クニの部屋 -北武蔵の風土記-

郷土作家の歴史ハックツ部屋。

ストレートに表現ができるタイプか? ―コトノハ―

2023年04月09日 | コトノハ
「文具にお金をかけても目立たない」
ある女性のコトノハ。

なるほど。
服やバッグなどと違って、
文具はファッション性が薄い。

皆無ではないだろうが、
おしゃれをしようと万年筆を買いに行く人は少ないだろう。
目立とうと思ったら、
服やバッグなどファッション性の強いものを買った方が早い。

人にとって、お金をかけるところはそれぞれ。
ファッションに投資をする人もいれば、
食事にお金の糸目をつけない人もいる。
収入に合わない本を大量に買い込む人もいれば、
高級車しか選択肢のない人もいる。

価値観の問題だろう。
10万円の服を買う人もいれば、
同額の万年筆を選ぶ人もいるということだ。

では自分はどうだろう。
ファッション性が強いものより、
地味だけど存在感を放っているものの方が好きかもしれない。
「流行」よりも「本物」に惹かれる。
そんな気がする。

このコトノハは、ふと自分の生き方を考えさせられてしまう。
お金の使い方だけでなく、
ちょっとわかりにくいものをいつも選んでいるかもしれない。
例えば、自分の気持ちを相手に伝えるとき、
ストレートではなく隠喩を使ってしまうことなど。

鑑みて、文章を書いているのもそれと関係している気がする。
ストレートに口で伝えられないものがあったから、
文章を書こうと思った17歳。
それから20年以上もの歳月が流れても、
ありのままをストレートに伝えることはいまも苦手としている。

ある意味、回り道なのかもしれない。
振り返れば、回り道ばかりしてきた気がする。

わかりにくいということは、
わかる人にはわかるし、気付かなければそのままということ。
なんて曖昧なのだろう。
もっとダイレクトになれればどんなにいいだろう。
そう思ったことは一度や二度ではない。

それを「不器用」と呼んでいいのかわからない。
それは性分なのだし、もし直接的な表現ができていれば、
きっと文章など書いていない。
それが良いか悪いかはいまとなってはわからず、
後者をとれば、自分の一部をどこか否定しまうことになる。

あなたはどうだろうか。
直接的な表現ができる人だろうか。
それとも控えめな性格だろうか。

ちなみに、「文具にお金をかけても目立たない」と言った女性は、
ほどほどのブランド志向。
ある種の存在感を放っている。
でも、自分が思い描く像と周囲の評価は必ずしも一致しないらしい。

価値観はそれぞれ。
周囲のものさしに合わせるより、
自身の価値観で掘り下げていけばいいような気がする。
その部分で共感し合う人はきっといるはずだから。
コメント
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