クニの部屋 -北武蔵の風土記-

郷土作家の歴史ハックツ部屋。

幼な子を“文殊寺”に連れて行くと…… ―増田館―

2016年12月17日 | 城・館の部屋
2016年も暮れとなり、
ご挨拶をかねて埼玉県熊谷の“文殊寺”に参拝。
三箇日に比べれば境内は落ち着いている。

この文殊寺は学問の神様として知られている。
境内には合格祈願の書かれた絵馬あり、
本堂には千羽鶴がいくつも掲げられている。

そんな文殊寺は、かつて“館”として機能した時期があった。
居館したのは増田氏とされる。
が、詳細はよくわかっていない。
享徳の乱の時代に築かれたとするが、果たしてどうだろうか。
ちなみに、文殊寺の中興開基は「増田重富」となっている。

境内の裏手に足を伸ばせば、
館を偲ばせる堀跡が残っている。
往古は深く張り巡っていたのだろうが、
現在は子どもの足でも上り下りできる深さと幅になっている。

落ち葉が積もっているせいか、堀に下りるとフカフカしている。
息子も一緒に連れて行けばおぼつかない足取り。
風に吹かれて舞い転がる葉っぱに笑っていた。

そういえば文殊寺の仁王様(阿)を見ても笑っていた。
仁王様の何が息子の心をくすぐったのだろう。

近くには2匹のネコが休んでいた。
サムライの化身にしてはのんびりしている。
眠そうな目で僕らを見ていた。

お寺と館跡。
すぐ隣には立正大学の敷地が広がっている。
年明けには多くの受験生たちが参拝に来るに違いない。

コメント    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 雑木林に包まれた富士山の香... | トップ | 埼玉県内でトリを務めるのは... »
最新の画像もっと見る

コメントを投稿

城・館の部屋」カテゴリの最新記事