横浜黒船研究会

ペリー来航から横浜開港は日本文化の転換点でした。当時の資料から歴史を研究しています。毎月第2日曜日開催しています。

第106回定例研究発表会『自由民権運動のひろがりと明治初期における憲政の精神』

2013年04月22日 | 研究会案内
平成25年5月12日(第二日曜日)14:00~16:30
フォーラム南太田 2階 大会議室 横浜市南区南太田 1-7-20

第106回定例研究発表会
14:00~14:05 開会のごあいさつ
14:05~15:30 発表者:当会会員 筒井 寿博 氏 
参加費:500円

講演題目:自由民権運動のひろがりと明治初期における憲政の精神
第99回定例研究会において筆者は,戊辰戦争から維新を経て自由民権運動へとつながる一見論理的でなく分かりにくい流れが実は土佐における最後の「南朝的ロマン」に帰着するのではないか、という点について「幕末開国から明治自由民権運動への流れ~ 土佐郷士の視点から ~」として私見を報告した。
たとえば明治7年、新政府から退き東京銀座で愛国公党を結成した板垣らは土佐にもどって立志社を結成するが、このことは自由民権思想の母胎が土佐南学の気風であることを示す証左のひとつともいえる。
すなわち天賦人権論としていち早くその本質を理解した背景には,以下の3点に要約される土佐南学の気風の触媒的作用が指摘できる。
① 忠魂を祀るにふさわしい豊かで美しくかつ隔絶した土佐という土地柄
② 野にあって朝廷を支えるをよしとする精神
③ 天皇のもとに平等とする強烈な自覚
明治7年の民選議員設立建白書や立志社規則第一条にはまさにストレートにこの直感が表現されている。
また明治8年には大阪で愛国社が結成されると自由民権運動は全国に波及し,明治14年の国会期成同盟の結成でハイライトを迎える。
このころ各地の運動家により多くの憲法草案がいっせいに起草されており、横浜郊外では桜井光興らの活動※にも大きな影響を与えたものと思われる。
そこで本稿ではこれらのことを手がかりとしながら明治初期の活動家らにおける“まだ見ぬ憲政”に対する憧れの精神を辿ってみたい。

15:30~15:40 休憩
15:40~16:15 質疑応答
16:15~16:30 机と椅子の現状復帰
以上

ご連絡:次回定例会は6月9日(第二日曜日)
於横浜市旭区市民活動支援センター「みなくる」 研修室1, 2, 3
発表者は当会会員 藤井 健 氏