埼玉県でも有数の観光地(と、我が家のカーナビが言っている)、
越生町の黒山三滝(くろやまさんたき)に行ってきました。
駐車場に車を止めて少し歩くと、紙垂(しで)で結界が設けられています。
案内板によれば、黒山は今から600年以上前、
室町時代に修験道の霊場として開かれたところだそうです。
つまり紙垂のこちら側が俗界で、滝のあるあちら側が聖域だという意味です。
さらに歩くと、山中に突如として現れる古めかしいお土産屋さん。
黒山三滝は昭和25年に日本観光地百選、瀑布の部で第9位に選ばれたそうで、
ふもとの黒山鉱泉には田山花袋や野口雨情も訪れたそうです。
そうと知ると、今は寂れ、一見、場違いに思えるお土産屋さんも、
往時の名残を感じさせる歴史的建造物に見えてくるから不思議です。
上段の滝が男滝(落差11.2メートル)、下段の滝が女滝(落差4.5メートル)。
これと下流にある天狗滝(後述)を総称して黒山三滝と呼びます。
山道を登って上から見ると、全体が俯瞰できます。
この時期は水量も豊富で、ミスト状の水しぶきはひんやりとして、とても涼しいです。
奥に見えるのが、支流にある天狗滝(落差13.6メートル)。
かつて修験道の霊場として開かれたとき、
ふもとの黒山熊野神社の本宮として、男滝を那智社、天狗滝を新宮に見立てたそうです。
整備された歩道を渓流に沿って上流に行くと、
切り立った渓谷の向こうに見える天狗滝が現れます。
駐車場から三滝までは徒歩で10分程度。
秋はモミジの紅葉も見ごたえがあるあるそうで、結構穴場かもしれません。
道の途中でこんなキノコを見つけました。
キノコは見るのも食べるのも好きなので、写真に撮って調べてみました。
「タマゴタケ」でしょうか?
「美しいうえに美味。とくに汁物には濃いダシが出ておいしい」などとありますが、
さすがに素人には、山中の自生キノコは怖くて手が出せません。