暴力団員になってしまった同級生と酒を飲んだら、
暴力団との密接交際者とみなされて警察にマークされる。
ピザ1枚でも暴力団事務所に配達したら、
暴力団関係企業とみなされて社名を公表される。
暴排条例が施行される前、一部でこのようなことがまことしやかに言われました。
だから、暴排条例は人権無視のとんでもない法律だと。
しかし、これまで書いてきたことからもわかるように、
暴排条例は、そのような法律ではありません。
あくまでも、暴力団の活動促進となるような利益供与をしたり、
逆に暴力団の威力を借りてトラブルを解決するなどの利益を得たりしなければ、
ただちに暴力団との密接交際者とされることはないのです。
これが、私たち一般人における暴排条例です。
しかし、芸能人の場合は少々異なります。
松山千春は会津小鉄会などの暴力団の会合に出席したことについて、
「個人的な参加で、報酬は一切もらっていない」と胸を張り、
島田紳助は引退の記者会見で、
「たったこれだけで引退しなければならないんです」と理不尽そうに言いました。
無名の一般人であれば、その言いわけも通用しますが、
その存在自体に価値のある芸能人は、そういうわけにはいきません。
暴力団に限らず、我々一般人でさえも、
有名タレントや著名人などと付き合いがあることは、一種のステータスになります。
暴力団にとっては、組織幹部の慶弔や会合に大物タレントが来たり、
有名芸能人の〇〇と付き合いがある、というだけでひとつのハクになります。
つまり、お金だけが暴力団の活動促進を助長するわけではないということです。
ただ摘発されたり、氏名が公表されないのは、
そういった無形の利益供与だけでは、立証が困難であるからに過ぎません。
「自分は、一般人とは違う」ということを自覚し、脇を締め直さない芸能人は、
これからの芸能界で生きていくことは、不可能なのではないでしょうか。
松山千春のように暴排条例の施行に反対を唱える者を見聞きすると、
「こういう人は、反社会的勢力に悩まされたことがないんだろうな」
「どれほど多くの人が、反社対応に苦労しているのか知らないんだろうな」
と腹立たしくなります。
コメントありがとうございます。
松山千春の歌は決して嫌いじゃないんですけど・・・あの口の悪さだけはどうもいただけません。デビューから5~6年めくらいまではよく聴いていたものですが。