クニの部屋 -北武蔵の風土記-

郷土作家の歴史ハックツ部屋。

羽生で売られている『田舎教師』にちなんだ食べ物は? ―「あらき」―

2006年12月14日 | 羽生城跡・城下町巡り
埼玉県羽生市を舞台にした小説『田舎教師』(田山花袋作)の第四章に登場する“四辻”“半鐘台”は、
現在の「りそな銀行」(中央3丁目)の建つ交差点です。
この銀行の西隣に店を構えているのは「あらき」(株式会社 荒木食料品店)。
ここでは『田舎教師』にちなんだ食べ物を売っています。
羽生市の推奨品として取り上げられているのは次の3つ。

・田舎教師最中
・田舎教師羊かん
・花袋せんべい

まさに『田舎教師』ゆかりの地でしか食べられない品々と言えるでしょう。
「はにゅう推奨品ガイドマップ」に載せられている紹介文を、
ここにそのまま引用したいと思います。

〈田舎教師最中〉
十勝産の厳選された小豆を使用し、
小倉・ゆずあん・白あんの三色があります。
1個115円 箱入り1050~1575円

〈田舎教師羊かん〉
小倉・寒天を主原料にゆっくりとていねいに煮込み、
甘さをおさえた昔風の味に仕上げました。
練羊かん1本525円
大納言羊かん1本630円

〈花袋せんべい〉
花袋の名称は、羽生市を舞台とした田舎教師の作者「田山花袋」にちなんで付けました。
草加せんべいの生地の中へ大豆を入れて、
一枚一枚念入りに焼き上げました。
8枚入262円~30枚入り1050円 
※いずれも価格は消費税込みで平成17年12月1日現在のもの。

聡明な読者様にはいないと思いますが、
「最中」を「さいちゅう」と呼んでしまう話はしばしば耳にします。
かく言うぼくもそのひとりで、
10代の終わり頃まで「田舎教師さいちゅう」と堂々と広言していた次第です。

なお、田山花袋が身近でない人が耳にして間違いやすいのは、
「花袋(かたい)せんべい」を「堅いせんべい」と聞いてしまうことです。
文字にすれば何てことはないのですが、
「かたいせんべい」と聞いただけでは、
“堅い”せんべいと漢字変換してしまうのは仕方のないことでしょう。
羽生市外に住む人に、「そんなに堅いの?」と不安がられたこともありました。

ちなみに、「あらき」から西へ行けば小林秀三の眠る“建福寺”があり、
北へ行けば小林秀三終焉の地と、彼にちなんだ羽生の町並みが続いています。
東へ向かえば彼の通った弥勒高等小学校も……
羽生市の中でも特に『田舎教師』にゆかりのある場所で、
ゆかりある品々を販売している「あらき」さんです。

※羽生市ホームページ
http://www.city.hanyu.lg.jp/index.html

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