歩きながら考える

最近ちょっとお疲れ気味

「山口美少女図鑑」創刊

2009-09-18 23:52:59 | Weblog
 「美少女図鑑」という無料のファッション情報誌があります(こちら)。発行されている地方都市でしか手に入らないフリーペーパーです。若者たちから高い人気を集めており、配布する場所に置くとすぐに無くなってしまうことから「幻のフリーペーパー」という異名も持つらしいです。

 このフリーペーパーの最大の特徴は、地元の普通の女の子をモデルとして起用していることですが、服のコーディネートやヘアメイク、撮影なども地元のプロたちによって担われ、ロケ地も地元が選ばれていることも重要です。今やあらゆる情報発信の場が東京に一極集中しつつあり、ファッション情報はその最たるものでしょう。そんな中、地産地消型のファッション雑誌「美少女図鑑」は、東京が掬いきれない地元の優れたファッション関係のアーチストやショップ、カメラマンらに作品発表の場を提供するほか、景観に優れたロケ地、そして何より可愛い女の子を発掘・発信することにより地元の魅力を読者に再発見させています。「美少女図鑑」は地方経済に活力をもたらす可能性が大きいメディアだと思います。

 「美少女図鑑」はもともと新潟で創刊されたフリーペーパーですが、今では同じコンセプトを踏襲した多くの「美少女図鑑」が全国各地の地方都市で発行されています。写真は先日の山口出張にて新山口駅で見つけた、「山口美少女図鑑」の創刊を告知するポスターです。「美少女図鑑」が多くの地方都市で発行されるようになり、衰退している地方経済に活力を与えると共に、全国の地方都市に美少女が増えることに期待したい(実はこれが一番重要?)と思います。

長州地サイダー

2009-09-17 23:32:15 | Weblog
 昨日、新山口駅にて「長州地サイダー」なる清涼飲料水を買って、帰りの新幹線の車内で飲んでみました。山口県産の夏みかんの果汁が入った炭酸飲料なのですが、甘さは上品に抑えられておりなかなかいける味でした。東京のコンビニでも販売されていたら、おそらく私は再び購入すると思います。
 ラベルに描かれている「ゴルゴ13」に似たキャラクターは、長州の侍をイメージしているらしいです。明らかにウケを狙っているような気がするのは私だけでしょうか。

明日は山口へ

2009-09-15 23:45:36 | Weblog
 明日は山口出張です。現地で昼から仕事なのですが、空港は遠く、かつちょうど良い時間帯のフライトがありません。新幹線の方が車中で仕事がはかどるし、ゆったりできるので、時間は掛かりますが新幹線で行くことにしました。 
 しかし早朝に東京を出なければならないので、東京で前夜泊させてもらうことにしました。チェックインしたホテルは予約サイトで見つけた神田駅前の安いホテルです。インターネットの利用が無料で大浴場が備わっているのは良いのですが、ドアの立て付けが悪く、しかもひげ剃りが備わっていないのはいただけません。睡眠時間が取れるだけでもまあいいか。

知的財産管理は重要ですね

2009-09-13 20:31:06 | ものづくり・素形材
 先日、神奈川県内で画像解析ソフト及び機器の開発・生産を行っている企業を訪問してきました。

 創業してから20年ぐらいの若い企業ですが、この会社が開発した特殊な画像解析ソフトは液晶製造工程におけるガラスパネルの位置決め装置などに多く活用されています。さらに最近では、時速100kmのスピードで走行しながら、高速道路の路面や空港の滑走路、地下鉄トンネルの壁面などを特殊カメラで撮影し、画像解析することで路面や壁面に生じた微細な亀裂やズレを検査する装置を開発しています。従来は人手に大きく頼っていた検査工程を飛躍的に効率化させる技術として、国内外から注目を集めているそうです。

 このように大変優れた技術を有する企業なのですが、お話を聞いたところ、一昔前までは知的財産の管理がほとんど行われていなかったのだそうです。かつてこの会社では新製品を開発した後に「そういえば特許はどうなっていたっけ?」と社員が言い出したり、開発した製品を販売する直前に、実はその製品名が既に他社によって商標登録されていたことが判明して、あわてて製品名を変えてリリースしたという、笑い話のような出来事もあったのだそうです。

 今ではこの会社はしっかりと技術を特許を押さえ、知的財産の管理もしっかりやっていますが、知的財産の管理の重要性を認識する上で良い事例であると思いました。

この忙しさはなんなんだ

2009-09-11 23:30:24 | Weblog
今年度の仕事がいよいよ本格的に忙しくなると共に、新規の仕事が降ってくるので、もう大変です。暇な時期よりも忙しい方がブログに書きたいネタには多く出会うのですが、いかんせん書く時間と体力がありません。。。

学園祭の季節

2009-09-10 08:28:29 | Weblog
 イラストのセンスがなかなか良く、楽しそうな高校の学園祭のポスターを駅で見かけました。この七里ヶ浜高校は、湘南の海に面したリゾートホテルのようなロケーションにある高校なので、行楽がてら子供と一緒に出かけてみようかと思います。そういえば人気バスケットボール漫画「スラムダンク」の舞台は、この高校をモデルにしているようですね。

ブラジルでの工場見学(その11) NISSAN DO BRASIL AUTOMOVEIS LTDA.

