業者がお話しをして、こんな風に進めていきましょうねって感じですか。相も変わらず住民を無視した態度。年末年始の忙しい時期に重要なことを決めて、住民の反対運動を少しでも後手に回らそうとする姑息な手段。その手には、この十数年で慣れたと思ってたけど腹が立つ」と怒りの気持ちを綴っています。