日本株と投資信託のお役立ちノート

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(主に日経,ロイター,WSJから引用。賞味期限の短い記事は今後省きます)

アップル、混戦中国で攻勢 大画面iPhone好調 廉価・小米とすみ分け

2015年01月29日 | 外資:米国・カナダ
〔15.1.29.日経新聞:総合1面〕
 
 
 【シリコンバレー=兼松雄一郎、広州=中村裕】米アップルが過去最高益を大幅に更新した。原動力は新型の大画面版を含むスマートフォン(スマホ)「iPhone」。米国に加え、世界最大のスマホ市場に成長した中国で攻勢に出た。値ごろ感でシェアを伸ばす小米(シャオミ)など中国メーカーとすみ分けが進みつつある。

 アップルの2014年10~12月期決算は、純利益が前年同期比38%増の180億2400万ドル(約2兆1千億円)となり、四半期で過去最高を更新した。年末商戦などで好調なiPhone販売が業績を押し上げた。

 特に中国でのiPhone販売は倍増。大画面版が人気を集め、ソフトと製品デザインを武器にしたブランド戦略が功を奏した。アップルの中国での売上高は7割増え、売上高全体に占める割合は21.6%と過去最高を更新した。

 スマホやタブレット(多機能携帯端末)など携帯端末の市場では、新興メーカーの参入などで急激に販売単価が下がっている。特に競争が激しいのが中国だ。米調査会社IHSテクノロジーによると、中国市場全体のスマホ出荷台数は14年に初めて4億台を超えた。世界全体の4割近くを占める規模だ。

 そんな巨大市場で、14年に初めて首位に立ったのは、値ごろ感のあるスマホを展開する中国メーカーの小米だ。699~1999元(約1万3000~3万7700円)が主体の価格設定で販売を伸ばし、13年からシェアを10ポイント近く高めた。

 従来、中国市場でトップだった韓国サムスン電子は広い価格帯で製品を展開するため、小米など値ごろ感を武器にする新興メーカーに押されている。一方、アップルは高価格帯に製品を絞り、販売価格帯を下げるのは旧モデルの併売だけにとどめて「ブランド」を守ってきた。その結果、混戦模様の中国市場で価格競争から一線を画すことに成功した。

 アップルは欧米でもサムスンからシェアを奪っている。iPhoneの「買い替え予備軍」の多い米国市場では、大画面版の投入がiPhone離れを防いだ。英調査会社によると、米国のスマホ市場におけるアップルのシェアは14年9~11月、5割弱に達した。欧州の主要国でも軒並みシェアを伸ばしている。

 ただ不安材料もある。中国市場での勢いは、世界最大の携帯会社、中国移動通信が14年1月からiPhone販売を始めた効果も大きい。その追い風は次第に弱まるとみられる。ライバルのサムスンは3月にもデザインを改善した薄型スマホの新モデルを発表し、巻き返しを図る見通しだ。 

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