2009-09-06 22:06:14 | 海外ものづくり事情
 パラナ州サン・ジョセ・ドス・ピニャイス にあるNISSAN DO BRASIL AUTOMOVEIS LTDAは、世界初のルノーと日産の共同生産工場です(2005年の生産能力は年間4万台)。ただし、実際には工場労働者は全員がルノー・ブラジルの社員であり、日産がルノーの社員に生産を委託している格好になっています。ここでは、ルノーの小型トラック「マスター」(MASTER)と、日産のピックアップトラック「フロンティア」(FRONTIER)、日産のSUV「エクステラ」(XTERRA)が生産されています。

 
 残念ながら工場内は写真撮影禁止です。受付前の写真ぐらいOKかな、と思ってカメラを向けたところ受付の女性から厳しい口調で注意されました(結局、受付の写真はOKをもらえましたが)。日本と異なり、概してブラジルの工場は写真撮影が厳しく制限されることが多いです。

 この工場で生産されているのはピックアップトラックの「フロンティア」が中心で、販売先はブラジルの農場主をメインターゲットとしています。しかし、訪問した当時は工場の生産能力の4分の1程度しか生産されておらず、工場は6:30から14:30までの1シフトのみの操業で、組立、溶接は主として手作業に頼っていました。部品の現地調達率は60%で、残りは日本、米国などからの輸入でした。ガソリンエンジンはメキシコ、ディーゼルエンジンはヨーロッパ、プレス金型は米国から、それぞれ輸入しているとのことでした。

※なお上記の内容は2006年1月に同社を訪問したときに伺ったお話を基にしており、現在は 事情が変わっている点があると思います。

ブラジルでの工場見学(その9) Tupy Fundicoes Ltda.

2009-09-05 13:51:49 | 海外ものづくり事情
 ブラジルの鋳物産業は自動車生産台数の伸びと共に急成長しています。中でもブラジルの鋳物業界のトップメーカーが、サンタカタリーナ州ジョインビレ(Joinvile)のTupy Fundicoes Ltdaです。1938年、ドイツ系移民によって作られた同社はもともと継手用鋳物の生産から始まったのですが、1959年にフォルクスワーゲンがブラジルで現地生産を開始したことから、自動車向けの鋳物部品の生産が始まり、以後ブラジルの自動車産業の発展と共に同社は成長を続けています。
 生産能力は、ジョインビレの本社工場が年間38万トン、サンパウロ州のマウア工場が7万トン、の計45万トンです。2005年のブラジルにおける鋳物生産量は約290万トンなので、実にTUPY1社でブラジル全体の15%以上のシェアを有する計算になります。


 本社工場入り口です。残念ながら工場内は写真撮影禁止でした。
 歴史的にドイツとの関係が深かったことから技術的にドイツの影響が強い、ということでしたが、工場内の様子は日本の大手自動車用鋳物メーカーの工場と大差ないという印象でした。また、途上国では大卒のエンジニアが製造現場に入ってワーカーと共に働くという例は少ないのですが、Tupyは製造現場を重視する姿勢を採っていて、大卒のエンジニアについても現場を5年から10年経験させている、ということでした。もしかしたらこの辺りがドイツ流なのかなと思いました。

 Tupyが生産している鋳物製品は、自動車用のシリンダーブロック、パワートレイン、ブレーキ部品、ブレーキシステム、継手などです。最大のユーザーは米国系のディーゼルエンジンメーカーのカミンズで、ブラジルに進出している日系自動車メーカーとも取り引きしています。鋳物専業メーカーとしてはTUPYはシリンダーブロックの生産で世界一の規模だということでした。
 なお、Tupyは生産した鋳物の半分以上を国外に輸出しているのですが、中国に対しても輸出を行っていることが面白いと思いました。輸出先は中国最大の自動車メーカーの第一汽車で、シリンダーブロックを輸出しています。中国は世界一の鋳物生産大国であるにもかかわらず、地球の裏側のブラジルからわざわざ鋳物を輸入するというのは奇異な印象を受けたのですが、Tupyの説明によると、精度が要求されるシリンダーブロックの生産は中国では出来ないため、同社から輸入しているのだということでした。世界中どこにでも中国のものづくり産業の影響が及んでいるということを感じた工場見学でした。

※なお上記の内容は2006年1月に同社を訪問したときに伺ったお話を基にしており、現在は 事情が変わっている点があると思います。

柳田国男「日本の昔話」

2009-09-04 23:08:56 | 読書
 柳田邦男を読んだので、次は柳田国男だということで(?)、「日本の昔話」を読みました。日本の民俗学の傍流を歩んだ宮本常一の「忘れられた日本人」(この本はかなり面白かったです)は学生時代に読みましたが、重鎮であった柳田国男の著作を読んだのは初めてです。

 この本は、柳田国男が全国各地で収集して集めた「昔話」をまとめたものです。「かさじぞう」、「わらしべ長者」など有名な昔話も紹介されていますが、私にとっては初めて知る昔話が多くありました。

 これらを読んでみると、強欲、怠惰、嘘を戒め、質素、勤勉、正直を勧めるという、日本人の倫理の根幹を成す上で重要な役割を担ったと思われる話が多く見られます。しかしその一方で、それこそ高額な宝くじに当たったような幸運に恵まれて大金持ちになりました、という話も少なくありません。もちろん、善行を積んだおかげで財をなす、という両者の要素がペアになった話が目立ちます。

 質素、勤勉、正直を旨に生きつつも、でもやっぱり夢のような一攫千金の幸運に憧れる、というのが昔の日本の庶民の生き方であったものと思われます。今の日本人はさてどうでしょう。